『FFXIV』禁忌都市マハを通じて、“伝承素材”が手に入る! パッチ3.3吉田直樹氏インタビュー

2016年6月7日に、『FFXIV』の次期大型アップデート“パッチ3.3 最期の咆哮”がリリースされる。これに先立ち、今回追加される新規コンテンツの見どころを同作のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に聞いた。

●ジョブ調整の概要とその意図もじっくりと聞いた

▲プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏。多忙なスケジュールにも関わらず、我々のさまざまな質問に答えてくれた。

 2016年6月7日に、『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の次期大型アップデート“パッチ3.3 最期の咆哮”がリリースされる。これに先立ち、今回追加される新規コンテンツの見どころを同作のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に聞いた。

 今回のアップデートでは、極ニーズヘッグ征竜戦をはじめとする高難度バトルはもちろんのこと、宝物庫アクアポリスといった初心者でも楽しめるカジュアル系コンテンツも多数追加される。あらゆる層のプレイヤーの心をワシ掴みにする今回のパッチ全体の見どころと遊びどころを、吉田氏にじっくりとうかがった。

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 なおインタビューの前に、取材陣は完成前のパッチ3.3のトレーラー映像をひと足先に鑑賞させてもらっている。吉田氏とのやり取りの中でムービーに関する話題がたびたび登場するが、こちらはあくまでも“仮バージョン”を前提としており、実際の映像とは異なる場合があるのでご了承いただきたい。

●パッチ3.1当時から今回のタイトルは決定していた

──パッチタイトルを“最期の咆哮”に決めた経緯は、どのようなものでしょうか?

吉田直樹氏(以下、吉田) パッチ3.3で竜詩戦争が完結することは決めてあったので、“最期の”と、“Revenge”を使ってほしいと僕がオーダーしたうえで、担当スタッフに決めてもらいました。日本語版の“最期の咆哮”というタイトルについては、蒼天の空にとどろく最期の咆哮は誰が発したものなのか……みたいなイメージをなんとなく感じてもらえればと思います。一方で“Revenge”は、僕がその単語をどうしても1回だけパッチタイトルに使いたかったのが理由だったりします(笑)。英語版については“誰のRevenge(復讐)なのか”といったあたりに注目してもらうのが狙いです。じつはタイトル決定の際、コージ(マイケル・クリストファー・コージ・ フォックス氏/英語ローカライズリード)が「Revengeという単語は意外とダサいんですよね」と抵抗があって(笑)。

──その指摘に対して吉田さんは何と?

吉田 「(世界的ヒット映画の)『スター・ウォーズ』でさえ使っている単語なのに、ダサいなんて言うなよ」と(笑)。つまり、コージが文章的に捉えている格好よさと、一般大衆が感じる力強くてわかりやすい単語は違うのでは、と指摘したのです。彼とは、いつもこの部分で議論になるんですよね……(笑)。

──最終的に、吉田さんはコージさんに何と言ったのですか?

吉田 「とにかく“Revenge”を入れよう」と(笑)。

──(笑)。今回のタイトルはいつごろ決められたのですか?

吉田 パッチ3.3に関しては、パッチ3.1のころにすでに決まっていました。ちなみに3.4と3.5のタイトルも、現時点ですでに決まっています。

▲パッチ3.3のタイトルロゴ。“最期”の文字から、誰かが命を落とすことも想像できる。

●“蒼天編”を追想するサイドクエストが楽しめる

──物語が佳境に入ることで、従来よりもクエストのボリュームが増えるのでしょうか?

吉田 メインクエストの数そのものは、いつもよりちょっとだけ少なめです。そのぶんだけカットシーンとボイスシーンはかなり長いです。また、一連のシナリオを見終えた後で“蒼天編”を振り返るサイドクエストが受けられるのですが、こちらは長めになっています。

──それはどのようなものですか?

吉田 “蒼天編”を追想する旅に出る、といった感じのものになります。すべてつながりを持つ約5つのクエストを通じて、これまで歩んできた道をたどるイメージです。ゲーム進行上、必須となるクエストではないので“蒼天編”をクリアした後、お時間のあるときにでもプレイしていただければと思います。

──イベントバトルも登場するのですか?

吉田 ありません。旅を振り返るタイプなので、どちらかといえばプレイヤーの思い出に働きかけるきっかけ作りという感じです。

──苦難の旅路の過程で、多くの人との出会いや別れを経験してきました。

吉田 その体験で感じた想いはプレイヤーごとに違うはずなので、そうした部分を振り返ってもらおうというのが狙いです。

▲己の希望を光の戦士に託した人たちの追憶が、サイドクエストを通じてよみがえるのだ。

──今回の新規コンテンツの多くは、メインシナリオと関連付けられているのですか?

