シリーズ初のシミュレーションRPGが誕生! そのデキは!?
『真・三國無双』シリーズ15周年記念作品のひとつであり、開発チーム“ω-Force”初となるシミュレーションRPG『真・三國無双 英傑伝』が、2016年8月3日に発売される。その発売を前にした2016年7月7日には、序盤のシナリオをプレイできる体験版が配信予定だ。今回は、シミュレーション大好きライターのバーボン津川が、この体験版のプレイリポートをお届けする。
シミュレーションRPGでも『無双』らしさは健在!
体験版では、5つのシナリオがプレイできた。序盤に選べるシナリオは、チュートリアルを含めた内容となっており、シミュレーションRPGとなった『無双』の戦闘システムを学びながらプレイを進められる。
基本的なシステムは、オーソドックスなシミュレーションRPG。そこに、『無双』シリーズらしい爽快感を演出する要素が加えられている。
基本はターン制の戦闘なのだが、“行動力”の概念があり、この行動力を消費して技をくり出すという仕組みになっている。この行動力は毎ターンごとに3ずつ回復し、行動力が残っていれば、同時に複数の技を使用することも可能だ。直前のターンで行動力を節約すれば、つぎのターンで一気に行動力を消費し、敵を殲滅といったプレイもできるというわけだ。
さらに注目したいのが、複数の武将が連続して攻撃を仕掛ける“共鳴”システム。敵を攻撃することで共鳴ゲージが溜まっていき、これが最大になると発動可能で、発動すると、味方武将と連携して攻撃するというもの。一連の行動を決めた後には、範囲内の敵に高威力の攻撃を仕掛ける“共鳴乱舞”がくり出される。とにかくこの共鳴が強力で、一気に敵の数を減らすことができて、非常に気持ちがいい。大量の敵と対峙する場面でも、この共鳴を使えば一気になぎ倒すことが可能であり、大量の敵をなぎ倒す『無双』シリーズらしい爽快感は、シミュレーションRPGにジャンルを変えた本作でも健在と感じられるほどだ。とにかく、うまく決まったときはめちゃくちゃスカッとするので、ぜひともシリーズファンならずともこの感覚を味わっていただきたいところ。
ただし、敵武将たちは一筋縄ではいかない。弓兵などといったいわゆるザコはすぐに倒せるのだが、武将は攻撃力、防御力ともに高く、ナメてかかるとあっという間に体力を削られる。敵武将の撃破のために行動力を節約したり、共鳴を活用したりと、戦術面での工夫が求められるのだ。体験版においては、汜水関の戦いで、華雄を始めとする敵武将が登場するが、まだまだ数は少な目。前述のシステムを活用すれば簡単に撃破できるのだが、もっと多くの武将が出現する戦いでは、より戦術を練る必要がありそうだ。
また、所持金を使って武器の攻撃力を高める“強化鍛錬”や、ほかの武器に特徴を継承する“特殊鍛錬”といった要素も体験可能。武器に関するシステムは、これまでの『無双』シリーズではおなじみのものとなっており、シリーズファンならすんなりと入り込めるだろう。
と、体験版でのプレイはここまで。現状、明らかになっている武将ごとのエピソードが見られる“天絆鏡”などのシステムには触れられないものの、これを遊べば、本作の魅力の一部を体験できるはずだ。正直なところ、「『無双』がアクションじゃないと魅力を活かし切れないのでは?」と疑問を持っていたのだが、この体験版をプレイして、その不安は一気に払拭された。ジャンルは変われど『無双』感は健在。シリーズファンならずとも、シミュレーションRPGとして十分に期待できる内容となっているので、気になる人はぜひともプレイしてみよう。