2015年11月27日。東京・高田馬場にある“タイトーステーション BIGBOX高田馬場店”で、『ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー』のロケテスト版がお披露目となり、出演声優のキャストが明らかになったのは、既報の通り。
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そもそも、『ドラゴンクエスト』のアミューズメント向けタイトルとして注目を集める本作は、いったいどんなゲームになっているのか!? ロケテストとほぼ同タイミングでプレイする機会をいただいたライターが、遊んでみた感触をお伝えする!!
『ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー』はどんなゲーム?
ファミ通などで事前情報を漁っている皆さんは豪快に読み飛ばしていただいて構わないが、まずは本作の基本からお伝えしていく。本作は、“モンスターチケット”と呼ばれるカード型の紙を使って遊ぶカードゲームだ。チケットには1枚当たり1体のモンスターが封じられているので、そこからモンスターを呼び出し、相手のモンスターと戦わせるという仕組みだ。なお、戦う相手は挑戦するクエストごとに異なる。いずれのクエストでも最大3回のバトルを楽しめる。
※チケットの二次元バーコード部分は画像に処理を施しています。
そして、モンスターを呼び出すときのキモになるのが、筐体に付けられた“ドラゴンスキャナー”。これでチケットに記載された二次元バーコードを読み込むと……モンスターを呼び出せるというワケ!
『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』経験者から見た本作は?
さて、なんとなく基本的な仕組みがわかったところで……いよいよ本作のロケテ版について言及していこう。偶然にも(必然!?)筆者は同じ『ドラゴンクエスト』シリーズのアーケード向けタイトルである、『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』(以下、『DQMB』)シリーズのヘビーユーザーだった過去を持つ。そんな筆者から見た最大の違いは、“対戦ゲームじゃない”ってコト!!
本作の遊びの基本は、“提示された多彩なクエストに対して、持っているモンスターをやりくりしながらクリアーを目指す”というもの。対戦相手はクエストごとに決まっているので、戦闘時の戦略が立てやすいのだ。つまり“がんばれば、最後には必ず勝てる”という、脈々と続く『ドラゴンクエスト』シリーズのスタンスを、より強く押し出した作品なのだと感じた。対戦じゃあ……必ずしもそうはならないし(苦笑)。
登場するモンスターの種類は、ロケテ版ということもあってまだ30種類。バトルに参加できるモンスターは最大で6体なので、いまはまだ悩まずにパーティを組むことができるが……今後モンスターの種類が増えていくに連れ、カードゲームらしいデッキ構築の悩みも増えていくことだろう。
キモとなる戦闘だが、キッズ向けらしく操作は超カンタン。やることは、味方のモンスターが“わざ”を決めた瞬間にタイミングよくボタンを押すだけだ。ボタンを押したタイミングが絶妙であるほど、チャージされるテンションの量は増えるのは……お約束。ただし、ボタンを押すことによってチャージされたテンションを“どの戦闘でどれだけ、どのモンスターに使うか”という部分は、バトルの戦略に大きく影響する。つまり、チャージ量の差が天国と地獄を分ける場合があるのだ。このチャージ量は『DQMB』の連打くらい重要かも? 第三者の目が気になるオトナプレイヤーからすれば、周囲に「オトナが必死に連打してるよ!」と思われずに遊べるので……ちょっとだけありがたいかも!!
テンションとコンボが勝敗を左右する!
バトル時にボタンを押してチャージしたテンションは、ターン開始前にモンスターに注入できる。テンションが注入されたモンスターは、使うわざがパワーアップして、与えるダメージが増えるのだ。そこで誰もが思うのは「攻撃力の高いモンスターに使ってテンションを上げちゃえばよくね?」ってコト。確かにそれは事実だが、一概には言えない。そこには“コンボ”というシステムが用意されているからだ。
モンスターのわざには、アイコンが記載されている。1ターンの中でわざに、同じアイコンが3つ、あるいは5つ以上あった場合は、コンボが発生。追加攻撃など、有利な効果が発動するのだ。そこで気になるのが、このコンボとテンションの関係。テンションを上げることでわざが変化し、アイコンが変化してしまう場合があるのだ。つまり、コンボを発生させるにはモンスターのテンションを一定に留めておかなきゃダメなときもあるだろう。逆に言えば、強いわざを持つモンスターのテンションをガン上げすることでコンボを捨てて大ダメージを狙うこともできる。このあたりに個人の趣味や、思い描く戦略による差が出てきそうだ。
自分好みのカード作りもグッド!
勝敗はともかく、クエストを終えると、最後にモンスターが封じられたチケットを入手できる。どのモンスターが封じられる候補になるかには……倒した相手のモンスターに加え、ランダム要素も混じってくるのもポイント。運がよければ、楽なクエストをクリアーしたときでも強いモンスターを獲得できるというワケだ。
ちなみにモンスターはサイズが大きくなるほどレアで、Sサイズのモンスターならプレイ終了後に1枚入手可能。Sサイズのモンスターを封じたチケットを入手したいなら、追加で100円を投入すればオーケーだ。Lサイズならさらに100円を投入(プレイ料金と合わせて計300円)すればいい。レア度が高いほどお金はかかるが、それに見合った強さを発揮してくれる。もちろんSサイズのモンスターでも、狙うコンボ次第では十分に活躍してくれるので、一概にLサイズならいいというわけでもなさそう。1プレイで最大3枚のモンスターをチケットに封じられるので、お財布と相談しながら、よく考えて選びたい。
なお、封じるモンスターが決まった後は、モンスターの姿を撮影できる。要は、“チケットにどんな姿が印刷されるか”ということなのだが……ここにも個人の趣味が現れるので、友だちと見せ合う楽しさもあるだろう。
※チケットの二次元バーコード部分は画像に処理を施しています。
総括! 『ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー』!!
今回は、ロケテ版でのプレイ取材、そしてプレイ時間自体も短めだったので、まだまだ本作の魅力の一端に触れただけだろう。とはいえ、カードゲームらしい“モンスターや使えるわざを見ながら、編成で悩む楽しさ”という部分は十分感じることができた。ガチのキッズたちは、「自分の好きなモンスターで戦って満足!」という感じになるのかもしれない。だが、筆者を始めとしたオトナプレイヤーは、前述のようなデッキ構築の楽しさが感じられないと……カードゲームは続けられないし……(筆者だけではないはず)。
モンスターのチョイス、バトル中の采配、コンボの詳細などが明らかになってくれば、さらにおもしろさが増してきそうな気配がする本作。今回のロケテ版を経て正式リリースされたときには……どんなふうになっているのか、いまから楽しみだ!!