ダンジョンRPG好きはやらなきゃソン! 『東京新世録 オペレーションバベル』インプレッション

記事担当ライターによる、『東京新世録 オペレーションバベル』のインプレッションを公開。ゲームの魅力と新要素を中心にお届けする。

●ゲームの話をする前に、ちょっと思い出を語らせてくださいな

 皆さんこんにちは! ライターのジャイアント黒田です。ゲームライターという仕事を始めて早十数年。ゲームにどっぷりつかった生活を送っておりますが、もともと“ゲーム禁止”の家庭で育ちました。そんなきびしい我が家において、ゲームが解禁されたのは私が中学生のころ。目の手術を行うことになった親父が急に弱気になり、「ゲーム買ってやろうか」と謎のやさしさを見せるまで、実家にゲーム機は存在しませんでした

 そんなわけで、中学生になるまで自宅でゲーム機で遊んだ記憶はないのですが、ゲームっぽいもので遊んで記憶はあります。それは、フロッピーディスクの謎のタイピングソフト。単純に文字を入力するだけのタイピングソフトだと、おそらく遊んでいなかったと思いますが、なぜか自宅にあったタイピングソフトにはゲーム性がありました。

 そのゲーム性とは、ダンジョンを探索して出現した敵を“ちぬちぬ”とか、“めそめそ”とか、謎の呪文をタイピングして倒すというもの。レベルが高くなると、入力する文字が長くなるぶん、強力な呪文も使えましたが、適当な文字を並べただけの呪文なので、タイピングする文面は本当に意味不明!(いや、“ちぬちぬ”とかの時点で意味不明なんですが)。

 当時は“ちぬ”の入力が超速かったものの、はたしてタイピングソフトとして役に立つのか。そもそも何でハマっていたのか……。いま思い返すと、いろいろと思うところはありますが、ゲームというものに飢えていた小学生の私は、親の目を盗んでは謎のタイピングソフトを夢中で遊びました。ノートにダンジョンのフロアをマッピングしたり、覚えた意味不明な呪文をまとめたり……。他人に発見されると、思わず発狂しそうな字面の並んだ黒歴史ノートをうっかり作成していたわけですが、そのノートが当時は宝物だったなあ。

 前置きが長くなってしまいましたが、ダンジョンRPGっぽいものにハマッたことがあるぶん、好きなゲームをある程度自由にプレイできるようになったいまでも、たまにダンジョンRPGを遊びたくなります。今回はそんな私が、王道のダンジョンRPG『東京新世録 オペレーションバベル』(以下、『バベル』)の魅力をお伝えしたいと思います!


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●潜れば潜るほど楽しくなるダンジョンRPG

 2015年4月30日の発売を予定している『バベル』は、前作『東京新世録 オペレーションアビス』(以下、『アビス』)の後日談を描いたシリーズ最新作。超人的な力を持った特務隊“エクス”の一員となり、人々の平和を脅かす異形たちを殲滅すべく、ダンジョンを探索してさまざまな事件を解決していきます。


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 ひと口にダンジョンと言っても、内部の様相や仕掛けは多種多様。壁に隠された扉、踏むとダメージを受ける床、一方通行の通路など、プレイヤーの頭を悩ませたり、パーティーを窮地に追い込むさまざまな仕掛けが満載です。これらの仕掛けを突破し、ダンジョンを少しずつ探索してマップをすべて踏破するのは、ダンジョンRPGの醍醐味のひとつ。本作でも、その醍醐味は十分に堪能できます。

 プレイしたなかでも、とくに歯応えがあったのは、『バベル』から追加された“村正回廊”です。この新ダンジョンは訓練用の施設。“村正回廊の調査”という任務を受けると内部を探索できるようになりますが、その内部はまさに複雑怪奇。マップで所在地が確認できないという仕掛けだけでも厄介なのに、似たような景色が続く場所で急に別の場所へワープさせられたり、通過後に消滅する一方通行の扉がそこら中に設定されていたりと、方向感覚に優れた人でも、迷子になる罠が満載。さらに、階層によっては通路が真っ暗で出現する敵を視認できないこともあり、油断していると、あっという間に全滅してしまいます。


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 内部を移動するだけでもたいへんですが、難度が高いぶん、つぎのフロアにたどり着けたときの感動はひとしお。『アビス』をやり込んだ人も、チャレンジしがいのあるダンジョンに仕上がっていると思います。初心者の方は、気後れしてしまうかもしれませんが、本作には便利な機能が用意されているのでご安心を。たとえば、ダンジョンにメモを設置できる“エクスメモ”の機能。ネットワークに接続するとほかのプレイヤーとメモの情報を共有できるので、難所でアドバイスをもらったり、逆にアドバイスすることが可能になります。また、メモはちょっとした目印として使えるのも利点。先述した村正回廊など、似たような風景が続く場所で使えば、現在地を把握しやすくなるのです。


