新クラス“ウォリアー”と新“特別ワールド”ケンラウヘル実装へ! 『リネージュ』13年目の大革新の詳細を聞く

日本国内屈指のロングランMMORPG『リネージュ』に、6年ぶりの新クラス“ウォリアー”と、これまでにない遊びかたを提唱する新特別ワールドを追加する大型アップデート、“戦・士・誕・生”が、2015年5月27日に実装される。13年目を迎えて『リネージュ』がなおも挑戦していく、このアップデートと今後の予定について、プロデューサー中村直樹氏に話をうかがった。

●新クラス“ウォリアー”がもたらす、『リネージュ』の新たな動きとは?

 エヌシージャパンが運営する『リネージュ』と言えば、プレイヤーでなくとも多くの人がその名前を知る、日本のMMORPGを支え続けてきたビッグタイトルだ。13年にわたる運営とプレイヤーたちの切磋琢磨で、ある意味安定を迎えているこの世界に、じつに6年ぶりになる新クラス“ウォリアー”が追加されるとの発表により、プレイヤーのあいだに衝撃が走っている。加えて、これまでにない遊び方を提唱する新しいタイプのワールド“特別ワールド”も登場。これらを含む大型アップデート“戦・士・誕・生”が、2015年5月27日に実装されるのだ。13年目を迎えて『リネージュ』がなおも挑戦していく、このアップデートと今後の予定について、日本運営プロデューサーの中村直樹氏に話をうかがった。


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――まずは実際にウォリアーを操作できた、5月9日に東京・秋葉原で行われた先行体験会はいかがでしたか?

中村直樹氏(以下、中村) 盛況でした。ウォリアーに実際に触れて「MPが足りなくなる」、「STRよりWISを増やすべきじゃないか」など、プレイヤーの皆さんがその場で談義を始めているのが印象的でしたね。早くも研究を楽しんでいただいていたようでうれしい限りでした。さらに当日は火山に追加されるソロ用の新ID(インスタンスダンジョン)である“火竜の聖域”も体験していただきましたが、こちらもご好評をいただけました。『リネージュ』は比較的演出が地味という印象があるようですが、新ダンジョンでは演出や敵の攻撃などがかなり派手になっていて、驚かれている方も多かったですね。

――6年ぶりの新クラスが、後衛ではなく前衛だったことにも、プレイヤーのあいだでは驚きが走っているようですが。

中村 『リネージュ』のアップデートは本拠である韓国の意向がメインとなっている部分があり、韓国では最初の近接攻撃職であるナイトのキャラクター人口が、クラスがまだ5つだったころに全体の30~40%を占めていたくらい人気なのだそうです。この人口比を調整するとしても、韓国のお客様は変わらず前衛職がお好きで、後衛職、援護職ではプレイしてもらえず、人口比が変わらないんですね。そうなると新たに用意するのは、前衛職にするしかなかったのではないでしょうか。


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▲こちらが先行体験会当日の模様。ロングランタイトルながら古参のプレイヤーのみならず、若いプレイヤーや、中には『リネージュ』より幼い子ども連れのプレイヤーも。

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▲さっそく新クラスのウォリアーを操作してみて、驚きと興奮を隠せないプレイヤーが会場には多かった模様。

――そのウォリアーについてですが、お聞きしたところ、前衛職ながら範囲攻撃スキルを持つという『リネージュ』では初めてのタイプとなるクラスとのこと。その特徴を詳しく教えていただけますか?

中村 強いかどうかであれば、「強いです!」と言えます。設定からして、ハイネの守護者の一族でありながら、あまりの強さに時の領主に恐れられ、追放されたというほどです。今回、ハイネやアデンに迫る危機に対して一族として立ち上がるべく、歴史の表舞台に復活してくることとなりました。


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▲こちらがウォリアーのイメージイラスト。見た目からしてこのとおり、男女ともに非常にマッシヴで強そうだ。


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▲巨大な斧の二刀流という、迫力ある戦闘スタイルがウォリアーの単純明快な強さを物語る。

――範囲攻撃以外で、ウォリアーが持つ特徴的なスキルはありますか?

