プレス発表会でネクソン社長が意気込みを語る!

 2016年7月12日、ネクソンのPC用MMORPG『Tree of Savior』(以下、ToS)のプレス発表会、ならびに一般ユーザーを招待しての先行試遊体験イベントが開催された。

 『Tree of Savior』は、トップビュー2D風という昔ながらの画面構成や最新のユーザーインターフェース&機能、奥行きや臨場感にあふれる美麗グラフィック、壮大な音楽など、多くの要素を盛り込んだMMORPG。懐かしくも新しい世界を、4系統から7次職まで派生する52種類ものクラスで楽しめるのがウリのタイトルだ。

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▲東京・六本木のニコファーレで開催された発表会には一般ユーザーの招待客も参加し、コスプレイヤーとの記念撮影で大盛り上がり。すてきなマスクの参加者を発見したので撮らせていただいた。

 プレス発表会冒頭では、ネクソン代表取締役社長であるオーウェン・マホニー氏が主催者として登壇した。氏は「ゲームとはアートである」と語り、『ToS』ならびにネクソンのゲームのクオリティーの高さと長く愛される運営へのこだわりを力説。新作MMORPGが少ない昨今だからこその、『ToS』への期待の大きさをアピールしてくれた。

 続いて『ToS』開発会社・IMCGAMESの代表取締役、キム・ハッキュ氏も登壇し、昨今のモバイルゲームにはない臨場感や皆で楽しむMMORPGならではのおもしろさと、独特のアイデアや時間をかけたぶんだけ完成度を上げることができたグラフィックやサウンドなど、『ToS』の魅力や開発への熱意を語ってくれた。

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▲ネクソンのオーウェン・マホニー氏(左写真)とIMCGAMESのキム・ハッキュ氏(右写真)両社のトップ自らが『ToS』への強い意気込みを語った。

最新情報公開! クローズドβテストからの変更点は?

 『ToS』運用プロジェクトマネージャー今濱隆一郎氏からは『ToS』のプレゼンテーションが行なわれた。その中で、日本でのオープンβテストの開催日が2016年8月24日(水)であること、さらに正式稼動はそのオープンβテスト開始から1ヵ月後以降となることが発表。『ToS』はもともと2016年内の正式サービスが予定されており、ついに準備が整いつつあるようだ。

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▲今濱隆一郎氏から、2016年のロードマップとともに、前回のクローズドβテストからの変更点や今後の追加予定要素が解説された。

 韓国では先行してサービスが始まっており、7月上旬頃のバージョンを元にしたクライアントで、日本でのオープンβテストが実施される。オープンβテストの段階で新たに追加される要素は、新たなクラスやダンジョンに加えて同アカウント内で共用可能な“チーム倉庫”や、獲得経験値量アップや移動速度アップなどの、プレミアムサービスに相当する“トークン”、そして異なるサーバー間での対戦が可能なギルド対戦コンテンツなどとのこと。

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 前回のテストから変更、修正される要素としては、各種バランス調整に加え、敵の出現間隔が半分ほどにまで短縮されることによる戦闘のテンポアップのほかに、やり込み要素である“冒険日誌”や、マーケットや取引の改善などの細かな部分が挙げられた。

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 オープンβテスト以降の実装予定要素については、さらなる新クラス・8次職や新ダンジョンの追加、“カード”をキャラクターに装備して強化できるシステム、エンドコンテンツのひとつつとなる装備強化要素“アイテム超越”、敵の方から攻め込んでくるため設置系のクラスやスキルなどが生かせる“ディフェンス系ミッション”などの新たなミッション形式などが発表された。

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いざ体験! 『ToS』の温故知新の魅力

 プレゼンテーション後は、『ToS』のキャラクターボイスを担当した声優の酒井広大さんと濱田みづきさんが登場し、最新バージョンの『ToS』を今濱氏といっしょに体験プレイ。酒井さんは前衛クラスで勇ましく活躍し、濱田さんは後衛から魔法でサポート。巨大ボスの登場時にはついつい悲鳴を上げてしまうなど、それぞれ大いに楽しんでいた。

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▲酒井広大さん(左写真、左)と濱田みづきさん(左写真、右)。
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▲おふたりとも自分の声が聞こえるという不思議な環境での体験プレイとなった。
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▲さまざまな形式でのクエストバトルを体験しつつも、大迫力の巨大ボスや広大な自然の中を動くリフト、ガラス張りの床など、昨今の技術あってこその美麗な演出に、声優のおふたりは大歓喜!

 プレス発表会はこちらのステージにて終了となり、続いてプレス向けの試遊タイムということで、筆者も早速『ToS』を体験してみた。

 レベルカンストの7次職キャラクターがいきなり使えるということで、それ相応のダンジョンに突撃してみたところ、突っ込んだら大量の敵に囲まれて即座にピンチという、MMORPG黎明期によく味わった懐かしい洗礼をさっそく受けることに……。しかし前衛の筆者が敵を誘導して、後衛のパーティーメンバーが地雷やトラップでまとめて吹き飛ばすなど、こちらもまた昔ながらのMMORPGならではの、役割分担をしっかりこなす懐かしいパーティープレイが楽しめた。

