今夏には大統領にも就任予定

 おもちゃメーカーのマテルが、人気フィギュア“バービー”の新ラインアップを発表。各紙がオリジナルにくわえて“Curvy”(ふくよか)や、“Tall”(長身)、“Petite”(小柄)といった多様な体型を反映したバービー(さらに7段階の肌の色や22種類の眼の色を持つ)が計画されていることを報じている。

 そしてバービーがさまざまな職業に就く“You can be anything”(何にでもなれる)ラインでは、なんと今年のピックアップにビデオゲーム開発者(Game Developer)が選ばれ、今夏に登場することが判明した。

バービー、ビデオゲーム開発者になる_01

 ゲーム開発者バービーはヘッドセットを付けていて、ラップトップがついてくる模様。「それゲーム開発者ってより、ゲームスタジオでストリーム配信やSNS投稿なんかを手掛けるコミュニティマネージャーに近くないか」という気がしないでもないが(コミュニティマネージャーは非常に重要な職業だが、実際の開発作業にはあまり関わらないのが普通)、これを手にした女の子がビデオゲーム開発者を目指してくれるとしたら、それはそれでよろしいこと。

 バービーがゲームを作ること自体はこれが初めてではなく、実は2010年に“コンピューターエンジニア”バービーになっていて、後に出版社のランダムハウスによって作られた関連コミック中では、教育目的のミニゲームを作るということをしている……のはいいのだが、その内容が「ミスってウィルスに引っ掛かったうえ、男性の手助けがないと駆除できず、そもそものプログラム自体も仕様設計はしたが仕上げは男任せ」というものだったので大炎上の憂き目にあっている。今は女性インディーゲーム開発者なんかも多いし、今回のゲーム開発は上手く行くことを祈りたい。

 ちなみに今夏は“ビデオゲーム開発者”バービーと同じく“大統領/副大統領”バービーも登場予定。大統領選を戦うヒラリー・クリントンに合わせて登場……と思うかもしれないが、実はバービーは大統領選があるたびに5 回“大統領候補”バービーになっているヒラリー以前からの超大物。逆にこうしてバービーが性別にとらわれない職業意識の啓蒙を続けてきたおかげでヒラリーが有力候補として戦えている……というのは言いすぎかもしれないが、バーニー(・サンダース候補)よりも超大物のバービー、満を持しての大統領就任(予定)と言えるんじゃないだろうか。