中村 まず、このように強そうな前衛職を前に相手が逃げようとすることもあるかと思いますが、そんな相手をその場に縛り付けて動けなくさせ、1対1の決闘を強いるスキルを持っています。このスキルを使われると、帰還スクロールによる脱出すら使えなくなります。ほかに遠距離に斧を投げつけ攻撃するスキルもあり、ヘイト集めや敵の後衛への対処もできます。

――かなりオールラウンダーですね。

中村 さらに君主にしかなかったパッシブスキル(プレイヤーの操作は必要なく、一定の条件で発動するスキル)を、レベルを上げていくことで5種類習得できます。これらは発動するたびに結晶体を触媒として消費しますが、単純な防御力強化のほかに、なかにはHPが40%以下になると攻撃してきた相手に自動で反撃ダメージを与えるなど、とんでもないものまで用意されています。パッシブスキルのどれを優先して習得するかで、キャラクタータイプをカスタマイズしていけるのもウォリアーの強みです。


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▲近距離での範囲攻撃、遠距離への斧投げと、状況や距離を問わず高い攻撃力を発揮できる。体力もナイトとほぼ同等と、攻防ともに万能に見える。

――攻防ともに強そうなウォリアーですが、そうなると既存のクラスであるナイトなどより、かなり優遇されているようにも思われますが……。

中村 確かにウォリアーは強いですが、それで既存の近接攻撃職クラスを叩き潰してしまうようなことにはならないかと思います。たとえばナイトはウォリアー同様、物理攻撃に関して攻防ともに優れたクラスですが、MR(魔法抵抗力)を上昇させる装備に関してはナイトの方が優秀です。装備できる武器の数や魔法防御に関して、ナイトはオールラウンダーであると言えますが、ウォリアーは魔法を使う相手には苦戦するかも知れません。何よりナイトには、敵を逃がさないどころか、行動そのものを止めるスタンというスキルがあります。

――ほかの近接攻撃職はどうでしょう?

中村 ダークエルフには毒によるDOT(継続)ダメージや闇精霊魔法、ドラゴンナイトには相変わらずの一撃の最大攻撃力の高さ、イリュージョニストには必中という強みと、魔法に弱い敵に強いキーリンク装備や幻影魔法という、ウォリアーには真似できない特徴があります。

――なるほど。とはいえ、魔法を使う敵などの特殊な敵がいないような場面では、ウォリアーが圧倒的な力を発揮できそうですね。

中村 そのような場面では、ほかの近接攻撃職よりも大活躍できるでしょうね。ウォリアー含め、近接攻撃職のそれぞれの得意な場面や役割は、今後、より明確になっていくと思います。ウォリアーの登場は、既存の近接攻撃職を脅かすというよりも、むしろそれぞれの能力を見つめ直すいい機会になってくれるのではないでしょうか。既存のクラスにも今回のアップデートで、スキルなどの性能変更が適用されますので、ぜひウォリアーも含めてPVや攻城戦でも研究を進めてみていただければと思います。

――ちなみに前衛クラスがかなり多い現状ですが、今後後衛クラスが実装される可能性はあるのでしょうか?

中村 韓国の開発部はほかの国での運営状況をかなり気にしてくれているようでして、とくに日本は現地スタッフのみでの運営となっていることもあり、こちらのスタッフの意見を多く取り入れてくれています。ウォリアー実装の1年半くらい前にも、どんな職業が求められているかと相談されたときに、日本ではウィザードがいちばん人気であることも踏まえ、「遠・中距離の攻撃職で、日本のお客さまにも受けがいい、マッシヴよりはかわいらしい路線のクラス」と要望を出し、資料としてドレスの女の子や、糸を操って戦うなどのコンセプトイラストなども送ったのですが……結果として出てきたのはまぁ、斧でした(笑)。

――美少女糸使いが、このマッチョな斧使いで帰ってきたと(笑)。

中村 そのように反映されるかどうかはわかりませんが、意見は積極的に聞いてくれる姿勢ですので、今後もそういった遠距離職の要望を出し続けようと思っています。「ひょっとしたらつぎもまた6年後?」と思うところもありますが(笑)。

――(笑)。ではウォリアーの実装によって、今後の日本ではプレイヤーにどんな動きが起こると予想されていますか?

'中村'' レベル70くらいまでの近接攻撃職の方には、この機会にウォリアーをやってみようと思われる方も多くなるかと思っています。ただ、新前衛職としてダークエルフが実装されたときも、ナイトからダークエルフに移った方は多かったんですが、当時最強と言われていたダークエルフが、その後に世界を席巻し続けたかといえば、そんなことはなかった。ウォリアーがいかに強く、レベリングの効率がよくても、ウォリアー一色の世界になるということはないかと思います。

――攻城戦などでは?

中村 魔法防御が低いとはいえ、能力強化を打ち消すキャンセルではパッシブスキルは剥がせないので、これまではカウンターバリア持ちのナイトばかりが前衛として意識されていた攻城戦でも、ウォリアーの登場は無視できないものになりそうです。ウィザードの皆さんはウォリアーに捕まらないためにも、いままで緊急回避用程度に考えていたアブソリュートバリアをより活用する必要が出てくるかもしれませんね。