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▲当日筆者が使用できた7次職は、間接的な攻撃もこなせる回復職のプレイグドクターと、ギルド運営をこなしつつギルドメンバーを召集・強化できる前衛職のテンプラー。
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▲プレイグドクターは中世のペスト医師をモチーフにしており、冒頭に写真を掲載した参加者も「プレイグドクターを意識してペストマスクを持ってきた」とのこと。
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▲トップビューの2D画面構成ながら、美麗な世界の風景に息を呑む。銃、鷹、罠と絡め手ばかりを持つ職・マスケティアとのパーティープレイも、じつに楽しかった!
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▲調子に乗ってハイレベルダンジョンに特攻するも、石化したり瀕死になったりで慌てて入り口まで走って逃げることに。ワイワイと遊ぶこの感覚が懐かしい。

 プレスの体験会のあとには、一般ユーザー招待客による体験イベントも開催。こちらではすでにクローズドβテストなどで『ToS』を体験済みのプレイヤーも多いからか、エンドコンテンツの新ダンジョン“大地の塔”に果敢に挑む姿も見られた。

 そんな猛者の間からも「これ無理だろ~!」と楽しそうな悲鳴も上がっていた“大地の塔”。パーティーを組んで試行錯誤し、一歩ずつ攻略していくのが楽しそうだ。

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▲ものすごい数の敵が押し寄せ、「こりゃ無理だ」と前のフロアまで逃げてから戻ってみると、敵の大群がまだ入り口にいて即死……などなど、MMORPG黎明期のような懐かしい光景も見られた。

 昔からMMORPGに親しんでいる人にとっては懐かしく、若いゲーマーの目には新鮮に映るであろう本作。美麗で変化に富んだグラフィックを眺めていると、全世界をめぐってみたいという衝動に駆られる。

 昔ながらのMMORPGの魅力や雰囲気を盛り込んでいながらも、クエスト終了時にはBackSpaceキーを押すだけでクエストNPCのところにワープして報告できたりなど、各部が親切に作られている。新旧両方の側面から胸が躍りっぱなしのプレイ体験となった。

 どんな胸躍る世界が待っているかは、ぜひ8月のオープンβテストに参加し、自分の目で確かめてみてほしい!

開発・運営陣に気になる点をさらに訊く!

 プレス発表会のあと、各メディアからの質問に対して、キム・ハッキュ氏と今濱隆一郎氏がインタビューに応じてくれた。今後の運営方針や、気になる今後の展開についてのコメントもいただけたので、ぜひこちらからも正式稼動への期待を高めてほしい。

――『ToS』の見どころやこだわった点は、どのような部分でしょうか。

キム・ハッキュ氏(以下、キム) 多様なキャラクターと背景グラフィックなど、細かな部分に至るまで完成度を高めております。効率を求めて急いでプレイするよりは、この世界を楽しんでいただければ幸いです。

――日本でのサービスへの意気込みを教えていただけますか。

キム まずは“安定性”を重視しております。不具合の修正やバランス調整、クライアントの最適化なども重視しました。

――ユーザー交流活性化のためのコンテンツなどはお考えでしょうか。

キム 各キャラクターのスキルは単体で使うだけでなく、ほかのキャラクターのスキルとどう組み合わせて使うとどんな効果が出てくるのか、それぞれひとつ以上は用意するようにしています。これによりプレイヤー間でのやり取りが広がっていくと思います。

今濱隆一郎氏(以下、今濱) 運用の部分で要望や準備を進めている段階ですが、ギルド対戦のサーバー間を越えてマッチングできるシステム、こちらをギルドに限らず、MO形式のインスタンスダンジョンでもサーバーの枠を超えてマッチングできるシステムを準備しております。
 また、『ToS』のギルドシステムは本当の意味でのギルドで、非常に敷居もハードルも高いシステムになっていますが、そこに至るまでの間を埋めるコミュニティー要素については、Webサイトのフレンドコミュニティーなどで支援できればと考えております。

――ダンジョンなどの難易度調整は、日本向けに行なわれるでしょうか。

キム 根本的なシステムの調整は、グローバルベースで進めております。しかしサービス開始以降はユーザーの皆様の声を聞いて、必要な部分をアップデートさせていただこうと考えています。

――ここ最近の日本のゲームでは、極端に親切な作りにしないとユーザーが離れる傾向があり、『ToS』を難しく不親切と考えてしまうかも知れません。この状況についてどうお考えでしょうか。また、どういった対策を用意されていますか?

今濱 レールに沿って遊べて簡単であることが、おもしろいゲームであるとは考えていません。選択肢がたくさんあって、それをどう選んでいくか、難しいですけど考えるということがゲームの面白さの原点と考えております。『ToS』はその点ではいまの市場には合わない部分もあるかもしれませんが、ゲームの原点のおもしろさを内包している稀有なゲームであると判断しております。
 そのうえで、“みんなで考えて結果に向かって試行錯誤する”というゲーム本来のおもしろさは、運用の面でも出していければと考えています。それでも最初は難しくて離れてしまうプレイヤーさんもおられるかと思います。Webコンテンツや動画、生放送なども検討していまして、これらで取っ掛かりの部分のフォローができればと準備しております。

――日本のユーザーには、どのように『ToS』を楽しんでほしいとお考えでしょうか。

キム 過去の制作タイトルでも、日本のプレイヤーの皆さんからは独特の文化やプレイスタイルなどを体験していただき、それが開発者としても非常に大きなインスピレーションになりました。『ToS』においても、そういったおもしろいカルチャーを作っていただければと思っております。

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