『RIGS: Machine Combat League』は「VRでコアゲーマー向けのタイトルを」をテーマにしたPlayStation VR専用の意欲作【TGS2015】

開催2日目に、PlayStation VR用ソフト『RIGS: Machine Combat League』のセッションが行われた。

●PlayStation VRのローンチタイトルを目指して開発中

 2015年9月17日(木)から9月20日(日)まで、千葉・幕張メッセにて東京ゲームショウ2015(17日・18日はビジネスデー)が開催。開催2日目にあたる9月18日に、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアによるPlayStation VR用ソフト『RIGS: Machine Combat League』(以下、『RIGS』)のプレゼンテーションが行われた。『KILLZONE』シリーズの開発元としておなじみのGuerrilla Games Cambridgeが手掛ける同作は、“近未来のスポーツ”をモチーフにした、マルチ対戦型ロボットアクション。プレゼンにはGuerrilla Games Cambridgeのシニアプロデューサー マーク・グリーン氏とシニアデザイナー サム・ディッキンソン氏が登壇し、『RIGS』のプレゼンを行った。

▲マーク・グリーン氏(左)とサム・ディッキンソン氏(右)。

 本作の世界観は「ハイテクなマシンを使ってのスポーツゲーム」とマーク・グリーン氏。ファンが楽しんでいる未来のスポーツという設定で、「派手なスポーツで、アメリカンフットボールとモータースポーツが合体しているようなイメージです」(グリーン氏)という。その巨大な競技用戦闘マシンがゲームタイトルにもなっている“RIGs(リグス)”だ。ちなみに、近未来のスポーツということもあり、本作では実在の都市を舞台としており、プレゼンではブラジル・リオがお披露目された。もちろん、実在の都市はほかにも複数登場するようだ。

 グリーン氏が『RIGS』の大切なポイントとして挙げたのが“実在感”。グリーン氏によると、本作はスポーツアリーナで体験するような感覚が味わえ「VRでマシンを見ると、まさに巨大さを実感できます」(グリーン氏)とのこと。一方で、ピックアップされたのが“コア・ゲームプレイ”。本作ではコアとなるゲームプレイにも注力しており、VR専用タイトルとして、熱心なゲームファンをターゲットに開発されている。とくに自信を持つのが、『KILLZONE』シリーズの開発などで強みを持つマルチプレイ。本作は基本3対3のチーム戦を実現しているのだ。

 ゲームモードはいくつかあるようだが、今回のプレゼンで紹介されたのは“パワースラム”。こちらは、ゴールの中に自機を入れてスコアを競うという、バスケットボールとFPSをミックスしたようなゲーム。プレイヤーは“パワースフィア”を溜めてゲージをマックスにすることでゴールできる。当然相手はゴールを防ごうとするわけで、その攻防が楽しいゲームだ。

 プレゼンでは、『RIGS』に登場する3つのマシン(RIGs)が紹介された。マシンにはそれぞれ2種類の武器とひとつのアビリティがあり、当然のことそれぞれ特徴が異なる。“ハンター”は、4メートルとRIGSにしてはもっとも小型で、ほかのマシンが入れないような小さい空間にも入れるのが特徴。“ミラージュ”は身長の高いマシンで、ダブルジャンプできる。“テンペスト”は、ホバリングができて上から敵を狙える……といった具合だ。

 戦闘マシンをモチーフにした競技ゲームということで、本作には“所属チーム”も存在する。今回紹介されたのは、“ダイナモ”と“コブラ”。それぞれ個別のアビリティがあり、“ダイナモ”が持つのが“ノックアウト”。こちらは近接攻撃が強力で攻撃があたると相手のアビリティが打てなくなる。“コブラ”はバンパイア的なアビリティを持ち、敵を倒すことでパワーを吸収できるのだ。

 後に行われた質疑応答で明らかになったのだが、本作にはRIGsのカスタマイズ要素はないが、複数のパイロットが存在しており、どのパイロットを選択するかで能力がそれぞれ異なるとのこと。RIGsとチーム、そしてパイロットの組み合わせにより、自分のプレイスタイルにあったマシンを選ぶ……とうのも、本作の楽しみのひとつと言えそう。

 本作のゲームプレイのキモとも言えるのが、3種類の“パワーモード”を切り替えて戦うという点。“ターボモード”は、車体がスピードアップする反面レーダーには発見されやすい。“リペアモード”は、ダメージを受けたときに修理できる。“アタックモード”は攻撃力を上げる……と、どの状況でどの“パワーモード”を使うかで、勝敗が分かれそうだ。

 プレゼンが終わったあとは質疑応答へ。興味深いものをいくつかピックアップすると……。近未来のスポーツということもあり、「e-スポーツへのアプローチは?」との質問が飛び出したが、そちらに対しては、「開発のみんなはe-スポーツが大好きなのですが、『RIGS』をe-スポーツとして展開するかどうかはコミュニティー次第です。ゲーム中にも“リーグ”があるので、親和性は高いかも」(グリーン氏)とのことで、e-スポーツに対する意欲は満々。また、「RIGSの成長要素は?」との問いかけには、「答えられないことも多々ありますが……」と前置きしたうえでグリーン氏は、「シングルプレイで経験値があります」と教えてくれた。シングルプレイで経験値を溜めて、それをマルチプレイに活かすというのが、本作のひとつの正攻法となるのかも?

 さて、質疑応答のもっとも大きなテーマとなったのが、じつは“酔い”。VRでアクションとなると、酔い対策が大きな課題となるようだが、『RIGS』もその例外ではないよう。酔いに対してグリーン氏は、「通常のゲームでも同様だと思いますが、最初の慣れの問題もあるかと思います」と説明。VRは新しいゲームなので、どういうふうにどれくらい動けるか、慣れていかないといけないというわけだ。「チュートリアルもあるので、徐々にプレイしていって慣れてほしいです」(グリーン氏)という。ちなみに本作では操作方法も変更できるようであるが、その操作方法も“酔い”にある程度違いをもたらすようだ。本作では、コントローラーで(ゲーム中の)キャラクターを動かし、ヘッドトラッキングでエーミングするという操作方法と、ヘッドトラッキングのみで動きとエーミングの双方を制御するという2タイプがあるようだが、後者のほうが圧倒的に快適だという。「目を向けて撃つことのほうがナチュラルに感じられます。いままでのゲームとは違った快感があります」(ディッキンソン氏)とのこと。いずれにせよ、“酔い”に関しては、何回もテストプレイをくり返し、最後までチューニングを続けるとのことだ。

 PlayStation VRのローンチタイトルとして予定されている『RIGS』は、「VRでコアゲーマー向けのタイトルを」をテーマに開発中の意欲作。VRでのアクションということで、さらに開発難度も上がることと思われるが、PlayStation VRの可能性を推し量るタイトルとして、注目すべき1作と言えるだろう。