本作のキーマンにシーズン1.1について聞く!

 カプコンがサービス中のオンライン専用タイトル『ドラゴンズドグマ オンライン』。次期大型アップデート“シーズン1.2”の実施が2015年12月15日に控えるいま、あらためて“シーズン1.1”を総括するため、本作のキーマン3名にお話を伺った。

『ドラゴンズドグマ オンライン』“シーズン1.1”特別インタビュー。お手持ちの最強武器は、手放さないでください!_01
▲プロデューサー・松川美苗氏(右)
ディレクター・木下研人氏(中央)
運営プロデューサー・谷中政基氏(左)

――シーズン1.1が始まって現在まで、ユーザーの動向や反応はいかがでしたか?

木下 ゲームのサイクルについていくのが「しんどい」というご意見をいただいております。

――サイクルというと?

木下 毎週のエリアポイント稼ぎとグランドミッションをこなしながら、レベル上げなどほかのことを回していくことや、武器・防具を生産するのに必要な素材を集めたりすることです。すべてを遊ぼうと思うとたいへんだというご意見を多くいただきました。シーズン1.0のときはそこまで大きなご意見ではなかったんですけど、シーズン1.1になったときに非常に多くあがってきました。それに対して我々は、エリアポイントの緩和など、アップデートを待たずにいまできるリファインを入れたり、テコ入れを行っている状況ですね。

松川 そういったご意見を受けまして、『ドラゴンズドグマ オンライン』は、完全なフリートゥープレイのゲームとして遊ぶには、ちょっとハードルが高いと認識しています。もっとカジュアルなプレイヤーの皆様もいたり、毎日とりあえず1時間くらい楽しくクイックパーティーで遊びたいよね、というお客様も多くいます。ハードルの高さを感じられているということで、そこは改善しなければいけないと思っています。わかりやすく言うと、必要なエリアポイントの緩和や、一部モンスター素材のドロップ率の上方修正といった部分です。さらにシーズン1.2では、遊んでくださっている皆様が、先ほどのサイクルの中で快適に遊べるように調整しようと思っています。また、皆様からいただいているご意見をもとに、シーズン1.3に向けてできる限り改善を進めているところです。

谷中 とはいえ、やっぱりある日、突然エリアポイントを緩和します、素材のドロップ率を緩和します、と言われてしまうと、それらを一生懸命がんばってきた皆様の視点に立てば、「いままでの苦労が無駄になった」という不満が出てしまうのも当然と認識しています。それでも、ハードルが高すぎて遊べないという皆様のご意見との兼ね合いによって調整が必要だということは、今後もどうしても出てきてしまうと思います。なるべく最初の段階で計画して、いずれの皆様にもご迷惑をおかけすることがないようにしていきたいと思います。

――そうですね。レアな素材が後からバッとばらまかられると、先行して進めた人が不利みたいになっちゃいますよね。

木下 それに関しては本当に申し訳なく思っています。

松川 シーズン1.0ではサービススタートの勢いのなかで、皆様が熱中してくださっていましたが、シーズン1.1でプレイヤーの皆様の数やプレイスタイルが見えてきた段階です。1年、2年、3年と長く遊んでいただくためには、もっともっと、皆様の動向を先読みしないといけないですし、読みかたが今回のシーズン1.1では申し訳ない結果になってしまったと感じています。申し訳ございません。

――最先端でガツガツ遊んでいる人はもちろん大事ですが、カジュアルに遊んでいる人たちが着いてこられずに離脱してはまずいですよね。そういうカジュアルなユーザーのための修正を行った、また引き続き行うということでしょうか。

谷中 サービス開始時のインタビューでもお答えしたことですが、サービスを運営していく戦略として、課金してくれる人数を増やすのか、それともプレイヤー人口という母数を増やすのかという考え方でいくと、やっぱり母数を増やす方向で行きたいんですよね。そのためには、皆様がどれだけカジュアルに友達を誘いやすいかどうか、アクションが苦手な人でもプレイしていただけるかどうか、というところを重視していかないと。たとえば、みんなにクランに入ってもらえるようメリットを提供するイベントを行ったり、どんどん友達を集めていきたいと思っていただける空気にしていかないといけませんね。

松川 お客様の動向に合わせて適正な課金システムを用意したり、毎週のサイクルの難易度を調整しなければいけない部分があり、そこは調整を重ねていっているところです。単純に戦闘やアクションという部分の難易度調整ではないので、なかなかたいへんです。ですが、スピードを上げて対応していきます。

木下 1週間、1ヵ月という単位で長く遊んでいただけるよう、サイクルの中での難易度というか、ノルマだとか、そういうものに多くの方が付き合っていける数値や感覚に収まるよう、方向修正をしないといけないと思っています。

『ドラゴンズドグマ オンライン』“シーズン1.1”特別インタビュー。お手持ちの最強武器は、手放さないでください!_05

松川 キツいけどこれをやったら楽になるという解決策として、パーティープレイやクランがあり、またオプションコースだったり、いろんな方法で乗り越えていけるように調整します。一方で、ソロでポーンと遊ぶという点にも、力を入れて行っています。

――現状、クランメンバーでできる遊びがなかなかないですよね。今後そういったものは実装されるのでしょうか?

木下 現在、シーズン2.0での実装を目指して、クラン用のコンテンツの開発を進めています。クランメンバー用のミッションや、そういったものも用意して、メンバー間の交流が楽しく、活発になるようなシステムを考えています。

谷中 本来、オンラインゲームのクランって、とりあえず入るだけでそこに誰かがいて、ゲームに関係ある話も関係ない話もできてコミュニケーション自体がそこに入るメリットになるものだと思うのですよね。とはいえクランに入ってみようと思う段階で、ちょっと自信がないな、怖いなとか、ハードルを感じる方も多いと思います。でも、ちょっとだけ勇気を出してクランに入ってもらうと、メンバーといっしょにクエストに行こう、グランドミッションに行こうという交流ができます。ソロプレイのときでも誰かのチャットが聞こえてきたりして、ゲームに関係のない話で盛り上がったりするのも、オンラインゲームならではの楽しみとして味わっていただきたいなあ。

現在はそうしたコミュニケーション以外に、クランに入るメリットが薄い状況ではありますので、ストリートファイターコラボのようなクランイベントを行わせていただきました。クランメンバーを増やすことでゲーム進行上のメリットも増えるようなイベントを行って、少しでもお友達をクランに誘いやすく、クランに入るためのハードルを下げていきたいな、と。ですので、まずはちょっとだけ勇気を出してクランに入ってみてください。スカウトの機能を使っていただければ、登録しておくだけでお誘いがくると思いますよ。

木下 12月と年明け1月からもクランに関するキャンペーンを行いたいと思います。運営・開発ともに力を入れて、クランの皆さんに楽しんでいただけるミッションや報酬を用意します。

――少し話が逸れますが、クランメンバーのオンライン・オフライン表示が見えない、あるいは違って表示されることがあります。あとはクランチャットが見えないメンバーがいる場合も。

木下 ワールド移動などを行う際に、不具合が出ているようですので、修正いたします。

松川 ワールド移動をくり返すと、ボードクエストで納品がうまく行えず、エラーが出る不具合もあり、ご迷惑をおかけしています。そのあたりも含めて開発チームが調査を行っています。