気がつけば血が出るゲームとそのスピンオフばっか。でも最高!
今週アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで行われる世界最大のゲームショーE3に先駆け、ベセスダ・ソフトワークスがプレスカンファレンスを開催した。
『フォールアウト』や『ザ・エルダースクロールズ』シリーズなど世界的な超大作を抱える同社だが、意外にもE3前のプレスカンファレンスを行うのはこれが初。しかし1時間以上のカンファレンスを、超大作でわかせ、新作発表で唸らせ、サプライズまで用意してあるという完璧な構成で見事乗り切ってしまった。
すでに各タイトルの発表内容についてはいくつかの記事でお伝えしているが、あらためて情報のまとめと注目しておきたいポイントをお伝えするとしよう。
『フォールアウト4』文句なしの超絶進化! 冬はもう仕事しねぇ!
『フォールアウト4』 PS4/XB1/PC (日本)2015年冬発売予定(海外)11月10日発売予定
トリを飾ったオープンワールドRPG『フォールアウト4』は、先週の正式発表&トレイラー公開から一歩踏み込んで、ファンが気になるゲームプレイの進化をたっぷり紹介。
【物語は核爆発前からスタート。会話やVATSにも調整・変化アリ】
ボストンを舞台にした本作のオープニングは、なんと核攻撃がアメリカを襲う直前からスタート。フォールアウト世界の、科学が奇妙な進化を見せていたかつての暮らしを体験することができるのだ。廃墟を訪れる度によぎっていた「かつてここでどんな生活が行われていたんだろうか?」という想いがついに実現するとは感無量。
ちなみにこのパートが基本的なキャラメイキングにもなっていて、性別や外見、基本能力値などを設定。すると核攻撃が始まり、慌ててシェルターであるVault 111に逃げこむのだが……というところでエンド。本編世界はそれから200年後、主人公が這い出してきてスタートとなる。
会話シーンは過去作とはちょっと異なり、特殊なシーンではカメラが切り返してプレイヤーを見せたり、アングルが大きく変わったり、演出面を強化している感じ。しかし一方で会話はいつでも離脱することができるという(Skyrimに近い設計だろうか?)。
一方でシリーズならではの攻撃方法であるV.A.T.S.も過去作とは変わっていて、発動時にもスローで敵が動いているのが気になった。
ご存じない人のために一応説明しておくと、V.A.T.S.は「シュイーン」と一度時間を停止し、「ピッピッ」とアクションポイントを消費して部位指定で攻撃する方法(FPSライクなリアルタイム攻撃もできる)。前作までは時間を止めて考えることができるメリットがあるため、とりあえずやばそうなシーンではV.A.T.S.を起動するのが癖だった人も多いのではないだろうか。
しかし今回は完全停止はしないとなれば、発動してもそうゆっくりとはしていられない。「やばい、どうするどうする」と慌てながら、フォールアウト界最強クラスの生物・デスクローの爪がゆっくりと振り下ろされるのを眺めるしかないかもしれないのだ……。
ちなみにデスクローに接近された場合、(これまでのようにただ単にやたらめったら引っかかれるだけじゃなく)頭を掴まれて持ち上げられ、逆の手で強烈なアッパーカットを食らうという凝ったパターンもあるようで、ますます近づきたくない。
【クラフト要素は超絶進化して建築まで可能!】
今回かなり驚かされたのが、クラフティング要素。これまでも設計図を拾い、素材を集めて装備系のアイテムなどを作ることはできたが、今回はなんとそれが建築の領域にまで拡大。
しかも家を建てて家具を置いたりできるのはもちろん、商人の即売スタンドを置いてやったり、家の周りの防御を固めたり(そりゃレイダーが襲ってくるからだ)、農作物を植えたりなんだり、フォールアウトシリーズの荒廃した世界なら、もはや単なる住居を超えて“我が勢力の拠点”と名乗っていいレベル。
じゃあ素材は……というと、あらゆる種のアイテムが解体して素材化可能に。過去作には、拾ったところでどうにもならないゴミアイテムや、廃墟感を高めるためだけに置かれたオブジェクトなどがあったのだが、例えばタイプライターでネジが手に入ったり、地面に積まれた廃タイヤすら素材になるとなれば、これはもうあらゆるものを回収して再利用するリサイクルの旅に出るしかない。
そして装備系のアイテム製作も細かくなり、ベース武器は50以上で、700以上のMOD(改造)パーツで性能を変化させることができる。しかも武器だけでなく、パワーアーマーも部位ごとの改造が可能。
Over 50 base weapons and over 700 mods. You can even modify your own power armor. #Fallout4 #BE3 http://t.co/Pveaii94on
— Bethesda Softworks (@Bethblog)
2015-06-15 12:17:55
【空も戦いのエリアに? 犬も賢く】
またパワーアーマーと言えば、その背中につけたジェットパックで飛ぶという驚愕のシーンも。デモではフレアを焚いてベルチバード(輸送機)を呼び、それに乗って移動する場面や、逆にベルチバードを砲撃して落とす映像もあって、空を活かした戦いや探索も入ってきそう。
特殊なプレイ要素としては、コンパニオン(同行キャラクター)の一種である犬に指示を出す方法も紹介された。視界中央のカーソルがあったものに対して、先行させたり、物を取ってこさせるといった指示を出すことができ、まぁまぁ使いやすそう。「犬しか通れない場所に実は大事なアイテムが……」みたいなシーンもあるんじゃないだろうか。
Dogmeat. Your loyal wasteland companion #Fallout4 #BE3 http://t.co/RkOan4aClP
— Bethesda Softworks (@Bethblog)
2015-06-15 12:03:00
実物大Pip-boy付き限定版は日本でも発売決定
日本語字幕・吹き替え対応の日本語版発売とともに、噂の実物大Pip-Boy付き限定版も数量限定で日本上陸決定。これはスマートフォンを中にはめて「Pip-Boy公式コンパニオンアプリ」を起動させると、本当にゲーム中の情報デバイス“Pip-Boy”さながらに、ゲームのステータス画面などを操作できるというもの。
コンパニオンアプリだけでもゲームとの連動機能は使えるのだが、このウェアラブルPip-Boyだと実際にゲームさながらのノブを使った操作ができるという、まさにフォールアウトファン必見のアイテム。誰かがリアルPip-boyを自作してみるたびにニュースになっていたが、まさかの公式版かつ、本当にゲームとも正式に連動というこれ以上ない機能。数量限定ということもあり、ヘタしたら結構な争奪戦になるかも?