【ファミキャリ!会社探訪(36)】カプコングループの一翼を担う開発会社・ケーツーを訪問!_08

“ファミキャリ!会社探訪”第36回はケーツー!

 ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。第36回となる今回は、ケーツー。
 2000年に設立され、3Dアクションゲームなどを開発してきた同社は、2008年よりカプコンのグループ会社となり、2016年5月12日発売予定の『バイオハザード アンブレラコア』(カプコンと共同開発)など、ハイエンド機に特化したゲーム開発を行っている。今回は、代表取締役社長の児玉光生氏に話を聞いた。


カプコンのグループ会社としてヒットタイトルの開発にも多数参画

【ファミキャリ!会社探訪(36)】カプコングループの一翼を担う開発会社・ケーツーを訪問!_02
ケーツー 代表取締役社長
児玉光生氏

――まずは御社の紹介からお願いします。
児玉光生氏(以下、児玉) ケーツーは、私が以前所属していた会社でいっしょに仕事をしていた開発メンバーを中心にして、2000年に設立した会社です。今年で設立16年ですから、なかには20年近くいっしょに仕事をしているメンバーもいます。とてもありがたいことです。
 開発したタイトルは、『天誅』シリーズを始め、『ヴァルハラナイツ』シリーズを、カプコングループに参画してからは『ロストプラネット コロニーズ』や『エクストルーパーズ』などがあります。『バイオハザード』シリーズでは、『バイオハザード HDリマスター』、プレイステーション4とPCで発売が予定されている『バイオハザード アンブレラコア』の開発にも参画しました。このタイトルには、発売元であるカプコンとの共同開発という位置付けで参画しています。
 代表作から想像いただけると思いますが、得意なジャンルはアクションゲームです。とくにハイエンド機のゲーム開発に携わることが多く、日本国内だけでなく、世界中でプレイされるゲームを開発しています。ゲーム作りにおいては、デザイナーが演出したイベントデモが評価されています。プログラムに関しても優秀なメンバーが開発を支えており、周囲から信頼を得られる仕事を積み重ねています。これは、担当メンバーがどん欲に勉強を重ねてきた結果で、当社が自慢できることのひとつですね。

――2008年からは、カプコングループの一翼を担っていますね。
児玉 はい。グループ企業として、カプコンから発売されるタイトルにさまざまな形で協力させていただいています。開発としてしっかり関わることができるのが、“共同開発”です。共同開発では、カプコンから「この時期に、こういった感じのタイトルを出したい」という大まかな“お題”をもらいます。それに対して、当社とカプコンの開発陣がしっかりとスクラムを組み、ともに完成へ向けて進んでいきます。共同開発の例としては、先ほど上げた『バイオハザード アンブレラコア』で、カプコンの開発陣がゲームデザインを行い、それに対してデザインデータの作成やプログラミングを行っています。ほかにも、“開発協力”と呼ばれるデザインやプログラミングなどで部分的に参画しているタイトルもあります。もちろん、弊社独自のタイトルも開発し、発売もしています。

――カプコンのグループ企業であるメリットは高そうですね。
児玉 カプコングループの一員であることは、ゲーム開発者として非常に魅力的です。たとえば、カプコンが開発した最新のゲーム開発エンジンを使うことができます。ハイクオリティーなゲームを開発するうえで、ゲームエンジンの性能は、作業効率やクリエイティビティーを左右する大切な要素です。この部分でストレスを感じる必要がないことは、非常にありがたいです。このエンジンは、プロジェクトごとへのカスタマイズが可能で、ムダを省いてパフォーマンスを向上させてあるので、開発陣からは非常に好評です。また、世界のゲーム市場を牽引する開発メンバーといっしょに仕事をする機会が多いことも、当社メンバーにとって大きな刺激になっています。最新の技術に触れ、意見を交わしながら、ともにゲームを作り上げていくという体験は、グループ会社であるからこそのメリットだと思います。その経験を通して開発の実力も上がっており、中規模な会社ながらもハイエンド機によるゲーム開発が行えると自負しています。