“斬劇”に生まれ変わってふたたび開幕!

 本日2016年7月1日(金)、東京・Zeppブルーシアター六本木にて、カプコンの『戦国BASARA4 皇』を原作にした“斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変”が開幕。初回公演前に、マスコミ・関係者向けの公開ゲネプロ公演が行われた。

“斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変”は「ひとつの着地点」――ゲネプロ公演をリポート_03

 本作は、伊達政宗役に塩野瑛久を迎え、“斬劇”として生まれ変わった舞台版『戦国BASARA』シリーズの最新作。その名の通り、これまで以上に激しい殺陣アクションがくり広げられる作品に仕上がっている。

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 公開ゲネプロ公演前に行われた挨拶には、本作の企画・監修を務める『戦国BASARA』シリーズプロデューサーの小林裕幸氏も登壇。シリーズディレクターの山本真氏が“斬劇”の名づけ親であることを明かし、「原作ものの舞台はミュージカルが多く、舞台『戦国BASARA』を観たことのない人からはミュージカルだと思われる。それが嫌で、“舞台”と書くのをやめ、文字で内容を伝えようとした」とその意図を語った。小林氏によれば、今回の作品ではまったくオリジナルの新しいストーリーが『戦国BASARA4 皇』の世界でくり広げられるとのことだ。

 加えて、約7年間にわたって舞台版『戦国BASARA』シリーズに出演してきた明智光秀役の谷口賢志が、本作をもって『戦国BASARA』シリーズを卒業。「激しい舞台ですから、毎回“これが最後”のつもりで挑んできましたが、いざ本当に卒業となるとこみ上げてくるものがあるのかなと思いつつ、まったくこみ上げてきませんでした(笑)。いいものを見せたい一心で稽古をしてきました。舞台『戦国BASARA』は“舞台に立ったら自分がいちばんだと思え”という精神でやってきたので、本能寺の変ですし、明智光秀ですから、主役を取るつもりで楽しみます」と意気込みを語った。

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“斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変”は「ひとつの着地点」――ゲネプロ公演をリポート_01
▲小林裕幸氏
▲谷口賢志
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▲塩野瑛久(左)、松村龍之介(右)

 キャスト・スタッフの挨拶の後には囲み取材が行われ、伊達政宗の塩野瑛久、真田幸村役の松村龍之介が登壇した。

――本作の見どころを教えてください。
松村 “斬劇”と読んで字のごとく、『戦国BASARA』と言ったら殺陣。刀のひと振りひと振りにキャラクターを込めて刀を振っているので、殺陣を介して見えるキャラクター像や武将たちのドラマ性にも注目していただけたら。殺陣はもちろん、個性豊かな武将たちのぶつかり合う物語はやっている自分もおもしろいですし、心に残る何かがあると思います。殺陣とその先にあるストーリー、世界観を存分に楽しんでください。

塩野 政宗の見どころはこの6本(六爪)になってしまうのですが、あまり「見てほしい」と言うと失敗したときが怖いです(笑)。今回は“本能寺の変”というタイトルで、『戦国BASARA』でもひとつの着地点が見える舞台。どこに向かっていくべき物語なのかが、お客さんに伝わりやすい舞台になっているんじゃないかなと思います。道筋やそこへ至るまでの感情もしっかりと作り込んで、演じ切りたいと思います。

――お互いの「ここがカッコイイ!」というポイントはどこでしょうか?
塩野 赤いです。
松村 そこ?(笑)
塩野 (笑)。わかりやすいですよね。真田幸村はアツくてまっすぐな男で、赤いんですけど青い部分もあって……。
松村 それ、褒めてる?(笑)
塩野 褒めてます(笑)。自分の行くべき道に迷ったりもする人間味のあるキャラクターで、政宗もそういうところがありますし、お互い刺激し合いながら成長していく部分が見えると思います。真田幸村と対峙するところは、やっていて燃えますし、楽しい部分でもあります。
松村 政宗の魅力は何と言ってもこのカリスマ性。幸村にはない魅力をたくさん持っているので、そこに惹かれるというのがいちばんです。「この政宗とぶつかって向き合っていけば間違いない」と、幸村のなかにあるんでしょうね。佐助とお館様とはまた違う心のよりどころというか、そういう魅力を持ったキャラクターです。僕だけではなくほかのキャラクターに対しても、凛として自分の信じた道を突き進む芯のあるキャラクターなので、リーダーシップがあると思います。

 つぎのページでは、劇中カットを多数含めて本作をリポート。ネタバレNG派の方はご注意を!