あの世で、俺にわび続けろ! 20周年を超え実現した『ライブ・ア・ライブ』のトーク&ライブイベント“LIVE・A・LIVE・A・LIVE 吉祥寺篇”をリポート

2015年9月25日に行われたライブイベント“LIVE・A・LIVE・A・LIVE 吉祥寺篇”のリポートをお届け。

●初の単独イベントは、スタッフのトークと名曲たちの生演奏!

 2015年9月25日、吉祥寺CLUB SEATAにて開催されたライブイベント“LIVE・A・LIVE・A・LIVE 吉祥寺篇”。タイトルからお気づきかもしれないが、これは1994年にスクウェア(当時)よりリリースされたスーパーファミコン用RPG『ライブ・ア・ライブ』の20周年を記念してのイベントだ。オムニバス形式でさまざまな時代のエピソードが楽しめるのが特長な『ライブ・ア・ライブ』だが、このイベントも演奏ありトークあり、そして歌ありと、本編さながらにバラエティーに溢れた内容となっていた。それでは、その模様をリポートしていこう。

▲イベント開始のかなり前から、開演を待ちきれない来場者が行列を形成。場内は、数百人の来場者でぎっしり埋めつくされていた。

▲この日から新たに発売されたTシャツやトートバックといったグッズも大人気! 大勢のお客さんが列をなしていた。なお、完売したTシャツを除くライブオリジナルグッズは2083オンラインショップにて販売中。

▲出演者がアイデアを提供した、ゲームにちなんだオリジナルのカクテルも販売。筆者は“百人斬り”(右端)を飲んでみたが、まさに幕末編で100人斬りを達成したかのようなパンチの効いたテイストであった。

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 イベントはバンドによる生演奏から幕開け。ゆったりとしたキャラクターセレクト曲「SELECT・A・LIVE」からアップテンポな近未来編のバトル曲「PSYCHOで夜露死苦!!」へのメドレーに、場内を埋め尽くしたファンたちは早くもノリノリ。演奏直後からの大歓声に応じるように、MC役のディレクターの時田貴司氏(スクウェア・エニックス)とサウンド担当の下村陽子氏が登場すると、その声はさらに大きさを増した。長い付き合いの両氏だけに、このイベントが開催できたことの嬉しさを軽妙な語り口で説明。とくに、このイベントが実現に動いたきっかけが「酔った勢いでツイッターにメモをアップしたら反響がすごかった。ツイッターの威力を知った(そのつぶやきは→こちら)」(下村氏)との発言には、大きな笑いが沸き起こった。

▲ドラム、ベース、ギター、キーボードにトランペットやサックスの管楽器を加えた構成にて、バンドアレンジされた楽曲を生演奏。ちなみにバンマスを務めたベースのAKIRA氏は、近未来編の主人公と同じ名前なだけでなく、なんと小学生時代から時田氏との交流があるのだとか。

▲MC担当は、時田氏(左)と下村氏の仲良しコンビ。時田氏が「あの世で俺にー!」と叫ぶと来場者が「わび続けろー!」と叫ぶコールアンドレスポンスもバッチリきまって、会場内の温度をさらに高くした。

 SF編のゲーム内ゲームのBGM「CAPTAIN SQUARE」の演奏に続いては、ゲストアーティストが登場。当時宣伝プロデューサーを務めた岡宮道生氏がギターに加わって奏でられたのは、現代編のバトル曲「KNOCK YOU DOWN!」。どこか対戦格闘ゲームっぽさを感じさせる熱いギターサウンドに、来場者はひときわ湧き上がった。

 興奮冷めやらぬうちに2人目のゲストとして登場したのは、声優・シンガーとして活躍する加瀬愛奈さん。とくれば、唄うは当然、下村氏の25周年ベストアルバム『memoria!』に収録された、「Kiss of Jealousy」だ。原始編のバトル曲である同曲だが、ラテンの調べはそのままに情熱的なボーカルが加わることで、まるで昭和のトレンディードラマ主題歌を彷彿とさせるアレンジとなっていた。

▲ときには植松伸夫氏のバンドでのギタリストとして、ときには『艦隊これくしょん -艦これ-』のプロデューサーとして活躍する岡宮氏。この日は、長髪を振り乱しての激しいギタープレイで客席のボルテージを上げまくっていた。

▲セクシーなドレス姿で「Kiss of Jealousy」を情熱的に唄い上げた加瀬愛奈さん。下村氏の25周年記念ライブ(http://www.famitsu.com/news/201402/12047970.html)につづいて、2度めの生披露となった。

●開発者トークでは裏話続出! そして次回開催も……!?

 休憩を挟んで再開となった後半戦は、なんと当時のスタッフ10名が登壇しての“あの頃”トークを繰り広げる企画からスタート。「最初は(小学館だけでなく)複数の出版社に企画を持ちかけた」、「総勢24人のスタッフが複数人のチームに分かれ、それぞれが競うように並走して各エピソードを制作していた」、「メールや携帯電話が主流ではなかった時代なので、楽曲については内線電話でのやりとりも多かった」といった、関係者ならではのスペシャルな裏話が続出。来場者ははじめて耳にするエピソードの数々に興奮を隠せない様子であった。

 途中話が脱線して、「時田氏にプロレスラー・獣神サンダーライガーのコスチュームを競り落としてこいと仕事そっちのけで送り出された」、「休憩ルームではファイヤープロレスリングばかり遊んでいた」と、なぜかプロレスの話題続出となっていったのも、当時のチーム内の雰囲気を感じさせる一幕……かもしれない(笑)。コーナーのシメには、下村氏がこの日のために発掘してきたという、21年前に録音されたという「GO!GO!ブリキ大王!!」のアレンジ音源を披露。ボーカルのあまりの初々しさに、時田氏が苦笑いをしたままにトークはお開きとなった。

