すごすぎるブースの見どころやゲームの今後の展望などを会場で聞いた
2015年9月17日(木)から9月20日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015(17日・18日はビジネスデー)。同イベントの初日となる17日、サイゲームスブースでは、『グランブルーファンタジー』のプロデューサーである春田康一氏による、新情報の発表会が行われた(発表内容はコチラ→)。この発表内容は、『グランブルーファンタジー』の新たなイベントやスピンオフ、新ジョブなどゲームに関わるものから、ゲームから飛び出してアニメ化やマンガ化、ファン待望の『ぐらぶるっ!』の書籍化など、多岐にわたるものとなり、“東京ゲームショウ2015”初日の大きな話題となった。そこで、プロデューサーの春田氏にTGS会場で直撃インタビュー。ブースにいた春田氏を捕まえて、いろいろとお話をうかがった。
――今日は、発表がめちゃめちゃたくさんありましたね(笑)。
春田 はい(笑)。がんばりました!
――いちばんの目玉はどこになりますか?
春田 ゲームとしては、やはり“SKY JOURNEY 碧空の旅人”ですね。スピンオフのコンテンツとして、今回初めての取り組みとなりますので、僕らとしても非常に楽しみにしているコンテンツです。すべてのキャラクターが主人公として楽しめるようになるコンテンツになります。
――すべてのキャラクターが!? 仲間にしたキャラクターも含めて、ということですか?
春田 それぐらいの規模を目指しています。
――発表された内容だけだと全体像が見えないところがあったと思いますが、派生作品として別のRPGになる、というイメージですか?
春田 そうですね。まったくゲームとして分かれているところにあるので、プレイヤーの皆さんは本編をプレイしてAPやBPがなくなったら、“SKY JOURNEY”をプレイするみたいな。
――あー、なるほど。いままではAPやBPがなくなったら、ほかのゲームをプレイして溜まるのを待つ、という遊びかたをしている方が多かったと思いますが、“SKY JOURNEY”が実装されることで『グランブルーファンタジー』の中でそのサイクルが完結するという感じなんですね。
春田 はい。現在、そういったスピンオフをいろいろと作っていこうと思っていまして、その先駆けになります。
――そのほかにも、“DEFEND ORDER”や“アーカルムの転世”というふたつのイベントが発表されました。
春田 そのふたつは、『グランブルーファンタジー』本編のイベントになります。“DEFEND ORDER”は恒常のコンテンツということで、つねに発生するマルチバトルになります。いままでのマルチバトルは救援依頼を受けて参加するか、自分で発生させるかというプレイのしかただったと思うのですが、今回は魔物たちがある周期をもとにポート・ブリーズやアウギュステという街を襲ってくるので、プレイヤーの皆さんで協力して防衛しましょうというコンテンツです。“アーカルムの転世”は、発表にもあったように古戦場に似たようなイベントで、毎月ストーリーを追加していくものになっています。
――毎月追加されるんですね! すごい。ちなみに“アーカルムの転世”は、サイゲームスさんのブース内のシアターで観られる映像で、プロローグ的なものが観られますよね。僕もシアターの抽選に参加して、観覧させていただいたのですが、正直びっくりしました。ちょっとしたPVが観られるぐらいなのかと思っていたのですが、体感型のアトラクションに参加をしているような、『グランブルーファンタジー』の世界に自分が入り込んだかのような印象で。
春田 まさに、その体験を実現するためにクローズドのシアター形式にしているんです。しかも、難しい円柱型のステージを作ったんですよ(笑)。中に入っていただかないと観られないものが観られるので、ぜひ皆さんも体感してほしいですね。シアターだけではなく、今回僕らはこのブースをファンタジーをリアルに体験していただこうと思って作っているんです。ファンタジーの世界に自分自身が降り立つという感覚を味わってほしくて。
――なるほど。だからこそのシアターであり、グランサイファーであり……、というわけなんですね。
春田 どうしても“東京ゲームショウ”ってデジタルのイメージが強いと思うんです。僕の中では角張ったイメージがあるんですよ。ただ、スマートフォンなどのような、試遊台を必要としないゲームを扱うメーカーの場合、その雰囲気を出すことが難しいので、僕らは逆を攻めたという感じです。こういった造形物で、一個一個世界を作り込んでいって。作品の世界を体感してもらおうと。ひとつずつ手作りなんですよ。壁も柱も。
――おお、すごいですね(笑)。じゃあ、隅々まで見てほしいですよね?
