2月16日より、いよいよオープンサービスがスタート!

 2016年2月16日より、ゲームオンがオープンサービスを開始予定のPC用MMORPG『ロードス島戦記オンライン』。本作は小説『ロードス島戦記』を題材にしており、プレイヤーは原作を追体験する重厚なストーリーや、奥深い戦闘を楽しめる。そんな『ロードス島戦記オンライン』について、開発会社L&K Logic Koreaの代表であるナム・テクウォン氏に加え、ブランドマネージャー・加藤仁氏と、運営プロデューサー・合田真二氏の3名に、原作への思い入れやオープンサービスの内容などを伺った。

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▲こちらは先日行われたプレミアムクローズドベータテストの様子。

◆プロフィール

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■写真中央
L&K Logic Korea(開発元)
CEO
ナム・テクウォン氏

日本でもサービスを行うMMORPG『RED STONE』や『MIRROR WAR』などの開発を手がけるL&K Logic Koreaの代表で、『ロードス島戦記オンライン』の開発総括を務める。

■写真左
ロードス島戦記チーム
運営プロデューサー
合田真二氏

『ロードス島戦記オンライン』をMMORPGとしての視点から捉え、システム面の設計やコンテンツの充実を行う。

■写真右
ロードス島戦記チーム
ブランドマネージャー
加藤仁氏

原作『ロードス島戦記』の世界観を『ロードス島戦記オンライン』へ反映させることや、シナリオ作成ほか、細部まで及ぶ監修を担当。

細部にまでこだわった、開発の裏側とは

──ついに『ロードス島戦記オンライン』のオープンサービスがはじまりますが、いまの率直なお気持ちをお聞かせください。

ナム・テクウォン氏(以下、ナム) ドキドキしますね(笑)。期待も大きいですし、長いあいだ準備をしてきたので、円滑なサービスになるようにがんばりたいと思います。

──すでに韓国ではサービスを行っていますが、ユーザーの反響はいかがでしょうか?

ナム 2015年6月18日からサービスを開始しています。最近は、MMORPGが主流とはなっていないのですが、簡単に楽しく遊べるゲームとして多くのユーザーにプレイをしていただいています。プレイ方法が難しくないこともあって年齢層が高めの方も大勢いらっしゃいますね。

──韓国のユーザーは、原作『ロードス島戦記』を読まれているのでしょうか?

加藤仁氏(以下、加藤) 3年ほど前ですが、『ロードス島戦記』25周年の際に原作小説が韓国で改めて出版されましたので、目に触れる機会はあったと思うのですが、どのくらい読まれているかまでは、ちょっとわかりませんね(笑)。表紙などは韓国のイラストレーターを起用していまして、日本で発売した新装版の2巻以降も同じイラストを使用しています。気になる方は書店などで確認してみてください。

──ナムさんは、原作『ロードス島戦記』のファンとお聞きしていますが、『ロードス島戦記』への思い入れなどをお教えください。

ナム 弊社で開発した別タイトルの話になるのですが、『RED STONE』で登場する魔法使いが『ロードス島戦記』の影響を大きく受けています。“ファイヤーボール”は詠唱後、相手へとまっすぐ飛んでいく表現が一般的ですが、『RED STONE』では、火の玉が自身の上まで上昇したあとに相手へと向かっていきます。これは、『ロードス島戦記』1巻でカーラが放ったファイヤーボールの動きが、非常に印象的だったからです。

──細かな描写まで印象に残り、それが影響を及ぼしているのですね。日本と韓国の開発チームのあいだのやり取りについて、苦労した点はありますか?

加藤 僕自身がディープな『ロードス島戦記』ファンですので、持っているイメージをそのままで話すと、細かなニュアンスまですべてが伝わっていなかったりします。もちろん、開発のほうも原作は読んでいるのですが、どこまで深く読み解いているかはわかりませんでしたので、自分との距離感をつかむのに時間がかかりました。いまでは説明用の細かな資料を作るなどして、円滑なやりとりが可能になっています。

──加藤さんのおっしゃるディープな内容、要望とは具体的にどんなものがあったのでしょうか?

加藤 原作の小説ではなく、ほかメディアで展開されたエピソードなどについてですね。原作以外の部分については開発でも知らない方がいますので、ゲーム内に入れ込む際に、少し違った感じになることもありました。そこを軌道修正するためのやり取りも多かったです。

ナム 世界観やストーリーの部分に関して、原作の水野先生と時間的、空間的制約のなかで直接やり取りをしていたら非常に大変だったのでしょうが、ゲームオンに『ロードス島戦記』に詳しい加藤さんがいてくれたおかげで、また、水野先生との橋渡しもしてくださるので、開発はスムーズに進みました。

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──『ロードス島戦記オンライン』を開発するにあたって、とくに気をつけたことはありますか?