吉田 天竜宮殿 ソール・カイとニーズヘッグ征竜戦は、メインシナリオと密接に関連しています。さきほどクエストの数を少なくしたとお話しましたが、その理由もそうした兼ね合いからです。ただし、任務の数は少なめとはいえ、メインシナリオのドラマ部分は結構長いです。とくにニーズヘッグと戦った後のイベントシーンは長いので、十分な時間を用意したうえで楽しんでいただければと思います。

──パッチ2.55で語られた“ウルダハの騒乱”くらい大規模なイベントですか?

吉田 あれほどではないですが、今回もそれなりに長いです。そのせいもあって、カットシーンとボイスの量は、従来のパッチよりも増えています。

──冒険者の活躍が、カットシーンやコンテンツにも影響を与えているのですね。

吉田 光の戦士たちの活躍があったからこそ、モーグリ族とドラゴン族と人の交流がテーマの、今回の蛮族クエストが成り立つわけです。そうした全体的な部分も含めて、イシュガルドの物語が一度フィナーレを迎えることが感じてもらえると思います。

●エスティニアンは今回の物語の軸のひとつ

▲ニーズヘッグの両眼をみずからの体に宿したエスティニアン。いまの彼を支配しているのは、どうやら……。

──メインシナリオのキーパーソンは、やはりエスティニアンですか?

吉田 エスティニアンはニーズヘッグの両眼に体を侵食され、依代の状態になっています。彼に対して(光の戦士を含めた登場人物たちが)どのようにアプローチしていくのかという部分も見どころのひとつではあります。

──ニーズヘッグは、ソーム・アルでエスティニアンに眼を奪われた時点で絶命したと私は理解していたのですが、これは間違いなのでしょうか。

吉田 どうでしょう(笑)。そうした部分も、今回のシナリオで見えてくるはずです。ですが、プレイヤーの受け止めかたしだいで、最終的な解釈は変わってくるだろうとも思います。

──今回のトレーラー映像では、物語のかなりの部分を見せているように感じました。

吉田 それは本編をご覧いただくときのお楽しみにさせてください(笑)

──ラストの部分はまったく見えてこない? 

吉田 橋(雲廊)が舞台のイベントシーンはもっと長いので、その後の展開は映像からまったく予測できないかなと思います。

──三闘神をめぐるクロニクルクエストは、今回もメインシナリオから独立しているのですか?

吉田 クエストの受注条件は完全に独立しているので、メインシナリオよりも前にプレイ可能です。今回は物語の過程で、レグラ・ヴァン・ヒュドルスと光の戦士たちが対峙する簡単なコンテンツがひとつ登場し、ヤ・シュトラ、クルル、ウリエンジェとともにバトルすることになります。今回は暁の血盟の約半数が、三闘神関連の物語に関わってくるのでご期待ください。

──レグラ・ヴァン・ヒュドルスは、魔科学研究所の内部で光の戦士たちに一度敗れていますが、その後彼はどうしていたのでしょうか。

吉田 パッチ3.2のシナリオで少しだけ登場しましたが、いよいよ今回から本格的に動き出します。レグラ・ヴァン・ヒュドルスが、魔科学研究所への再突入を実行しなかった理由も、シナリオの中で説明されていくはずです。

──ウヌクアルハイはいかがでしょう。

吉田 いっしょに行きます。

──彼の素性もそろそろ見えてきますか?

吉田 少しだけヒントが出ます。核心に一歩踏み込むので、こちらにもご注目ください。

▲“蛮神の心を読み解く異能”を持つウヌクアルハイ。すべてが謎に包まれた存在だ。

●極ニーズヘッグ征竜戦の報酬は武器!

──戦闘中にニーズヘッグが変身するようです。

吉田 何かに変身していましたね(笑)。

──そもそも、変身後のあの人物を救うために現地へ向かったわけですよね。

吉田 そうですが、ニーズヘッグを取り除かなければ救えないので……(苦笑)。

──増援として姿を現すドラゴン族は、邪竜血戦 ドラゴンズエアリーで戦った相手ですか?

吉田 はい。彼らはもともとニーズヘッグの配下でした。雲廊が映し出されるカットシーンで、ドラゴン族が壮絶な攻撃を仕掛けていましたが、あれはまさにニーズヘッグ配下の者たちが全軍投入された結果です。絶望的な戦いの中、光の戦士だけが、ニーズヘッグの前に立ちふさがることになります。

▲いわゆるDPSチェック的なギミックとして、ドラゴン族が現れるのかもしれない。

──戦場はイシュガルドの雲廊ですか?