▲ひさびさに集まったという当時の開発スタッフたちがズラリ登場。たいやき(無法松特製!?)で乾杯をすると、関係者でしか知り得ないトークを息ぴったりの掛け合いで繰り広げていった。

▲現在もスクウェア・エニックスに在籍するプログラマーの田中晋一氏は、当時の社内サーバーのデーターがバックアップされたフロッピーディスクを持参。「どうにかデータをサルベージしたい」と思い出のつまった品であることをアピールしていた。

 ここからは後半のライブコーナー。まず演奏されたのは、功夫編からの「鳥児在天空飛翔 魚児在河里游泳(鳥は空を飛び、魚は河を泳ぐ)」。ゲーム中では非常にドラマチックなシーンで流れるこの曲を、ゲストのヴァイオリン奏者・伊藤友馬氏が二胡にて演奏。憂いのある調べに、来場者たちは当時を思い出を蘇らせているようであった。続いての演奏は、西部編から「WANDERER」。寂しげなメロディが印象的な印象的な曲だが、口笛→ヴァイオリンによる演奏がさらに叙情感をアップさせていた。さらなるゲスト奏者として三味線と尺八による和楽器ユニット・HIDE×HIDEを迎えて演奏されたのは「殺陣!」。本物の和楽器でのアレンジとあって、楽曲のよさがさらに際立つ仕上がりとなって、場内を見事に和の雰囲気に染め上げていた。

▲中国の弦楽器・二胡にて「鳥児在天空飛翔 魚児在河里游泳」のメロディを奏でる伊藤氏。続く「WANDERER」では、ヴァイオリンに持ち替えての演奏を披露していた。

▲幕末編のバトル曲である「殺陣!」は、多くのゲーム音楽コンサートに出演経験のあるHIDE×HIDEが加わっての演奏。中棹三味線と尺八による迫力の演奏(ソロパートもあり!)で大いに盛り上げた。

 惜しむ声が多数上がる中、ついに演奏は最後の2曲に。パイプオルガンの荘厳な音色が流れると観客は思わず「おお~!」と反応するラスボス登場時の曲「魔王オディオ」だ。楽曲に聞き入って一端は静まり返った場内だが、立て続けに「MEGALOMANIA」が演奏されるとボルテージは一気に爆発。各エピソードのボス戦曲にして、ゲーム中でも一二を争う印象的な曲だけに、大きな手拍子が曲が終わるまで鳴り響いていた。

▲来場者に感謝の言葉を伝え、再度「あの世で俺にー!」、「わび続けろー!」の掛け合いでMCをシメた時田氏と下村氏。イベント中に時田氏の口からは「また次の機会に……」との発言もこぼれていたので、パワーアップした次回開催を期待したいところだ。

▲エンディングにふさわしく、ボス関連曲が2連発されると観客の興奮は最高潮に。「MEGALOMANIA」はボーカルアレンジもあるが、この日はインストゥルメンタルでの披露となった。

 まったく鳴り止む様子のない拍手に応えてバンドメンバーが再登場すると、待望のアンコールがスタート。物憂げなメロディがピアノとトランペットのみで奏でられる「届かぬ翼」、そして勇ましくも切なさを感じさせるメロディの「凛然たる戦い」がメドレーにて披露された。アンコールに隠しシナリオである中世編の楽曲を持ってくるというニクい演出には、来場者の誰もがニヤリとしたはず。

 そして大トリは、この曲ナシには終われない「GO!GO!ブリキ大王!!」。ボーカルを務めた時田氏の熱唱が轟いたが、この日はモニターに歌詞を表示。来場者も加わっての大合唱が場内に響き渡る中、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

▲アンコール1曲目として選ばれたのは中世編メドレー。場内はメロウな雰囲気に包まれた。

▲オーラス曲は雰囲気を一転してダイナミックなヒーローソングである「GO!GO!ブリキ大王!!」を時田氏が熱唱。加瀬さんによるコーラスや、岡宮氏による必殺技シャウトもあり、大いに盛り上がった。

▲曲の途中からは下村氏とゲストが加わっての大騒ぎに。モニターに3番の歌詞が表示されると、ステージと客席が一体となって拳を突き上げながらの大合唱を繰り広げた。

■LIVE・A・LIVE・A・LIVE 吉祥寺篇 セットリスト(敬称略)

M01:SELECT・A・LIVE ~ PSYCHOで夜露死苦!!
M02:CAPTAIN SQUARE
M03:KNOCK YOU DOWN! ゲスト:岡宮道生(Guitar)
M04:Kiss of Jealousy ゲスト:加瀬愛奈(Vocal)、岡宮道生(Guitar)
(休憩)
M05:鳥児在天空飛翔 魚児在河里游泳 ゲスト:伊藤友馬(二胡)
M06:WANDERER ゲスト:伊藤友馬(Violin)
M07:殺陣! ゲスト:HIDE×HIDE(中棹三味線、尺八)
M08:魔王オディオ
M09:MEGALOMANIA ゲスト:岡宮道生(Guitar)

EC1:届かぬ翼~凛然たる戦い
EC2:GO!GO!ブリキ大王!! ゲスト:時田貴司、加瀬愛奈(Vocal)、岡宮道生(Guitar)



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