マルチプレイでは“ショートストーリーがどんどん展開する”
アメリカ・サンフランシスコにて、2015年12月5、6日(現地時間)の2日間にわたって開催された、プレイステーションファンのためのイベント“PlayStation Experience 2015”。本イベントにて、『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』のマルチプレイモードの開発者であるロバート・コグバーン氏に、マルチプレイの見どころなどをうかがった。
ロバート・コグバーン氏
(文中はコグバーン)
――始めに、『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』のマルチプレイで重視していることを教えてください。
コグバーン 今回のマルチプレイの特徴は、“ハイアドベンチャー”です。ストーリーモードでは“アドベンチャー”を重視していますが、その“アドベンチャー”をマルチプレイでも体験できることを大事にしていて、ショートストーリーがプレイ中に発生します。それから、チームワークですね。チームワークを使うことで、ストーリーがどんどん展開していくようなものになっています。
――“ストーリーが展開する”点については、マルチプレイに搭載されている“Mysticals(ミスティカルズ)”(秘宝)のシステムが重要な役割を果たすのでしょうか。
コグバーン いい質問ですね。今回のマルチプレイには、1作目、2作目、3作目やコミックに登場にする秘宝が登場します。それによって、テンションの高いマルチプレイが楽しめます。
――本作のマルチプレイには、Mysticalsのほかに、プレイヤーをサポートする仲間“Sidekicks(サイドキックス)”が登場することも見どころとして挙げられますが、Sidekicksの特徴を教えてください。
コグバーン サイドキックは非常に重要な要素です。なぜサイドキックを今回搭載したかというと、アクション・アドベンチャーというジャンルでは――映画でもそうだと思うのですが――サイドキックが登場するんです。特殊なアビリティを持っていて、メインキャラクターを助けてくれる存在が。『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』はAIが優れているゲームですので、そのAIをどう活かすかを考えて、サイドキックをマルチプレイに登場させることにしました。たとえばスナイパーは、登場人物がいないところで、敵を狙ってくれます。衛生兵のように手助けしてくれるサイドキックもいます。さまざまなサイドキックがいることで、アクション・アドベンチャーらしさを表現できると思っています。
――先ほどの“ハイアドベンチャー”というコンセプトにつながっているのですね。
コグバーン “チームワーク”においても、サイドキックは重要です。各プレイヤーは、それぞれ独自のサイドキックを召喚できるので、たとえばひとりのプレイヤーは衛生兵を、もうひとりはスナイパーを召喚するという風に、チームワークの幅が広がります。
また、自分が不利な状況にいるとき、サイドキックを利用することで、状況を変えられます。たとえば、敵に狙われているとき、ハンタークラスのサイドキックを召喚して、サイドキックに敵の相手をさせれば、自分は違う角度から敵を狙いにいくことができます。サイドキックの使いかた次第で、自分が有利なポジションにつけるのです。
――サイドキックは、バトルの結果に大きく関係してきそうですね。
コグバーン はい、そうですね。サイドキックによって結果がどんどん変わっていきますし、サイドキックの召喚によって、戦場がヒートアップしていくところが見えると思います。
――プレイヤーは、いくつかのキャラクターの中から自分のサイドキックを選ぶのでしょうか。それとも、オリジナルのキャラクターを作れるのでしょうか。また、『アンチャーテッド』シリーズに出てきた重要人物を、サイドキックとして呼ぶことはできますか?
コグバーン 完全にオリジナルのキャラクターを作ることはできませんが、カスタマイズすることは可能です。ハンターやブルートといったクラスを選んで、それから外見などをカスタマイズしていくことになります。シリーズに登場した人物が、サイドキックになることはありません。
――『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』のマルチプレイは、とてもプレイの幅が広いと感じますが、コグバーンさんのオススメの戦いかたやサイドキックはありますか?
コグバーン 皆さんがいろいろな組み合わせで楽しめるよう、バランスを重視して作っていますから、ベストなもの、というものは挙げづらいのですが、個人的にオススメなのは、自分の味方を復活させられるミスティカルです。それから、ハンタークラスのサイドキック。いちばん近くにいる敵に接近して、近接攻撃で相手を倒してくれるサイドキックを用意して、自分はグレネードランチャーを装備するというのが、自分の得意なプレイスタイルです。とはいえ、本当にさまざまな組み合わせがありますので、いろいろと試していただければと思います。
――鉤付きロープを使ったアクション“グラップリングフック”についてもお聞かせください。グラップリングフックはどこでも自由に使えるのでしょうか、それとも使用できるポイントが決まっているのでしょうか。
コグバーン グラップリングフックは、特定のポイントでのみ使用できます。使用中にプレイヤーを動かせる点が、おもしろいと思いますね。グラップリングフックを使ってから、飛び降りて近接攻撃で敵を倒すこともできます。以前の『アンチャーテッド』のマルチプレイでは、近接攻撃があまり使われていなかったという反省点があったのですが、今回グラップリングフックを導入したことで、近接攻撃がやりやすくなったと思います。
――ベータテストや試遊台でマルチプレイを遊ばれた方からの反応はいかがですか?
コグバーン 全体的に、すごく評価が高くてうれしいです。バランスについてのご意見はいただいていますが、そのためにベータテストを実施していますので、いただいているご意見をもとにチューニングを行い、ゲームをリリースするときには完全な状態のものをお出しできるようにしたいです。
――期間限定のベータテストが始まりましたが、発売までのあいだに、再びベータテストを行う予定などはありますか?
コグバーン 私のポジションとしては、再度実施することについていますぐ決断することはできないのですが、今回のベータは非常にいい評価をいただいていますので、新たなテストをする機会があればいいなと思っています。
――最後に、本作を楽しみにしている日本のゲームファンに、ひと言お願いします。
コグバーン 『アンチャーテッド』は、ローラーコースターのような、アクションのテンションが高いゲームです。『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』では、その『アンチャーテッド』らしさが、さらに大きくなっていますので、楽しみに待っていてください。
パネルディスカッションで本作の新たな映像が公開
PlayStation Experience初日に行われた『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』のパネルディスカッションでは、新キャラクター・Nadine Rossが登場する新映像が公開された。下記の動画の16分40秒のあたりから見られるので、ぜひチェックしてほしい。