「気持ち的には2.75次元」! キャストも仕上がりに自信

 アニメ『金色のコルダ Blue♪Sky』を原作にした舞台作品、音楽劇『金色のコルダ Blue♪Sky First Stage』が、東京・新宿の全労済ホール/スペース・ゼロにて、本日2015年9月4日(金)より開幕。初回公演前には、マスコミ・関係者向けのゲネプロ公演および囲み取材が行われた。

音楽劇『金色のコルダ Blue♪Sky』ゲネプロ公演リポート――生演奏で“2.5次元”に風穴を開ける、熱く爽やかな青春物語!_01

 『金色のコルダ Blue♪Sky』は、コーエーテクモゲームスの人気女性向けゲーム『金色のコルダ3』を原作とし、2014年に放送されていたテレビアニメ。今回の舞台作品はアニメ版をベースに制作され、全国学生音楽コンクールでの至誠館戦を軸にストーリーが展開する。

 また室内楽をテーマにした本作では、キャラクターたちの青春&恋愛模様をプロ奏者による生演奏で演出(!)。室内楽に打ち込む彼らの熱く爽やかな青春ストーリーは、いったいどのように再現されているのか。本記事では、劇中のカットを含めてその模様をリポートしよう。

 まずはゲネプロ公演後に行われた囲み取材の模様をお届け。如月響也役を演じる前山剛久を始め、黒羽麻璃央(如月律役)、伊藤梨沙子(小日向かなで役)、小沼将太(榊大地役)、高崎翔太(水嶋悠人役)、碕理人(東金千秋役)、谷佳樹(八木沢雪広役)の7名が出席した。

音楽劇『金色のコルダ Blue♪Sky』ゲネプロ公演リポート――生演奏で“2.5次元”に風穴を開ける、熱く爽やかな青春物語!_06
▲左から、碕理人(東金千秋役)、高崎翔太(水嶋悠人役)、黒羽麻璃央(如月律役)、前山剛久(如月響也役)、伊藤梨沙子(小日向かなで役)、小沼将太(榊大地役)、谷佳樹(八木沢雪広役)

――本作への意気込みや、見どころを教えてください。
碕理人(以下、碕) 今回は至誠館と星奏学院の戦いですし、神南高校は僕と土岐役の(上田)堪大くんのふたりしかいないので、うまくサポートできるように、そして神南色も出していきたいなと思ってがんばっています。
高崎翔太(以下、高崎) 人気作品の実写化ということでプレッシャーはあるのですが、楽しんでいきたいと思います。オーケストラの生演奏とアンサンブルの方々の盛り上げが見どころです。
黒羽麻璃央(以下、黒羽) 役柄は弟ですが実年齢は上の前ちゃん(前山剛久)のお兄ちゃん役だったり、部をまとめる部長だったり、僕自身あまりこういう役柄をやったことがなかったので、とても新鮮な毎日を送っています。高崎くんも言ったように、生のオーケストラやアンサンブルの皆さんが一生懸命やってくれていますので、2.5次元の新しい風穴を開ける、とても楽しい作品になっていると思います。
前山剛久(以下、前山) “音楽劇”ということでミュージカルとは違い、生の音や演奏がメインになりますが、何よりも大事なのがお芝居です。2.5次元はキャラクターものと言われることが多いですが、それぞれのキャラクターを深いところまで掘り下げて演じているので、お芝居の力で音楽を盛り上げることを意識しています。セリフにもあるように、“音を楽しむ”という“音楽”を、観ている人に共感してもらえたら。気持ち的には2.75次元くらいの気持ちでやっています(笑)。
伊藤梨沙子(以下、伊藤) 見どころは2.5次元で初めての生演奏で、生オーケストラの中で演じるのは熱量も違うし、すごく五感を使うなと感じています。お客さんも、私たちとオーケストラの方とアンサンブルの方と、みんなが一体となって観られる舞台です。やっぱりバイオリンの練習には苦戦しました。いろいろな名曲を弾いていますが、どうやったら美しく弾いているように見せられるかというのが大変だったので、そこも注目して観てほしいです。
小沼将太(以下、小沼) 皆さん言った通り、ダンス、音楽、芝居、この3つは今回の舞台に欠かせないものだと思っているので、そこを見どころに、これからやっていきたいと思います!
谷佳樹(以下、谷) 至誠館高校の部長として星奏学院と対決しますが、八木沢という役は熱血でもなく、背中を見せるでもなく、「みんなでともに行こう」というキャラクターなので、役作りが大変でした。それから音楽が生演奏ということで、キッカケが多く苦労しましたが、演出の吉谷(光太郎)さんが気持ちを乗せやすいところでセリフを決めてくださったので、だからこそ作り上げられた舞台じゃないかと思っています。星奏学院、至誠館、神南、全部の力を合わせてこの舞台を成功させたいです。

――本作を楽しみにしているファンの方へ、メッセージをお願いします!
 見どころは満載ですので、ぜひハードルを上げていただければ。『金色のコルダ』の世界観に入っていただけるように僕たちも一生懸命がんばりますので、楽しみにしてください。
高崎 東金さんがステージを盛り上げるシーンがありますので、ノッていただけたらありがたいです(笑)。ぜひとも楽しんで、一体となって舞台を作り上げていけたらいいなと思います。よろしくお願いします。
黒羽 “First Stage”とついているだけあって“2nd Stage”を期待する方もいらっしゃると思いますが、それは観にきてくださる皆さんのお力で実現するので、ここはどうかひとつ、Twitterなどで「コルダ最高!」と書いていただいて(笑)。声を届けていただければと思います。僕たちも“First”をやったからには最後までやりたいという思いがあるので、ぜひ応援よろしくお願いいたします。
前山 律(黒羽)も言っていますが、“First Stage”と銘打っているからには、絶対この作品をいい作品にして、2nd、3rdとつなげるのがひとつの目標です。ハルや律、大地やかなでなど、ひとつひとつの関係性を観てもらえたら、それぞれのキャラクターに共感できる部分が絶対にあると思います。それぞれがそれぞれの役を愛して、キャラクターを研究して本番までがんばってきたので、愛をもって観ていただけたらうれしいです。
伊藤 若い世代の方はもちろん、いろいろな世代の方に観にきていただきたいです。青春時代を思い出してもらったり、共感できる部分もたくさんあると思うので、自分との共通点を見つけてもらいたいです。
小沼 だいたい舞台が2時間弱くらいですが、やっていてあっという間の時間で、観ている方もあっという間だと思います。ひとりひとりの動きを追いかけていれば、その2時間はすごくあっという間だと思うので……。
一同 (笑)
 体感的にね(笑)。
小沼 それが言いたかった(笑)。ひとりひとりそれぞれキラキラしている部分があるので、そういう部分を見逃さないように観ていただきたいなと思っています。
 2.5次元で生演奏は難しいということも聞きましたが、それを僕たちはやるということで、ハードルも高くなっていますし、観て絶対にガッカリはしない作品に仕上がっています。キャスト・アンサンブル・奏者の方々全員が主人公で、僕たちも熱量を受け取って舞台上に立っています。僕たちだけではなく、アンサンブルや奏者の方々にも注目していただけたら、より楽しめると思います。

 つぎのページでは、劇中カットを含めて本編をリポート。ネタバレNG派の方はご注意を!