日本刀のように鋭く、世界に斬り込む

HORIの本気 “EDGE”ブランドでPCゲーミング用デバイス参入&体験リポート_01

 30年以上にわたり家庭用ゲーム機の周辺機器を開発、販売し続けてきた株式会社ホリが、2015年10月2日、PCゲーミングデバイス事業に参入を発表した。そのブランド名は“EDGE”。日本国内で開発・デザインされた日本発のブランドであること、シャープに世界に斬り込むイメージ、HORIの真剣さなど、日本刀をモチーフにしたネーミングだ。発表に先駆け、そのスターティングの製品ラインアップに、わずかな時間だか実際に触れる機会があったので、商品を紹介するとともに感じたことをお伝えしよう。

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 今回登場したラインアップは、

 ・EDGE 101 オプティカルゲーミングマウス
 ・EDGE 201 メカニカルゲーミングキーボード
 ・EDGE 301 ゲーミングパッド
 ・EDGE 401 ゲーミングマウスパッド -ソフトタイプ
 ・EDGE 402 ゲーミングマウスパッド -ハードタイプ 

の5種類。ゲーミングパッドがあるのがHORIらしい。

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▲EDGE 101
▲EDGE 201
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▲EDGE 301
▲EDGE 401
▲EDGE 402

 順に仕様と触れた感触を解説していこう。

ステンレスのソールの滑りが心地いいマウス EDGE 101

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 パッと見てわかるのは、左右対称マウスであること。ボディの左右に発光するボタンが3つずつ用意されており、利き手の左右にとらわれずに使用可能なスタイルだ。メインの左右クリックボタンは小気味いい音を立てながらもクリック感がやや浅め。連射を考慮したすえ、たどり着いたストロークだという。世界的に見るとマウスのマイクロスイッチにはオムロン社のものが採用されることが多いなか、HORIは入力速度の限界を上げるため、スイッチから自社開発したという。この採算を考える前に試行錯誤を突き詰める姿勢がHORIっぽい。

 結果、一般的なマイクロスイッチのオンストロークが0.30ミリであるのに対し、このEDGE 101に採用されたスイッチはオンストロークが0.18ミリ。これは30fpsのゲームのフレームに換算しても1フレーム程度は反応が早くなることになるという。

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 こだわったのはスイッチだけではない。ソールに注目すると、底面のトップとテイルにフッ素加工が施されたステンレスのソールが鈍く光る。聞けばステンレスも品質にこだわった日本製。滑りやすさはマウス全般の身上だが、金属製は樹脂のソールに比べ、設置面が広いので止めやすさも兼ね備え、何より耐久性が高くなる。後述する2種のマウスパッドと組み合わせて滑らせてみたが、個人的にはEDGE 402のハードな表面上での滑り心地が気持ちよく、握ったときのフィット感含めて違和感をまったく感じないまま、展示されていたゲームに興じていた。

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▲点での接触でなく面での接触、樹脂でなく金属なので、摩耗によって調子が変化することもなく、信頼度が高い。
▲金属製の錘は10円玉などで簡単に取り外せる仕様。
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 光学センサーには世界で使用されているというPixArtのSDNS-3988を使用。ほかにも、編み込みのUSBケーブルによってケーブルの絡み、よれ、滑りにくさを軽減。そのケーブルとマウス本体を繋ぐブッシュ部分も斜め上に立ち上がり、マウスがケーブルによってブレることを防止している。

 センターのホイール手前には、設定したDPIやプロファイルを即時切り替えできるボタン群があり、左右の6ボタン含め、(取材当日は触れることが叶わなかったが)専用ソフトにて解像度や割り当てが可能という。

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▲錘はネジによって本体に密着するため、マウスの滑りには影響しない。

 気になる点があるとすれば、フィット感の面で左右対称モデルが、左右どちらかに特化したモデルより劣るのではということと、価格について。フィット感は、もとより研究して作られているモデルだけに、慣れで解決するだろう。手の接触部分にラバーを使っていないため、長期間にわたる使用でもラバー特有の融解などが起こらないのは好ましい。価格については、ゲーミングマウスの市場を見ればミドル~ハイクラス帯の設定であり、実際に触れてフィーリングに納得すれば価格だけの価値が充分ある品と言える。

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▲試遊当時の、専用ソフトのボタン割り当て画面。メインメニューから推測するに、必要最低限の機能は充分備えているようだ。実際の品とは異なる可能性がある点に注意。

<EDGE 101 おもな仕様>
製品名EDGE 101 OPTICAL GAMING MOUSE
JAN4961818022317
製品型番EGJ-101
基本仕様光学センサー搭載ワイヤードタイプ(PixArts社製『SDNS-3988』採用)
ボタンスイッチ自社製オリジナルマイクロスイッチ
ボタン数11個
 ・左右メインボタン ・センタークリック付きスクロールホイール
 ・左サイドボタン×2 ・左リアボタン ・右サイドボタン×2 ・右リアボタン 
 ・DPI変更ボタン ・プロファイルボタン
DPI設定50~6,400 DPI(専用ソフトウェアで50DPI刻みで変更可能)
トラッキング速度200IPS
最大加速度50G
ボーリングレート125/250/500/1000Hz
データ転送フォーマット12bit
本体サイズ68×125×40(mm)※ブッシュ部含めず
本体重量130g(ケーブル抜き)*錘25g:取り外し可能
ケーブル長1.8m
動作条件Windows 8.1/8/7/Vista、要インターネット接続環境
* Windows 10 動作対応確認中
予価7980円(税抜き)
発売日2015年11月6日(金)発売予定

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