2015年11月19日に発売される、エレクトロニック・アーツのアクションシューティングゲーム『Star Wars バトルフロント』。FPSライターのBRZRKとともにカリフォルニア州レッドウッドシティのエレクトロニック・アーツ本社で行われたプレビューイベントに参加してきたので、その模様をお伝えしよう。

SWの印象的な戦いを輪切りにしたマルチプレイシューター

 まず本作についておさらいしておくと、『Star Wars バトルフロント』は、映画「スター・ウォーズ」初期三部作の世界を舞台にしたマルチプレイのアクションシューティングだ(FPS/TPSの切り替えが可能)。
 映画新作「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が公開されるスター・ウォーズイヤーに出る新作ゲームということもあって、発表から実写と見紛うようなグラフィックなどが話題を呼んでいる本作。先月行われたβテストに参加した人なども多いと思う。

 ゲーム内容としては、ソロで戦うサバイバルモードから両軍合計40人が入り乱れて戦う大規模戦まで、多種多様なゲームモードから遊びたいものを選択してプレイするオムニバス形式。
 しかし、一本に話が繋がったストーリーモードなどはないものの、雪の惑星ホスでのAT-ATを巡る攻防が“ウォーカーアサルト”というモードになっていたり、古典的な“ストーリーモード”とは違った形で、「スター・ウォーズ」のストーリーに出てきた数々の戦いの中に身を置く体験を提供してくれる。

ルークやベイダーにもなれる! カード&パワーアップシステム

 特殊武器やキャラクターなどがバンバン投入される本作のユニークな戦闘を支えているのが“カード”システムと、マップ上に落ちているパワーアップアイテムたち。
 まずカードシステムでは、各プレイヤーが攻撃用のアイテム2種類、そして能力補正などを行える“チャージ”用のカード、そして上位レベルでは更なる特性を得るTraitを持てる。各アイテムは後述するクレジットで購入してアンロックして“ハンド”(カードのセット)に組み込んでおけば、ミッション中は一定時間おきに発動可能。リスポーン時にカードや武器を変えて、対ビークル性能を上げて再出撃するといったこともできる。

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▲中央が“チャージ”で両脇が武器系。チャージは使用回数があり、それを増やすためのパワーアップ(後述)もマップ内に落ちている。

 一方のパワーアップは、フィールドに落ちている一回きりのもの。自動機銃や、指定範囲を上空から爆撃するオービタルストライクなどの攻撃アイテムやシールドが手に入ったり、X-ウィングやAT-STなどのビークルに搭乗したり、ルーク・スカイウォーカーやベイダーになったりもできるのだ(ただしビークルやヒーロー系のパワーアップが出てこないモードもあるし、ある場合でも割と仲間との取り合いになったりする)。

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▲ストーリーモードがなくても、ヒーロー/ヴィランとして参戦することはできる! むしろ他のプレイヤーを蹴散らしながら俺ツエーができると最高。

アプリも大事! アンロック要素

 マルチプレイモードでは戦果に応じて経験値が入るほか、さらにこの経験値の約10分の1がクレジットとして手に入る。また、シングル&Co-opモードでもクレジットは入手可能。ミッションごとに設定された目標をクリアーすると、ボーナスもつく。

 経験値を入手してランクが上がっていくと、武器やカード、一般兵士として出撃する際の外見など、さまざまなアイテムが購入可能になる。そうやって購入可能になったアイテムをクレジットで買うとアンロックされ、以降使用可能になるという形だ。

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▲アンロック要素は武器・カード以外に外見やエモート(感情を身振り手振りで知らせる仕草コマンド)なども存在。
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▲やりこみ要素としてはジオラマ。さまざまなお題をクリアーするとフィギュアが置かれていく。

 そしてこのクレジット、実はスマートフォン/タブレット向けに配信中のコンパニオンアプリで遊べるミニゲームでも稼ぐことが可能。ランク制限があるのでいきなり上位の武器を手に入れることはできないが、クレジットを稼いでおいて損はなし。ソフト本編の発売前に遊んでおくのもいいだろう。

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▲コンパニオンアプリは本作と連動して装備のカスタマイズをしたり、フレンドの状況を確認できるというもの。ニュースなど一部英語のコンテンツもあるが、基本的には日本語化されている。
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▲ターンベースのミニチュアゲームっぽい“ベースコマンド”をプレイすると、本編で使えるクレジットが入手可能。

シングルプレイ&Co-opプレイのモード解説

 さて基本を説明したので、ゲームモードの解説に移ろう。まずはソロプレイやオンライン/オフラインの協力プレイが可能なモードから。なお後述するマルチプレイモードも含め、各モードのマップは、タトゥイーン、サラスト、エンドア、ホスの4つの惑星にまたがって、大規模戦用・小規模モード用などの用途別に複数のマップが存在する。

