錦山豹変の真相など、ぼかされていた人間ドラマがくっきりと
2015年9月17日(木)から9月20日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015。2日目のセガブースでは、初日に続いて『龍が如く 極』のステージが開催されたが、シリーズ総合監督名越稔洋氏のほか、『龍が如く0 誓いの場所』に出演した俳優の中野英雄氏も登場するなど、前日とは異なる内容のセッションとなった。
『龍が如く 極』は、シリーズ1作目のリメイク作品で、2016年1月21日にPS4とPS3での発売が決定している。ステージの最初にはプロモーション映像が映し出され、新たなムービーやミニゲームなどが多数追加されていること、B'zの稲葉浩志氏が書き下ろしの新曲と1作目のテーマのアレンジ曲を提供することなどが説明された。
続いて名越氏が、本作のポイントを語った。シリーズ10周年の集大成として、ユーザーの声を大切にし、各種システムはシリーズ中いちばん評判のよかったものを採用しているという。たとえば、バトルシステムはシリーズを通してマイナーチェンジをくり返してきたが、そのたびに「いままでのほうがよかった」などユーザーから反応があったそうだ。そのへんを踏まえ、もっとも遊びやすく楽しめると好評の『龍が如く0』をベースに開発しているとのこと。
また、誰もが気になっていたけれど詳細がぼかされていた“人間ドラマ”に力を入れていることをアピール。たとえば、桐生が服役した10年のあいだに錦山が豹変した真相など、いままで含みを持たせていたり消化不良だった部分を、丁寧に描いているということだ。
そして、1作目の制作時には、作品が認知されていなかったために取りつけられなかった各種企業とのタイアップが、人気シリーズに成長した本作では順調に進んだことを明かした。その結果、たとえば街並みはリアリティのあるものに変化しているということで、新鮮な気持ちでプレイできそうだ。
渋澤のビジュアルに中野氏「そっくりですよね(笑)」
ここで、『龍が如く0』にて渋澤組組長渋澤啓司を演じた、俳優の中野英雄氏が登場。スクリーンに大写しになった渋澤啓司のビジュアルに「そっくりですよね(笑)。はじめて見たときには、ホント、びっくりしました」と笑った。渋澤役については、「演じたのは声だけですが、ゲーム中で渋澤が動いているのを見て、スタッフが僕の芝居をちゃんと見ているんだなと実感できました。僕の芝居のクセが見事に反映されていて、ちょっと恐ろしいなって(笑)」とコメント。中野氏が多数出演する“Vシネマ”との違いについても触れ、「Vシネマとかは予算がないから背景に力が入ってないんですが、ゲームでは細かいところまで描かれている。その前で自分が演技しているような気がして、ちょっと嬉しかった」と語った。
ところで、セガブースの“『龍が如く』10周年記念シアター”で上映されている映像では、中野氏がナビゲーター役を務めている。ステージではその映像も一部、公開された。
1作目を振り返りつつ、いち早く『龍が如く6』の体験が可能に
最後に、初日に発表されたPS4用の完全新作『龍が如く6』についても触れられた。「ついにPS4専用となり、上位機種に特化したことで、クオリティーを含めた大きな変化がここで1回起きると期待していただいていいと思います」と名越氏。
初日に大きな話題を呼んだのが、ビートたけし氏がキーパーソンとして出演するというニュースだが、これについて中野氏は、「監督が出るというので、ワクワクしています」と期待を述べていた。中野氏は、北野武氏が監督を務める映画『アウトレイジ』、『アウトレイジ ビヨンド』に木村役として出演している。『アウトレイジ』では、ビートたけし氏演じる大友に顔を切られたシーンが印象的だ。
ちなみに、『龍が如く 極』には、『龍が如く6』の先行体験版ダウンロードコードが同梱されているそう。シリーズ1作目をリメイク版で振り返りつつ、発売前の最新作も体験できるという、なんとも豪華なパッケージになりそうだ。