初のFPSながら、会場人気はなかなかの支持率!

 現在PC版のクローズドβテストを実施中の、Blizzard Entertainmentのマルチプレイ対戦型FPS『Overwatch』。本日よりカリフォルニア州アナハイムで開幕した同社恒例のファンイベント“Blizzcon”で、本作がPS4/Xbox One版も合わせて来春にローンチすることが発表された(日本展開は不明)。

 また同社の『Heroes of the Storm』や『ハースストーン』と同じくF2P(基本プレイ無料)になるのではという推測もあった本作だが、3エディション構成で販売されることが判明。
 まず基本となる通常版はPCのダウンロード販売のみで、全21キャラクターを収録し、価格は39ドル99セント。このバージョンは家庭用機版には存在しない。
 次に来るのが59ドル99セントのOrigins Editionで、PS4とXbox Oneではこのバージョンが通常版の扱いになる(PC版のパッケージ/デジタル版も存在)。通常版の内容に合わせて、外見を変えられるOriginスキンが5キャラ分付属するほか、さらにBlizzardの他タイトルで使えるゲーム内アイテムが5種類ついてくる。
 最後に各ハードでのパッケージ限定版となるコレクターズエディションは129ドル99セントで、Origins Editionにアートブックとサントラ、そしてスタチューを加えたもの。

 そしてローンチ時点でのキャラクター数が21体と発表するのに合わせて、ラストとなる3体の新キャラクターが発表された。会場で触ったファーストインプレッションも交えつつ、各キャラクターの特性をご紹介しよう。

雪ん子アンド眼鏡っ子・メイ

 まずは眼鏡っ子のMei(メイ)。ディフェンス型のキャラクターで、メイン武器のブラスターは敵を冷気でスローにし、冷やしきると相手は凍り、短時間行動不能に陥る。一方で一発のダメージを優先したい時は右クリックではツララ(Icicle)を発射可能。
 その他の特殊能力も、自分の周囲を凍らせて窮地を切り抜けるクライオフリーズ(Shift)、氷の防御壁を出現させるアイスウォール(E)など、相手の侵攻を遅らせて粘りの戦いに持ち込むものばかり。必殺技(Q)はブリザードで、一定範囲に冷気を振りまき、急速に凍らせる。

 実際のテストプレイでも、攻防のポイントになる所に氷壁を立てたり、ブリザードをかまして凍らせたり、集団戦をコントロールできるのが実に厄介。いかに能力を活かしつつチームとしての連携を取るかがカギとなるOverwatchらしいキャラクターだ。

Blizzard印の対戦FPS『Overwatch』来春のローンチに向けてラスト3体のキャラが発表! その正体は眼鏡っ子、ロボ娘、メカ忍者。【Blizzcon 2015】_05
▲ちなみにメイちゃんは設定上は31歳である。
Blizzard印の対戦FPS『Overwatch』来春のローンチに向けてラスト3体のキャラが発表! その正体は眼鏡っ子、ロボ娘、メカ忍者。【Blizzcon 2015】_04
▲ルール上、目標物をめぐる攻防になることが多い本作では、壁を作って相手の攻撃方向を制限するのが非常に有効。

元プロゲーマー上がりのロボ娘

 タンク型の新キャラクターD.Va(ディーヴァ)は、韓国のプロゲーマー上がりのロボファイター。メックモードで出撃し、ロボが破壊されたり自爆(Q)すると軽装のパイロットモードになる(さらにQが溜まると再びロボを呼べる)。
 メック状態ではなかなか固く、高機動なブースター移動(Shift)、前方に防護壁を出すディフェンスマトリックス(E)といった技もあって、タンク役として申し分なし。それだけにQをどう使っていくか、そしてパイロットモードでどれだけ立ち回れるかがポイントになるだろう。

 ちなみにデモ映像をよく見ると、Qで自爆→5人マルチキル→一瞬でQゲージが再充填(つまりロボを再び呼べる)という夢のコンボを披露している。さすがにそううまくはいかないだろうが、相手の注意が散漫になっていると感じたら、あえてロボを乗り捨てて2-3人巻き込み、ロボの再召喚を狙っていくというのもアリかもしれない。

Blizzard印の対戦FPS『Overwatch』来春のローンチに向けてラスト3体のキャラが発表! その正体は眼鏡っ子、ロボ娘、メカ忍者。【Blizzcon 2015】_02
▲ロボを突っ込ませて自爆させるという大技。自分は軽装のパイロットモードになるので、その後どうするかが肝心だ。
Blizzard印の対戦FPS『Overwatch』来春のローンチに向けてラスト3体のキャラが発表! その正体は眼鏡っ子、ロボ娘、メカ忍者。【Blizzcon 2015】_01
▲タンク役なので、ロボの無駄遣いばかりせず、Eキーで相手の攻撃を制限したりしましょう。

シマダ家次男はメカ忍者に

 そして3人目、オフェンス型の新キャラクターであるGenjiは、初期から発表されているHanzoの弟。実家のシマダクランを抜けて、メカ忍者となって兄者ことHanzoに対峙する(兄弟であるのがわかった瞬間、会場の女子から黄色い声があがっていた。みんな好きねぇ)。

 忍者ということで、機動力を重視したキャラクター設計になっており、パッシブ能力として柱を駆け上がったりすることが可能。二段ジャンプなどと合わせて使い、機先を制していきたい。
 もうひとつの特徴がカタナ。移動系のShiftキーで出る技も、一瞬で前方に駆け抜け、軌道上にいる者を数回斬りつけているというスウィフト・ストライクという攻撃を兼ねたものになっている(お侍漫画でそんな技を見たような気がしないでもない)。必殺技のQでは“ドラゴンブレード”として龍の魂を込めた強烈な斬りつけを一定時間放てるようになる。

 基本武器は手裏剣で、左クリックでは3連射のノーマルタイプ、右クリックではややワイドに放つタイプ“Fan of Blades”へと変化する。ただし弾速は遅く、攻撃の間隔も空いてしまうので、背後や側面を取った時はまだしも、正面からの撃ち合いになると辛い。敵の弾を斬撃で跳ね返すデフレクト(Eキー)などでしのぎつつ、自分のタイミングと間合いの戦いを心がけるのがいいのだろう。

Blizzard印の対戦FPS『Overwatch』来春のローンチに向けてラスト3体のキャラが発表! その正体は眼鏡っ子、ロボ娘、メカ忍者。【Blizzcon 2015】_03
▲単に飛び込むと蜂の巣になるので、サポートに強化してもらいながら突っ込むのがいいかもね。