新たな“本能寺の変”が生まれる!
2016年7月1日(金)より順次、東京・大阪で上演予定の“斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変”。タイトルも“斬劇”と新たに、よりパワーアップを果たした舞台版『戦国BASARA』のお披露目を前に、伊達政宗役を務める俳優の塩野瑛久さんにインタビュー! 本作で2回目となる政宗役への意気込みを訊くとともに、臨場感あふれる稽古場の模様をお届け!
「何が変わったかは観てのお楽しみ」!
1995年1月3日生まれの俳優。おもな出演作は『獣電戦隊キョウリュウジャー』、ドラマ『GTO』など。ドラマ「ベイビーステップ」Amazonプライム・ビデオ/7月22日スタート(全10話/宮川卓也役にて出演)。“斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変”上演後、8月10日(水)よりテレビ・劇場版20周年記念作“名探偵コナン×ライブミステリー~洋上の迷宮~”に出演予定。
――塩野さんは前作“舞台「戦国BASARA 皇」”からの参戦となりますが、まずは舞台『戦国BASARA』に出演が決まったときの、率直な感想を教えてください。
塩野 決まってすぐに、そのとき上演されていた“舞台「戦国BASARA vs Devil May Cry」”を観ましたが、殺陣の分量や『戦国BASARA』ならではの大きく、個性的な武器を使いこなしているキャストの皆さんを見て、率直に「スゴいな」と思いました。それから、キャラクターの成りきりようやゲーム再現度がスゴかったですね。僕はふだんあまり2.5次元を観にいくことがなかったのですが、声が声優さん並みに似てらしてビックリしました。
――そして実際に舞台『戦国BASARA』に出演してみて、いかがでしたか?
塩野 まずは伊達政宗の衣装ですね。一見動きづらそうですが、衣装を作っている方の愛情が伝わってきて感動しました。こんなにハイクオリティーで、こんなに脱着しやすくて動きやすいものはなかなかないな、と。
――立ち回りが多い舞台『戦国BASARA』ならではのこだわりですね。アクションにも苦労されたのでは?
塩野 刀は重いので、どうしても(身体が)振られることもあり、そこはこれからの課題でもあります。もっともっと足腰が強くないと、六爪にふられてしまって……。立ち回り上回転が多く、遠心力でそのまま腰が持っていかれるんです。立ち回りは、前作のDVDを見て「ここはもっとこうできたな」と反省する点もありました。全公演ノーミスでやりたかったんですけど、東京1公演、大阪1公演で1回ずつ失敗してしまって……それが悔やまれますね。
――では、今回はノーミスを目指して……?
塩野 そうですね……すでに、初っ端から稽古場で(刀を)ぶっとばしてしまいましたが(笑)。
――ちなみに、これまで殺陣の経験はあったのですか?
塩野 いっさいありませんでした。なのに、いきなり6本抜くという意味のわからない状態に(苦笑)。基礎の基礎、木刀の素振りから始めましたね。
――さて、そんな塩野さんが思う伊達政宗とは、どんなキャラクターなのでしょうか?
塩野 カリスマ性のある男ですね。もちろん口でも「ついて来い」と言いますが、何より周りに流されず、自分の意志で突っ走る。政宗も不器用なヤツで多くは語りませんが、いつもそばにいる小十郎なんかは「その道であってるのか?」と思いつつもついていって、政宗の背中を見て政宗の想いに気づく……といったことがよくあるイメージです。人を引き寄せる魅力があるんじゃないかな、と。あまり誰かに訴えかけるようなことではなく、自分の見据える方向にただただひとり進んでいき、それにおのずと誰かがついていくイメージです。
――すでに稽古も始まっているとのことですが、“斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変”はどのような作品になるのでしょうか?
塩野 まだ稽古中ですが、アクションシーンは多くなると思います。まだ2幕の稽古には入っていませんが、いまやっているところでもけっこう殺陣がついています。後半は殺陣がメインになってくるはずですから、これからもっと大変なんだろうなと、なんとなく予想はついています(笑)。とくに最初、序章で僕と幸村が対峙するシーンは、幸村のあとに僕が出てくるんですが、幸村役の(松村)龍之介くんは、僕と出会ったときにはもうバテてるんですよ(笑)。今回はそのくらいトバしてるんですよね、初っ端から。
――前作“舞台「戦国BASARA 皇」”をベースにブラッシュアップしたものになるのでしょうか? それとも大きく違った作品になるのでしょうか。
塩野 違いますね。“本能寺の変”ということで織田信長と明智光秀がいて、幸村や政宗がいて、そこのふたりが分断してそれぞれの役割を果たしていくというか……。物語がふたつの物語が同時進行していくんです。
――それがひとつの物語に収束していくようなイメージでしょうか。
塩野 はい。舞台上で場面転換や暗転がなく、ふたつの出来事がその場で同時進行する……ということが起こったりします。まだ稽古中ですが、それも楽しみかな。演出やお芝居でその間を埋めなきゃいけないこともありますが、楽しみですね。
――塩野さんが個人的に楽しみにしているキャラクターはいらっしゃいますか?
塩野 “舞台「戦国BASARA vs Devil May Cry」”でも拝見した伊阪(達也)さん(前田慶次役)がとっても好きでした! ガタイもいいですし、すごくハマっていて。原作ゲームのキャラクターでも慶次が好きなんですよ。
――『戦国BASARA』には個性的なキャラクターも多いですよね。
塩野 あとは……(後藤)又兵衛は気になりますね。楽しそう(笑)。
――個人的には、前作“舞台「戦国BASARA 皇」”で白又敦さんが演じた長宗我部元親の“アニキ”ぶりが気になります。
塩野 それぞれの作品でキャストによってキャラクターも変わると思いますが、今回の元親は完全にチンピラなんですよ(笑)。殺陣中の気合のひとことなんか、「何見てんだこの野郎!(巻き舌)」(笑)。公演が進むごとに“チンピラ度”が増していくんです(笑)。
――(笑)。ある意味パワーアップした“アニキ”ぶりに注目したいと思います。いまちらっとお話にもありましたが、塩野さんはふだん、ゲームはプレイされますか?
塩野 はい、小さい頃からずっとゲームはやっています。じつは『戦国BASARA4』が出たとき、仲がいい先輩に「誕生日プレゼント何がいい?」と訊かれたものの全然思いつかず、たまたま歩いていたところに貼ってあった『戦国BASARA4』のポスターを見て、「じゃあ、これがほしい」と言ってプレゼントしてもらったこともありました(笑)。
――意外な『戦国BASARA』との出会いがあったのですね(笑)。それでは最後に、“斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変”への意気込みをお願いします!
塩野 前回からいっしょの方たちとまた共演できて、過去に出演していたキャストの方も帰ってきてくれました。新しいキャストも迎え、より一層、新しい舞台版『戦国BASARA』をお届けできるんじゃないかなと。タイトルが“斬劇”に変わりましたが、何が変わったかは観てのお楽しみ(笑)。「いままでとは違うな」と感じていただける作品を目指して、みんなで奮闘しあいながらおもしろい作品が作れたらなと思います。ぜひ観にきてください!
――ありがとうございます! ちなみに政宗の見どころはどこでしょうか?
塩野 六爪をがんばります! 前回よりかっこよく抜けるようにがんばります(笑)。