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 ダンジョン探索においては、“ライズ&ドロップシステム”が実装されているのもポイント。これは、簡単に言うとリスクとリターンがひと目でわかるシステム。本作では、ダンジョン内でくり返し戦闘を行うほど、画面左上に表示されたエンカウントゲージが上昇します。このゲージは周囲の敵の強さを表しており、強くなった敵は非常に強力で全滅の危険が高くなりますが、そのぶん多くの経験値を入手できるほか、手に入るアイテムの質が向上するという利点もあります。ちなみに、戦闘から逃げてゲージを下げたり、手配異形と呼ばれる強敵を倒してリセットすることも可能。ゲージをうまく調整することで、経験値を稼いだり、貴重なレアアイテムを狙えます。


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 かくいう私は、体重120キログラム超の巨漢に似合わず(?)、刺激を求めるタイプ。ゲージを最大にして戦うことが多いのですが、ダンジョンによっては“やるかやられるか”の戦いになるので、緊張感はつねにクライマックス状態! 最近はやさしいゲームバランスの作品が多いので、そういったタイトルに慣れ親しんでいる方には、歯応えのあるバランスは逆に新鮮なんじゃないかなあ。


●新要素のクロスブラッドシステムで戦術性が大幅に上昇!

 ハラハラドキドキのダンジョン探索はもちろん、奥深いキャラクターメイキングが楽しめるのもシリーズの大きな魅力。新規のキャラクターは、[1]ルックス、[2]インフォ、[3]タイプ、[4]ボイス、[5]ブラッドコードをそれぞれ設定できます。

[1]ルックス いわゆるキャラクターの見た目。ベーシックモードの場合、最初から45種類のポートレートが用意されており、それぞれカラーリングや細部のデザインが異なるポートレートが3種類ずつ用意されています。

[2]インフォ キャラクターの名前や愛称、年齢、性別、性格などといった情報。性格によって選択可能なブラッドコードが異なるため、決めるときは慎重に!

[3]タイプ キャラクターの初期能力。スタンダードやエレガント、アスリートなど、8種類のタイプが用意されていて、初期能力値や装備できるアイテムが異なります。

[4]ボイス キャラクターの声。男女合わせて80種類のパターンが用意されており、見た目と性別の異なるボイス(見た目は女性だけど声は男性など)に設定することも可能です。

[5]ブラッドコード いわゆる職業のこと。選べる職業は全部で10種類ですが、職業ごとに男女のブラッドコードが用意されており、習得可能なスキルやスペル(呪文)は同じものの、能力に付与されるボーナスが異なります。

 ルックスごとに、ベースとなるタイプやブラッドコードは設定されているものの、[1]~[5]を自由に組み合わせて、自分だけのキャラクターをメイキングすることが可能。キャラクターごとに設定を考えながら作成すれば、愛着もアップ。成長して強くなっていく様子も、ふだん以上に楽しめると思います。


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 さらに、本作ではメインのブラッドコードに加えて、サブのブラッドコードを設定できるようになったのもミソ。このクロスブラッドシステムは、入手できる経験値が分散してしまうぶん、レベルアップするスピードが遅くなってしまいますが、メインとサブのスキルやスペルが使用可能になるうえ、HPやMP、能力値へのボーナスが合算した数値になるので、戦闘力が大幅にアップ。ブラッドコードの組み合わせによっては、戦術の幅もグッと広がります


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 ちなみに、個人的に好きなブラッドコードの組み合わせは、“武術士&戦術士”。武術士は敵グループをまとめて攻撃できる“斬り込み”、戦術士は敵単体に大ダメージを与えられるスキルを数多く習得するため、集団戦から強力なボスとの戦闘まで、幅広く活躍できます。ほかにも支援役の学術士と回復役の聖術師の組み合わせや、強固な肉体を誇る王騎士と拳法士の組み合わせなども、使い勝手は良好。前作をやり込んだ人ほど、新鮮な気持ちでプレイできると思います。

 また、装備できる“オプション”のアイテムの中に、“エクステンドスキル&スペル”と呼ばれる効果を秘めたものが実装されたのも、本作からの新要素。これらのアイテムを装備することで、ブラッドコードの種類やレベルに関係なく、アイテムに付与されたスキル、またはスペルが使えるようになるのです。クロスブラッドシステムと同じく、こちらも戦術の幅を広げてくれるシステムなので、プレイヤーのアイデア次第で探索が各段に楽になるはずです。


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 最後にストーリーに関して。本作は、ストーリーに重きを置いた作りにもなっていて、魅力的なキャラクターや、つぎつぎと発生する事件が、プレイヤーをグイグイと作品の世界へ引き込んでくれます。もちろん、『バベル』からプレイしても十分に楽しめるのですが、『アビス』をプレイしておくと、本作を120%楽しむことが可能に! ゴールデンウィークに遊ぶソフトが決まってない方は、ぜひ前作とセットでお楽しみください!!


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(text:ジャイアント黒田)



東京新世録 オペレーションバベル
メーカー 5pb.
対応機種 PlayStation Vita
発売日 2015年4月30日発売予定
価格 5800円[税抜](6264円[税込])
ジャンル RPG
備考 ダウンロード版は5000円[税抜](5400円[税込])、限定版は7800円[税抜](8424円[税込]) 開発:エクスペリエンス

(C)2015 EXPERIENCE (C)2015 MAGES./5pb. ※画面は開発中のものです。