吉田 はい。『蒼天のイシュガルド』開幕時にプレイヤーがイシュガルドを目指して渡ってきた道そのものです。あの門が突破されたら、皇都はすぐそこになります。

──突破されたら負けなのですか?

吉田 いえ、そういうバトルではありません。“この一戦がすべてだ”みたいな追い詰められた状況下にあります。

──極セフィロト討滅戦は個人的に素晴らしいバランス調整だったと思うのですが、今回の味付けはどのような感じですか?

吉田 極セフィロト討滅戦はちょうどよかったと僕も思っています。ディレクターとしての立場でいえば、あれくらいのバランスを目指したいのですが、最終微調整がこれからなので、まだ何とも言えないところです。

──報酬は何でしょうか?

吉田 武器です。ILが高めなので、機工城アレキサンダー零式:律動編の攻略に向けて、ぜひ獲得していただきたいです。

──真ニーズヘッグ征竜戦のほうは、いつもと同じくらいの難度ですか?

吉田 さほど高くないはずですが、こちらのチェックも今日(編注:取材日は2016年5月中旬)なのでまだ何とも……(苦笑)。

──映像を拝見して、大迷宮バハムート:真成編の4層を連想しました。極ニーズヘッグ征竜戦は、これまでのどのコンテンツにイメージが近いですか?

吉田 極セフィロト討滅戦はどちらかといえば“タイタン2”という位置づけだったのですが、今回は難しいですね……。調整は担当スタッフ全員で行うのですが、メインの企画はこれまで長く蛮神バトルの企画でアシスタントを務めてきたスタッフです。張り切っていますので、新しいカラーを打ち出してくれればいいなと期待しています。

──ちなみに今回は落下ギミックはありますか?

吉田 もうそろそろ、落ちる/落ちないはいいのかなぁ……とだけ(笑)

●“伝承武器”強化素材も禁忌都市マハで今後獲得可能に!

▲禁忌都市マハは、機工城アレキサンダー:律動編のように冒険者が“動かされる”タイプのコンテンツかも。

──禁忌都市マハは、どのようなコンセプトで作られているのでしょうか?

吉田 前回の魔航船 ヴォイドアークは難易度が低いというよりも、ギミックのメリハリがやや単調でプレイしていると眠くなる作りだったので、そこは変えようとスタッフに話しました。ボス戦の難易度を上げるのではなく、マップ全域を使ったギミックを導入したうえで、アライアンスに応じた役割意識も持ってもらう流れを目指しています。必ずしもすべてのボスがそうではありませんが、これらふたつに重点を置いて作ったのは確かです。

──どの部分にそれが見えますか?

吉田 たとえば最初のボスは戦闘中に巣を張ると、その時点で冒険者全員が巣の上に強制的に落とされて、その後アライアンスAだけが別行動……みたいな感じです。2体目のボスは、アライアンス単位ではなくプレイヤー個々の役割が比較的重視される戦い。一方で(球体の)オズマは、見てのとおり、いままでにない戦いになります。トレーラー映像にはない仕掛けがほかにも存在するので、こちらもご期待ください。ラストに登場するカロフィステリは、前回のエキドナ戦が対角線と中央に移動するだけで、タンク以外はほとんど殴るだけという反省を踏まえ、ボスをしっかり見て動くことが求められます。

──そのギミックの突破法はノーヒントですか?

吉田 さすがに見ただけではわかりづらいので、ヒントは出してあります。

──ほっとしました(笑)。

吉田 24人参加型レイドダンジョンは、いつも3番目のボスがいちばん派手なので、今回も3体目が撃破できればラスボスは大丈夫なのでは、というバランスにしてあります。

──今回のボスもすべて妖異ですか?

吉田 基本的にはそうですが、オズマはマハの魔道士たちが作り上げた防御機構と呼んだほうが正しいかもしれません。あれほどまでの変形は、MMORPGではなかなかやらないので、ぜひオズマにご注目いただければと。

──報酬として得られる装備品は、これまでどおり1週間につきひとつですか?

吉田 今回もウィークリーです。

──強化素材系のアイテムは入手できますか?

吉田 公開時点では伝承防具/アクセサリの強化素材が入ります。武器用の素材は、パッチのナンバーがもう少し進んでから追加予定です。

──手持ちの伝承防具とアクセサリが、毎週ひとつずつ強化できるわけですね。

吉田 パッチ公開直後はそうなります。