『Horizon』ほかPS4 Pro対応タイトル開発者の発言から見る、4K・HDRグラフィックのポイント【PlayStation Meeting 2016】

4K・HDR対応タイトルを手掛ける、クリエイターの発言をまとめて紹介。PS4 Proが描き出すグラフィックの魅力や、開発の工数などについてうかがった。

●一度4Kを味わったら、もう2Kには戻れないほど!?

 アメリカ・ニューヨークにて2016年9月7日(現地時間)に開催された“PlayStation Meeting”。この発表会で、4K解像度・HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応する“プレイステーション4 Pro”(以下、PS4 Pro)が発表された。
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 本記事では、4K・HDR対応タイトルを手掛ける、クリエイターの発言をまとめて紹介する。PS4 Proが描き出すグラフィックの魅力や、開発の過程などについてうかがった。


■『Horizon Zero Dawn
ゲリラゲームズ Hermen Hulst氏、Michiel Van Der Leeuw氏

▲『Horizon Zero Dawn』を手掛けるゲリラゲームズのHermen Hulst氏(左)、Michiel Van Der Leeuw氏(右)。

 従来のPS4バージョンと、PS4 Proバージョンの違いについてうかがったところ、“やはり、絵がきれいなことと、動きがかなりスムーズなこと”との回答が。フレームレートは同じとのこと。

 PS4 Proで描かれるグラフィックについて、とくに際立っていると思う部分は、“空”。『Horizon Zero Dawn』では空の表現をとても大事にしていて、4Kになることで、より鮮明に空が描かれるそうだ。また、敵となる機械についても、4Kによって、開発スタッフがイメージしている質感がより表現されているという。一度4Kグラフィックを味わうと、もう2Kには戻れなくなるほどだとか!

 グラフィックが美しくなることで、ゲームプレイに影響はあるのか。これについては、遠くの敵までよく見えるようになることで、敵と対峙しやすくなり、よりストレスなくプレイを楽しめるだろう、とのこと。

 ちなみに、4K対応にするために、新たにテクスチャーを作ったりはしていないという。もともと、4Kになっても問題ないレベルで開発していたということだ。

 E3 2016に出展された、現行モデルでのグラフィックの評価がかなり高かった『Horizon Zero Dawn』。E3で喜んでくれた人は、PS4 Proのグラフィックを見たら、もっと喜んでくれるのではないか、と両氏は自信を見せた。


■『InFAMOUS First Light』、『Days Gone
サッカーパンチ Jason Connell氏
SIE ベンドスタジオ Graham Aldridge氏

▲『InFAMOUS First Light』を手掛けるサッカーパンチのJason Connell氏。

▲『Days Gone』を手掛けるSIE ベンドスタジオのGraham Aldridge氏。

 解像度が上がったことで、いままでにない表現ができるようになったというAldridge氏。4Kでレンダリングしており、2Kで出力するときはダウンスケールしているそうだ。4K用、2K用で素材を2種類用意することはないが、ユーザーインターフェース(文字やゲージなど)の部分だけは2種類作っているのだとか。

 また、開発環境においてはHDRとSDR(スタンダードダイナミックレンジ)を選べるが、ユーザーが選べるようになるかは未定。スタジオとしては、ユーザーがグラフィックを見比べて楽しめるように、切り換え可能にしたほうがいいと考えている模様。

 Connell氏は、発売済みのタイトルを、PS4 Proに対応させるための手間はそんなにかからない、と語る。『InFAMOUS First Light』については、もともとハイクオリティーなテクスチャーを作っていたという。

 HDRのグラフィックを作るうえで重要視している点はどこかという質問には、Connell氏は(『InFAMOUS』については)光のコントラストを出すこと、とコメント。Aldridge氏も、光と影のバランスを大事にしていると述べた。


■『スパイダーマン』、『The Last of Us Remastered(ラスト・オブ・アス リマスタード)
インソムニアック Al Hastings氏
ノーティードッグ Christian Gyrling氏

▲『スパイダーマン』を手掛けるインソムニアックのAl Hastings氏(左)と、『The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』リマスター版を手掛けるノーティードッグのChristian Gyrling氏(右)。

 オリジナル版『The Last of Us』を作っているときは4K・HDRに対応することは想定していなかったというGyrling氏。ゼロから作ることに比べれば、すでにあるものを4Kに対応させるほうが容易だったとGyrling氏は言うのだが、そんなにカンタンなものなのか?

 この問いに対し、Hastings氏、Gyrling氏ともに、そんなに難しくないとコメント。既存タイトルを対応させるのにかかる時間は2、3ヵ月程度のようだ。

 Gyrling氏によれば、PS4 Pro対応パッチの容量は100MBほど。映像の色深度は10bit。なおノーティードッグが手掛ける『The Last of Us Remastered(ラスト・オブ・アス リマスタード)』、『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』は、どちらもPS4 Proパッチを11月に配信予定となっている。

 E3 2016で発表されたばかりの『スパイダーマン』については、もともと2Kで開発をしていたが、PS4 Proの話を聞き、4Kベースの開発に切り換えた、とHastings氏。4Kになったことでディテールまで表現できるようになったと語った。