シンプルで奥が深い対戦型アクション
欧米インディータイトルの国内向けローカライズ&リリースを精力的に行う、コーラスワールドワイド。これまでも『キティパワーズ マッチメーカー』、『バートラム・フィドルの冒険 EP1』など、ひとクセもふたクセもあるタイトルを提供してきたが、TGS2015でプレイアブル出展されている『DeMambo』(対応機種:PC、Mac、プレイステーション4)は、ハイテンポなゲーム展開が特徴の4人対戦型アクション。1ボタンで使いわけられる3タイプの攻撃法を駆使して、ライバルのプレイヤーキャラを画面外にはじき出す……ルールで、フィールド状況に応じた瞬時の駆け引きや、一発逆転も不可能ではない大胆な敗者復活システムによって、誰もが熱中できるようになっている。
De Mambo - First look gameplay trailer (Early Footage)
今回のブース出展に際し、オリジナル版の開発を手がけるイギリスのディベロッパー“Dangerous Kitchen”のスタッフが来日したとのことで、ゲームの詳細を訊ねてみた。
●Dangerous Kitchen ショーン氏ミニインタビュー
──Dangerous Kitchenがどのようなディベロッパーか、教えて下さい。
ショーン イギリスのアニメーション学校の卒業生3人で始めました。ゲームを作りたいと思ってから数年間スタートアップして、『DeMambo』が1作目です。
──本作のアイデアは、どういったところから生まれたのでしょうか?
ショーン 私たちは任天堂のゲームが好きですが、『DeMambo』では、『大乱闘スマッシュブラザーズ』のゲームデザインを解体して、オリジナルのテイストを残して作り直すことをテーマにしています。以前読んだ、(任天堂の)宮本茂さんのインタビュー記事で、ゲームキューブのコントローラーのAボタンがなぜ大きいのかという質問に対して、「本当にいいゲームは、ボタンはひとつしかいらない」といった主旨の発言をされていたので、Dパッド(方向パッド)と1ボタンで遊べるようにデザインしました。
──グラフィックをレトロなドット絵風にした意図は?
ショーン 最初からそうしようと思っていたわけではありません。細密な描画だったり、光沢のある質感よりも、現在のグラフィックの方がプレイに集中でき、このゲーム本来のおもしろさを生かせると考えたからです。
──今回の出展バージョンは、4人対戦のマルチプレイモードのみですが、シングルプレイモードもあるそうですね。それぞれの特徴やこだわりどころを教えてください。
ショーン マルチプレイモードは、とにかくキャラクターの動きのおもしろさに集中してデザインしました。レベル(ステージ)は、出展バージョンでは8つのみですが、ブロック配置で簡単に作れるようにしているので、これから時間をかけてデザインしていきます。シングルプレイモードは、2Dフィールドを歩き回って、戦闘になると対戦画面に……というRPGスタイルです。とはいえ、ストーリーはありません。こういうキャラクターで物語を展開されても、プレイヤーは困ってしまいますよね?(笑)
──完成はいつごろになりそうでしょうか?
ショーン 来年(2016年)の夏ごろを予定しています。現在、Kickstarterでクラウドファンディングを行っているので、その結果次第で前後するかもしれません。
──最後に、本作に興味を持った読者に、ひとことお願いします。
ショーン ぜひ買ってください! というのはさておき(笑)、『DeMambo』は、日本のゲームの影響をたくさん受けています。日本のゲームファンの皆さんにも楽しんでいただけると思うので、ぜひ遊んでみてください!
白熱の4人対戦を体験すべし!
コーラスワールドワイドの代表・金親氏によれば、Dangerous Kitchenはオフィスを持たず、ホテルのロビーを作業場として活動している、「本当のインディー」とのこと。日本のゲームに憧れ親しんできた彼らが作り上げるゲームの完成に期待したい。
『DeMambo』は、TGSの期間中、コーラスワールドワイドのブースでプレイ可能。4人対戦の“大乱闘ぶり“をぜひ体験してみてほしい。なお、Dangerous Kitchenの公式サイトでは、PC、Mac版のフリー体験版がダウンロード可能だ。