徹底したリアリズムによって生まれる高い緊張感を体験
本日2015年9月25日に開催された“Xbox One 大感謝祭 2015”プレス向け事前体験会にて、ユービーアイソフトより2015年12月10日発売予定のプレイステーション4、Xbox One、PC用ソフト『レインボーシックス シージ』が出展。試遊することができたので、プレイリポートをお届けする。
多国籍の特殊部隊員で構成された対テロ部隊“レインボー”の戦いを描く『レインボーシックス』シリーズの最新作である『レインボーシックス シージ』。本作は、実在する対テロ特殊部隊を採用し、プレイヤーがオフェンス(攻撃)側とディフェンス(防御)側の5人組に分かれて戦うマルチプレイに特化したFPSだ。FPS好きの筆者としては絶対にプレイしなければと思っていたところ、“Xbox One 大感謝祭”にて日本初プレイアブル出展が決定。今回一足早くプレイさせていただく機会を得た。
試遊でプレイしたのは5対5のPVPモード。筆者チームは最初オフェンス側でスタートした。マッチング後はプレイアブルキャラクターを選択へ。筆者は「奇襲でも仕掛けてやろう」と思い、アタッカー“Ash”を選択。このキャラクターは高所にある窓や天井などを破壊する“ブリーチングチャージ”が使用できるとのこと。そのほかにも強化バリケードを設置できるディフェンダーの“Castle”、などが選べた。
試合開始地点を3箇所から多数決で決めた後は30秒間の準備フェイズへと移行。このフェイズではオフェンス側はドローンを操作して屋内を偵察し、建物の構造や敵の位置を探ることができる。ただしドローンは見つかると敵に壊れてしまう可能性も。戦闘中、ドローンはカメラ機能を使用できるので(移動は不可)、ある程度の偵察が終わったらよき場所に留まらせて置くべきだろう。筆者はたまたま階段にドローンを留まらせていたので、戦闘中は敵が1階から2階へ行くのをカメラで把握することができた。
30秒間の準備フェイズが終了し戦闘フェイズへ。建物への侵入経路はいくつかあるが、中にはディフェンス側によってバリケードが貼られている窓も。バリケード横の窓は空いてるけど、敵が待ち伏せしている可能性も無きにしも非ず……。窓からの潜入は危ないと判断し、地下から侵入することにした。味方チーム2名はすでに1階のドアから侵入している模様。「大胆だなあ(笑)」と思いつつ、中腰でゆっくりと移動を試みる。大抵のFPSゲームなら中腰でゆっくり移動すると足音を消すことができるが、本作では足音が消えない模様。敵・味方の足音が四方八方から終始聞こえる状況に、「どこから敵が来るんだろう」とドキドキしっぱなしだった。
筆者が今回選んだキャラクター“Ash”のメインウェポンはアサルトライフル。やや高倍率のサイトが搭載され、今回プレイするマップの狭い屋内で探索するには少しばかり小回りが利かず、等倍サイトのほうが便利と判断。思い切ってサブウェポンのハンドガンに持ち替えて索敵へ。近づいたり遠ざかったりする足音、遮蔽物や曲がり角に敵が潜んでいないか注意する必要があり、常に緊張感をもってプレイしなければならなかった。
地下から1階に上がったところで、2階で味方が倒され4対5に。さらに2階にいた味方も銃撃戦になったのか3対4と戦局は一気に劣勢へ。さらに1階で敵が来るのを待っていようかうろうろしていところ、敵と鉢合わせに! なんとか外さすハンドガンで2発程命中させると敵を排除することができた。やっだぜ。
五分五分の状態へ持ち直したところで、味方のナイスプレーで2対1へ。試合終了時間も迫ってきているので、駆け足で敵を探すことにした。屈強そうな味方ディフェンダーキャラの後ろをついて“ツーマンセル”を意識しつつ移動していると、右横の部屋奥から銃撃が。前を歩いていた味方があっけなく倒れてしまい1対1の状況へなってしまった。筆者は彼を援護するすべもなく、ただの囮にしてしまったようだ。すでに知られている通り、本作は1度倒されるとリスポーンすることはできない。「見つかって1発でも撃たれたら死ぬ……」という緊張感は凄まじく、手が少し震えてしまったのは言うまでもない。敵は角部屋に潜伏しており、窓はバリケードで塞がれている模様。ドアから入るしかすべはないので思い切って潜入してみることに。部屋には敵の姿は見当たらず、奥の壁側に遮蔽物を発見。「ここの裏が怪しいぞ」と覗いて見ると敵が背を向けて屈んでいたので、落ち着いて銃弾を命中させギリギリ勝利となった。試合では、“Ash”の固有武器“ブリーチングチャージ”を使う場面がなかったのが残念。製品版で使用するのが楽しみである。
続いてディフェンス側について。何度がプレイさせていただくことができたので、プレイアブルキャラクターを携行・展開可能なシールドを使用できるディフェンダーの “CASTEL”に変更して挑んでみた。試合開始地点はオフェンス側は3ヵ所から選べたが、ディフェンス側は建物にある多数の部屋から選ぶことができた。準備フェーズでは、味方とともにできるだけ多く窓にバリケードを築くことに。バリケードは設置に数秒ではあるが時間がかかるので、移動時間も入れて3つ設置するのがやっとだった。30秒の準備フェイズが終了し、戦闘フェーズへ。筆者は2階の部屋で、いままさに迫ってきているという恐ろしさと緊張感に耐えつつじっと様子をうかがうことに。しばらく経つと、味方が1階で倒され4対5へ。ここで焦ってひとりで応戦しに行ってはいけないと思い、携行可能な手製のシールドを展開してみることに。しかし少し安心感が得られたのはつかの間、味方がひとり、またひとりと倒され残りひとりになってしまった。味方といっしょに1階にいたら、もしかしたらこのシールドで助けることができて、劣勢にならずに済んだのではと後悔した。
部屋にこもって敵を迎え撃っても記事ならないと思い、1階に移動してみることに。ここで階段を降りる途中、誰かが設置したであろう有刺鉄線を発見。筆者はディフェンダーキャラなのでダメージや移動速度の減少といった効果は付与されなかったが、有刺鉄線を超えた際に音が発生してしまい、敵に気づかれてしまった。ドタドタと1階から聞こえる足音が怖くて、恐る恐る2階へ引き戻すハメに。シールドを持ったまま別の部屋へ移動、このままじゃ囲まれてしまうと思っていると、突如壁が崩れ敵がふたり突入してきた。「こっちはシールドだぞ!」と迎え撃つ気満々だったのだが、露出していた頭と脚を撃たれてしまい、開始2分たらずであえなく敗北。敗因は単独行動により、兵力を分散させてしまったことではないだろうか。ディフェンダーとアタッカーはつねにふたり1セットで動くことが肝心だと感じた。
いままでFPSのタイトルを多数プレイしてきたが、本作はほかのFPSタイトルのリスポーンがないゲームモードでは到底味わえない緊張感を体験できると実感した。
マップや建物の構造を研究して、それぞれの選択したキャラクターの特性を活かした戦略を立てるのが面白そうだ。そしてなによりチームワークが重要。単独行動は避け、ディフェンスとアタッカーそれぞれの特性をいかして敵を対処するべきだろう。
FPS初心者にはやや難しい内容かもしれないが、シングルプレイモードで鍛えてぜひマルチプレイの楽しさを味わってもらいたい。
※記事初出時一部表記に誤りがありましたため、訂正いたしました。読者の皆さまならびに 関係各位にご迷惑をお掛けしましたことをお詫びするとともに、ここに訂正させていただき ます。(2015年9月28日)