春田 そうですね。今日はわりと遠めから写真を撮ったり、グランサイファーを眺めている方が多かったのですが、ブースの中に入っていただいて、グランサイファーの裏側まで来てもらってもかまわないんですよ。この位置からだとグランサイファーとともにシアターの屋根なども見られます。前面からグランサイファーを見るのはもちろんカッコいいですが、個人的にグランサイファーの裏側がオススメのスポットですね(笑)。「グランサイファーの後ろ側はこうなっているんだー」といった発見があると思います。
――なるほど。今回、グランサイファーに搭乗することもできるということで、僕もグランサイファーの搭乗権の抽選に参加したのですが、見事に落ちてしまいました(笑)。乗ると映像が観られるんですよね?
春田 はい。せっかくグランサイファーに乗っていただくからには、飛んでいるところを体験していただきたかったんですよ。そういった世界が、VR(ヴァーチャルリアリティー)で体験いただけます。
――それはぜひ観たいですよね。抽選に参加するのを忘れないようにしないと(笑)。ちなみに今回、ゲーム以外の発表も非常に多かったですよね。とくに注目だったのが、アニメ化です。まさに“待望の”という言葉がふさわしいかと思います。
春田 企画を始めた時期がいつだったか忘れてしまうぐらい、温めていた企画です。『グランブルーファンタジー』をアニメ化する際に、どういう形がいいのかという点が大きな悩みとしてありました。今回、アニメ化とマンガ化を発表させていただいたのですが、すでに進行中の小説版と、今回発表させていただいたマンガ版は原作どおり進んでいくんです。では、アニメ化はどうするのか? 制作に携わっていただいているアニプレックスさんやA-1 Picturesさんと、アニメとしてどういう形にすれば、皆さんにスマホやPCで楽しんでいただいている『グランブルーファンタジー』の世界を体験していただけるのか、という部分を具体的に練っているところです。
――アニメと言えば、サイゲームスブースにある巨大なモニターで、カタリナとヴィーラの士官学校時代の物語を描いたアニメーションが観られますが、こちらはA-1 Picturesさんが制作されているのですか?
春田 これはじつは違うんですよ(笑)。サイゲームスのアニメ事業部が主体となって、社外の協力会社様とともに今回のためだけに作っています。せっかく『グランブルーファンタジー』でブースを出展するので、映像コンテンツをひとつ作って協力してもらえないか、ということで、サイゲームスのアニメ事業部に話を持ちかけて作ってもらいました。
――そうだったんですね! アニメ化の情報も気になるところですが、先ほどのお話にもあったようにマンガ化も発表されました。気になったのは、“配信”となっていた点なのですが。
春田 お、いいところに気がつきましたね。ただ、これはまだ言えないんですよ。すみません。
――続報に期待ということで(笑)。発表時のニコニコ生放送のコメントを見ていたら、グラン君とビィは描かれていたのですが、「ジータちゃんは?」というコメントがけっこう出ていましたね。
春田 あー……、フフフ。
――なるほど、それもまだ言えないんですね! 了解しました(笑)。もうひとつ、世間を騒がせている発表が『アイドルマスター SideM』とのコラボです。
春田 思っていた以上に、皆さんの反応がよかったですね。僕としても、とてもおもしろい試みだと思っています。『グランブルーファンタジー』という作品を、男性だけではなく女性の方にも遊んでもらいたいという想いが我々にもありまして、バンダイナムコエンターテインメントさんとのやり取りの中で、10月にコラボレーションをするということで話がまとまりました。実際、登場するアイドルたちが皆さん男性のキャラクターなので、どのように物語が展開していくのか、楽しみにしていただけたらと思います。
――すでに『アイドルマスター シンデレラガールズ』とのコラボがあるので、イメージとしてはあの方向性なのかな? と想像してしまうのですが。
春田 非常におもしろいものに仕上がっている手応えはあります!
――おお! それは楽しみですね。“東京ゲームショウ2015”は、2015年9月19日・20日と一般公開になりますが、一般公開に向けて最後にひと言お願いします。
春田 サイゲームスブースの『グランブルーファンタジー』は、この期間中でしか体験できないものであるというぐらいの気持ちで作っていますので、ぜひ開催期間中に足を運んでいただいて、サイゲームスブースのほうに来てもらえればと思っています。本当にここでしか見ることのできない、味わうことのできない世界を作っています。『グランブルーファンタジー』のユーザーさんはもちろん、ちょっとでも気になるという方々にも楽しんでいただければ!