ナム 気をつけたというより悩んだ部分なのですが、“ファンタジー”の表現をどうするかを考えることが多かったです。ひと口に“ファンタジー”の世界と言っても、北米の方と日本人、韓国人とでは、それぞれ感じかたが違いますから。北米の方からは、衣装などが中世ヨーロッパのものに見えて自国の歴史を感じるものが、日本や韓国の方からは“異国”としての雰囲気になりますからね。国や地域によって感じかたが変わるであろう『ロードス島戦記』の世界を、どうやって“ファンタジー”の世界に落とし込んで見せるかはかなり悩みました。

加藤 『ロードス島戦記』の世界にはいろいろな国があり、その国ごとに建物の建築様式なども変わりますので、そういった部分の細かな設定も数多くの資料を作成して進めていきました。『ロードス島戦記』は世界観も重要な要素のひとつですので、ゲームに反映させる際に非常に気を使って進めていただきました。

──韓国で先行してサービスを行っていますが、そちらの内容を受けて、日本版を制作していく形になるのでしょうか?

合田真二氏(以下、合田) 基本的には日本でも同じ内容でサービスをしていきます。オープンサービス時にどこまでの内容を入れ込むかの調整はありますが、最終的には同じ内容のものになっていきますね。また、追加の要素に関しても企画の通ったものは順次、双方に入れていく予定のですので、別のゲームになっていくようなことはありません。

──双方のバージョンをすり合わせながら進めていくわけですね?

合田 オープンサービス開始時期の違いがありますので、実際は数ヵ月の差ができるとは思いますが、どちらかで変えた部分はもう片方にも反映させることを考えています。行く行くは、可能な限り韓国のサービスに近い時期の内容をお届けしたいと考えています。

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──オープンサービス時に、コンテンツはどの程度まで遊べるのでしょうか?

合田 プレミアムクローズドベータテストではレベル20までで、ストーリーは首都アランに入る直前までが遊べました。オープンサービスではレベル30まで、ストーリーは原作1巻の終わりまで進めることができます。また、4つめのクラスであるローグが選択できます。こちらは、グラスランナーという種族の女の子になります。各クラスにも上位のクラスがそれぞれ2種類ずつ用意されますので、キャラクターの育成にも幅が出て楽しくなると思います。

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▲新ベースクラスの“ローグ”。

加藤 プレミアムクローズドベータテストにはなかった、キャラクターのボイスもかなり大量に追加されていますので、こちらも楽しみにしていてほしいですね。

──オープンサービスと正式サービスの違いはどの部分でしょうか?

加藤 オープンサービスでは、正式サービスの課金要素以外のすべてを解放しています。弊社としては“βテストではない”との認識で、オープンサービスと呼ばせていただいてます。

──少し気が早いですが、オープンサービス以降の追加要素を教えてください。

合田 少し先の話になりますが、大規模なレイド戦であるPvE(Player vs Enemy)のシステムを用意しようと考えています。また、その後にはPvP(Player vs Player)も導入する予定です。人数としては、1パーティーが8人で、3パーティー vs 3パーティーとなるので、最大で24人対24人になりますね。ギルド間での戦闘も可能になるように進めています。

──オープンサービスでは「ここを楽しんでほしい」というイチオシのポイントを教えてください。

合田 オープンサービスではありますが、“すべての要素が楽しめること”が推しのポイントですね。とくに、ストーリー部分ではプレイヤーが7番目の冒険者として『ロードス島戦記』の物語を追体験できますので、ファンにとってはたまらないのではないでしょうか。

加藤 キャラクターのレベル上限が解放されたり、クラスの種類が増えるので、自分に合わせた育成が楽しめると思います。パラメータを直接上げることはできませんが、習得するスキルの選択や、装備の入手・強化などで他人とは違ったカスタマイズができますからね。

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――原作の2巻以降のストーリーについては、開発を進めているのでしょうか?

ナム 現在、計画段階ですので、開発はこれから進める予定です。

加藤 2巻だけでなく、3巻や4巻の話も入れられるように進めています。

――それは楽しみですね。まもなく始まるオープンサービスにも期待が高まります。

加藤 ようやくプレミアムクローズドベータテストが終了し、オープンサービスが開始しますので、このゲームで『ロードス島戦記』の世界にどっぷり浸かっていただければと思います。また、これを機に原作を読んでいただいて、この作品をより深く知って、さらに好きになってもらえるとうれしいです。

合田 原作『ロードス島戦記』の深いファンだけでなく、ライトなファンや小説を読んだことのない方にもぜひ遊んでいただきたいタイトルです。『ロードス島戦記オンライン』を通して『ロードス島戦記』の世界に興味を持っていただければ幸いです。ゲームのほうは、皆様の声を聞きながらコンテンツの追加などを行い、よりよい内容にしていきますので、今後ともよろしくお願いします。

ナム 『ロードス島戦記』はアジアだけでなく、北米ヨーロッパなどでもエンターテインメントに興味のある方は目にしたことのある作品だと思います。小説やアニメを目にした方たちが持っているイメージと本作のイメージが少し違うと感じるかもしれませんが、『ロードス島戦記オンライン』らしさを感じていただければと思います。

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