VRデバイス&コンテンツを総まくり 中国はVR大国だった!【ChinaJoy 2016】

ChinaJoy 2016の会場で見つけた、VRデバイス&コンテンツを総まくり!

●ChinaJoyはVRが花盛りです!

 2016年7月28日~7月31日、中国・上海新国際博覧中心にて、アジア屈指の規模を誇るゲームイベントChinaJoy 2016が開催。今回のChinaJoyの“主役”のひとつがVRであるということは、耳目の一致するところではあるまいか。ここへ来て中国大陸でもVRが大きな盛り上がりを見せていると聞くが、ChinaJoyと併催される形で、VRテクノロジーを中心としたeSmart(グローバル・スマート・エンターテイメント・ハードウエア・エキスポ)2016が催されているところからも、その関心の高さをうかがい知ることができるだろう。

 というわけで、このeSmart 2016の取材も避けては通れないだろうなあ……と思いつつ、おもむろに2ホールに渡る展示スペースを歩きまわったわけですが、率直な印象はまさに “カオス”。ある意味で、中国はVR先進国なのではあるまいか……というくらいのVRデバイス、VRコンテンツが溢れておりました。というわけで、取材を終えたいまも、微妙に気分的には混乱していたり……。記者自身の気持ちを整理する意味も含めて、ChinaJoyにおけるVR関連の情報をまとめてお届けしましょう。

 ちなみに最初に正直に白状しておきますと、今回記者は実際にはVRコンテンツを一切体験できておりません。“VRは体験してナンボ”というのはわきまえているのですが、とにかく量が多い、そして人も馬鹿みたいに多い! と、いうのは言い訳ですが、少なくともコンテンツの見地からは、判断できない感じではあります。

 今回のChinaJoyにおけるVRの注目株のひとつとして間違いなく存在するのがプレイステーション VR。ChinaJoy前日に行われたソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)による“2016 PlayStation Press Conference in China”で、プレイステーション VRが中国市場でもワールドワイドと同じ10月13日に発売されることが明らかにされたことはご存じの通り。中国市場におけるVRの盛り上がりぶりを見ても、プレイステーション VRのワールドワイドでの同時発売が、中国市場での命題だったことは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア デピュティプレジデント(アジア統括)織田博之氏のコメントの端々からも感じとることができるが、まさに“好機”ということであったのだろう。そんな話題性の高さもあり、ChinaJoyにおけるプレイステーション VRは、大きな注目を集めていた。『ファイナルファンタジーXV』や『初音ミク VRフューチャーライブ』といった、中国のゲームファンにもおなじみのIPをVR向けに揃えられたのも大きかったと言えるだろう。“デバイスはコンテンツありき”なので、そういった意味では、豊富なコンテンツもプレイステーション VR人気を後押しした。

 と、これは家庭用ゲーム機の話。一方で、中国市場はPCとスマートフォンの国であり、VRという宝の山を見据えての、PC向けおよびスマートフォン向けVR関連のデバイス&コンテンツがとにかく溢れている。記者も会場をふらふら歩いて、何となく分けてみたのだが、ChinaJoyにおけるVR関連の出展は、大きく以下に分けられるかと思う。

・プレイステーション VR
・HTC ViveやOculus Rift向けなどのソフトコンテンツ
・中国独自のVRデバイス
・VRコンテンツ向けのアミューズメント機器

 順を追って説明していくと、プレイステーション VRを展開しているのは、もちろんSIEブースのみ。ChinaJoyにおいては独自の存在と言える。HTC Vive向けソフトコンテンツとOculus Rift向けソフトコンテンツも、ある意味でわかりやすい。今回のChinaJoyでもちょっと把握できないくらいの数のコンテンツが展示されていた。新しいデバイスなので、クリエイティビティーを刺激されることもあれば、“グリーンオーシャン”を見込んで乗り込んでくる才能もあるんだろなあ……といったところだが、ときにベンチャー風の小さなブースで展開しているVRコンテンツに黒山の人だかりができていたりして、ユーザーの関心の高さが見える。先述の通りVRコンテンツは一切未体験なので、それらがおもしろいかどうかは、確認できておりませんが……。

 あと、これは会場を歩いて見ただけでの判断となるが、HTC ViveとOculus Riftを比較すると、圧倒的にHTC Viveが多い。会場にはアトラクション性のあるものが多く、そう考えるとHTC Viveのほうが使い勝手がいいのかな……というのが、会場での感想。

 と、以上までであれば、ある意味想定範囲内の出展だが、中国を中国たらしめているのは、とにかく中国独自のVRデバイスが多いこと。ちょっと言いかたは何だが、「この時流に乗って、一攫千金求めて、自分のところで作っちゃれ!」というような、企業がとにかく多い。それは、中国という国の勢いでもあり、VRの勢いでもあるのだろう。もちろん、そういった中国独自のVRデバイスは、昨年のChinaJoyでもいくつか見受けられたが、今年は昨年比10倍~20倍くらいの印象だ(記者の体感比)。

 デバイスも、PC向けから一体型、VRとARのハイブリッドなどさまざまあるが、とくに多いのがスマートフォン向けVRデバイス。“気軽にVRを体験できるエントリーモデル”として、ニーズも高いということなのだろう。ちなみに、デバイスをリリースしているメーカーは、自社のサイトでSDK(開発キット)を配布しているところが多く、それはソフトの獲得が普及のカギを握るだろうなあ……と思わせもする。