■トレーニングモード
 トレーニングモードは5種類あり、パルパティーンやベイダーといったヴィランキャラクターや、各種ビークル(乗り物)の使用法を学べる。マップはチュートリアル項目ごとに固定なのだが、設定がお話仕立てになっていて、「エンドアの警備兵として侵入してきた反乱軍の連中をスピーダーバイクで追う」とか「X-ウィングで帝国軍の航空戦力を迎撃する」といった燃えるシチュエーションばかり。(※当初チュートリアルモードとしておりましたが、正確にはトレーニングモードです)

【BRZRKのここがポイント】 まぁ基本的な遊び方を学べるんだけども、ストーリー仕立てに演出されている各トレーニングの中でも、特にスピーダーバイクに乗る“Endor Chase”が気に入った。ファンなら、あの浮遊した機体に乗り込み、高速でエンドアの森林を駆け抜けてみたいと1度は思ったことがあるはずだ。
 本作ではそんな夢を叶えてくれるんだけど、ぶっちゃけ対戦モードのマップはあまりスピーダーバイクでの移動が想定されていないようにうかがえ、いざ乗ってみると樹木に激突したり、敵が倒しづらかったり、残念とまでは言わないが、惜しい乗り物かなと思った。

 一方で、スピーダーバイクのチュートリアルステージは専用のミッション構成となっていて、反乱同盟軍が乗ったスピーダーバイクを帝国軍兵士扮するプレイヤーがひたすら追いまわすことになる。道幅もかなり広めな作りになっていて、障害物の有無が遠目からハッキリと視認できるため、過去にリリースされたバトルフロントシリーズにあったスピーダーバイクに乗る=死亡フラグという感じではなくなったかな。

 走行時にL2ボタンを押し続けて機首を敵に向けると照準が敵にロックオンして、ブラスターでの攻撃がよく当てられるようになる。せわしく逃げようと機体を振りまくる敵さんには、これなしで撃破するのが難しいので、ありがたい機能だ。
 で、敵を追走している間は直線を走るわけではなく、割と曲がりくねった谷間を縫うように進むのだけど、速度の調整をしっかりしていればコースアウトで岩壁や大木に衝突するような事態は避けられるかな?
 そうそう、走行中にAT-ATの脇をすり抜けるような場所があるんだけど、無理やり股下をくぐろうとしたところ、見事衝突事故となり爆発。やっぱ無理はしちゃいかんね。実際の対戦での使い道が今の段階では不透明だけど、チュートリアルで乗る分にはかなり快適というか、「夢が叶った!」といった感じなので、ぜひとも遊んでみてほしいところだ。

■サバイバルモード
 βテストにも収録されていた、周囲から湧いてくる敵を倒していくモード。敵はひとまとまりの“Wave”ごとに出現し、倒しきると次のWaveへ。パワーアップなどを獲得しながら、できるだけ多くのWaveを乗り切ろう。タトゥイーン・サラスト・エンドア・ホスの4種類がプレイ可能。

【BRZRKのここがポイント】
 AIの敵キャラクターが波状攻撃を仕掛けてくる、いわゆるウェーブ形式のモード。出現する敵は序盤こそ簡単に倒せるのだが、ウェーブが進むと防御力に長けたショックトルーパーや対人だと凶悪なビークルのAT-STが出現し、難度が上がってくる。

 ソロで遊ぶのも普通に楽しめるのだが、設定難度を高くすると割とキツめ。そこで、サバイバルを遊ぶときはフレンドとのCO-OP(協力プレイ)をオススメ。それに、FPSやTPSに不慣れだったとしても、フレンドと一緒に力を合わせてプレイすればなんとかなるかもしれない。対AI戦を協力プレイで遊ぶモードはこのサバイバルだけなので、個人的にソロで黙々とプレイするよりは、高い難度を協力プレイでワイワイ遊んだほうがいいんじゃないかな?

■バトルモード・ヒーローバトルモード
 ソロプレイまたは1対1で戦うシンプルなモード。敵を倒すとメダルのような“トークン”を落とすので、それを集めて100ポイントに達したらクリアー(対戦の場合は勝利)。全員が一般兵士のバージョンが“バトル”で、プレイヤーがヒーロー/ヴィランキャラクターを選択してプレイするのが“ヒーローバトル”モード。

【BRZRKのここがポイント】
スターウォーズで1on1とはこれいかに? って最初思ったんだけど、いざプレイしてみるとなかなかどーして、といった感じ。最初は相手のプレイヤーを狙おうとしていたんだけど、引き連れているAIのキャラが意外と手痛い攻撃を仕掛けてくる。で、このAIのキャラクターを排除しようと頑張っていたところ、相手のプレイヤーに攻撃される……といった事態に陥るので、敵(プレイヤーとAI)の位置を把握することが大事。

ヒーローバトルモードの場合、敵から得られるトークンはモブキャラよりもヒーローやヴィランを倒した時のほうが多いので、相手を誘い出すように立ち回れれば勝利に近付ける。ヒーローとヴィランをガンガン使えるので、ほかのルールでいざ選択権を得たときの予習として友達と対戦しておくのもアリかな?