 一方で、会場で顕著だったのが、“リッチなVR体験をしてもらおう”という趣旨かと思われるが、大型機器を駆使しての試遊が多かったこと。いわゆるアトラクション型の展示だ。中にはいささかケタ外れの機器ももあり、「さすが中国」という感じで、思わず笑ってしまうほどのスケールの大きさ。ChinaJoyの会場では、VR向けのアミューズメント機器を取り扱っている企業の出展がことのほか多い。VRと体感は相性が非常によろしいので、今後はこういったビジネスも(ことによると)盛んになるのかもしれない。ただ、明らかにスマートフォン向けに違いないデバイスを使って、大型機器を駆使しての体験を提供しているブースもあって、「リッチな体験をしてもらうのだったら、よりリッチなコンテンツにすればいいのに……」と思ったりもするのだが、そのへんは愛嬌なのかもししれない。

 いずれにせよ、ChinaJoyでもVR関連は軒並み大人気で、試遊を待つための長い行列がそこかしこにできていました。さらに言えば、体験をしている皆さんいずれも楽しそう。というわけで、若干カオスながらも大いなる可能性を感じさせるのがVR。

 以下に、会場で見つけたVRデバイス&コンテンツを、とりとめもなく紹介していきます。

▲こちらはeSmartではなく、SIEなどと同じホールE7に出展していた大朋VR。スマートフォン版も販売予定のようだが、こちらは、一体型のようで2999元(約46000円)。

▲こちらもホールE7で展開していたmojing。ブースの大きさだけで判断すれば、中国大手VRメーカーではないかと思われる。数種類のデバイスを展開しており、スマホを入れるだけのように見るのは(左)79元(約1215円)!

▲左は釣りのゲームでルアーを回しているところ。とはいえ、考えて見ると認識するのか? 右はVRでアイドルと!

▲mojingのブースでは体感型アトラクションも楽しめた。魔境に潜入できるようだ。このために用意した特注品と思われる。

▲香港のVR機器を手掛ける会社のよう。一部開店休業状態の機器も。

▲3T-Scopeによる、VR専用のガジェットV-Scope。

▲WewodのFPS『時空侠客』。会場にはVRタイトルがそこかしこで出展されており、FPSとVRとの相性のよさを物語る。

▲アミューズメント機器を手掛けるZhongshan Golden Dragon Amusement Equipment によるVR機器Hero Dream。とにかく動きが激しい。この商品の金額はわからなかったが、ひとつ前のタイプは25万元(約380万円)のよう。ほかのメーカーのブースでも見かけたが、けっこう人気があるのか? 体験してみたかった。

▲こちらはARデバイスで、Hadoによる『Real Monster Battle』。

▲VR2048はHTC Vive向けを中心に、コンテンツを多数出展。

▲IngDanブースにて。ゆりかごのコンテンツなのであろうか……。

▲4Kを売りにしたPimaxの新製品。ただいま発売中で、1699元(約26120円)。どこかで見たようなキービジュアルが……。

▲Pico TechnologyのPico neo。PCやスマートフォンいらずの一体型。コントローラー込みで、約56000円程度となる模様。

▲3GlassesはS1を出展。2499元(約38420円)。

▲Android OSをベースにした一体型で、799元(約12300円)。

▲uSensのImpression Pi。VRとARを切り替えられるとのこと。

▲2014年に設立された、インディースタジオ、Time of Virtual Realityのブースも大盛況。

▲Guang Zhou Chanlai Animation Tech。アミューズメント機器のメーカーがVR機器も手掛ける。

▲Whaley TechnologyのVRデバイスも披露。スマートフォンを差し込むタイプのようだ。

▲こちらもVR用のアミューズメント機器を手掛けるLeke VR。

▲HTC ViveやOculus Riftと競合すると思われるのがHYPEREAL Pano。ChinaJoyで初お披露目された。11月に発売予定らしい。

▲ZeroDによるVRアトラクション。

▲Mili picturesの3D映画『Star Core』のプロモーションの一環のコンテンツも体験できた。ふたりで協力して敵を迎え撃つ。

▲ロボットなどを手掛けるRooboによる新製品。

▲愛嬌のあるヘッドマウントディスプレイがかわいいVisionertechのVMG-PROV 01。無造作に置いてあったが、こちらもVRとARを切り替えられるようだ。日本円で、およそ81500円程度となるようだ。

▲Shadow CreatorによるVR/ARヘッドセット、Halo。発売は2017年となる模様。

▲こちらはVRGATE。PC版とスマートフォン版の2種類がある。

▲アミューズメント機器メーカーのNINED。よくこういうものを考えつくなあ……。

▲ANTVRはスマートフォン版(写真)とPC版を展示。気軽にVRが楽しめる。

▲If Gamesによるアトラクション。東京の電車をテーマにしたゲームのようです。満員電車を擬似体験できるという奇特なコンテンツなのでしょうか……。少し怪しい日本語の説明書きもご愛嬌。

▲中国のVRメーカーFiresVRの新製品。

▲Magical Worldによる『Transcendent Archery Arena』。4人でアーチェリーの腕を競うゲームのよう。最近VRのマルチプレイも増えました。