全世界販売台数2000万台は「世界中のお客様に選んでいただいたからこその数字」

 2015年3月12日に都内で開催された『Bloodborne(ブラッドボーン)』完成発表会の会場には、登壇こそしなかったが、ソニー・コンピュータエンタテインメントの社長兼グローバルCEOであるアンドリュー・ハウス氏の姿もあった。ハウス氏がタイトル単体の発表会に来場することはあまりなく、それだけ同タイトルに寄せられている期待の高さがわかる。

 週刊ファミ通およびファミ通.comでは、発表会終了後の時間がない中、ハウス氏から直接、話をうかがうことができた。本作への高い期待、プレイステーション4の現状分析、そして日本市場への熱い思いなど、短い時間ながらインタビューでうかがったすべてをここで掲載しよう。(聞き手:週刊ファミ通編集長 林克彦)

 なお『Bloodborne(ブラッドボーン)』完成発表会の詳しいリポートは後ほどお届けする予定だ。

SCE社長兼グローバルCEO アンドリュー・ハウス氏に直撃! 「PS4は、間違いなく、これから最高のゲーム体験が続々とできるハードです」_03
◆ソニー・コンピュータエンタテインメント 社長兼グローバルCEO
アンドリュー・ハウス氏
(文中はハウス)

――『Bloodborne(ブラッドボーン)』完成発表会の直後になりますが、発表会を終えての感想と、本作に対する印象、期待値はいかがでしょう?
ハウス さきほどの発表会ではヤバいプレイもありましたが(笑)【※1】、あのプレイを見ていて、本作ならではの緊張感、ひと筋縄ではいかない難易度、そしてうまくいったときの達成感を直感的に感じました。

――本当に、見ていてワクワクしました。ワールドワイドで注目される、プレイステーション4(PS4)オンリーの国産タイトルが発売されることを、私たちもうれしく思っています。
ハウス 私も昨年から「日本産の、PS4ならではのプレイ体験ができるゲームをご提供します。ご期待ください」と話してきましたが、ようやく言葉どおりのゲームをお届けできることになりました。約束を守ることができてよかったです。

――つい先日、PS歴代ハード最速のペースで、PS4のワールドワイドの販売台数が2000万台を突破したと発表がありました。ワールドワイドの状況についての感想は?
ハウス 「これほど早く2000万台を超えられるとは」と、社内の多くのスタッフが驚いています。世界中のお客様に選んでいただいたからこその数字ですので、本当に感謝しています。いよいよPS4も2年目に入りましたが、いいタイトル、シェアプレイなどを含むいいプレイ体験、そしてゲームプレイによる人とのつながりといったことを、もっともっと提供していきます。

――日本でも先日『ドラゴンクエスト ヒーローズ 闇竜と世界樹の城』が発売されて、PS4版、PS4本体ともにしっかり売れていると感じています。まさに市場が活気づいてきたと思うのですが、いかがでしょうか?
ハウス そういう手ごたえを感じています。日本のゲームファンの皆さんは、高いレベルのコンテンツ、日本ならではの良質なゲームをつねに求めていますが、『ドラゴンクエスト ヒーローズ 闇竜と世界樹の城』はまさに期待に応えてくれたタイトルです。これを皮切りに、いい流れができると感じています。

SCE社長兼グローバルCEO アンドリュー・ハウス氏に直撃! 「PS4は、間違いなく、これから最高のゲーム体験が続々とできるハードです」_02

――同作発売時には、PS4本体の販売台数もグッと上向きました。
ハウス 北米の1週間の販売台数に近しいくらいの売れかただったんです。こういった実績ができると、今後にも期待がもてます。

――201412月のPS20周年のタイミングでお話をうかがった際に、「2月、3月に大きな山がきます」とおっしゃっていましたが、まさにそのとおりになりました。ぜひ、すでにPS4を所有しているユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。
ハウス 私たちを、PS4を信じてくれてありがとうございます。本当にそのひと言です。感謝しかありません。

――そして、これからPS4を購入する方、購入を検討している方にもぜひ。
ハウス はい。PS4は、間違いなく、これから最高のゲーム体験が続々とできるハードです。ぜひ、検討していただいて、購入してください(笑)。

――まだ2015年は始まったばかりですが、上期はもちろん、下期にも大きな山がくるのではないかと期待しています。
ハウス いいコンテンツを提供し続けることは、プラットフォームホルダーの責任です。PS4は“すばらしい遊び場”だと皆さんに感じてもらえるよう、努力を続けます。

――ちなみに、ハウスさんも『Bloodborne(ブラッドボーン)』はプレイされるのですか?
ハウス じつは、正直に言うと、「僕にはちょっと怖すぎるかな」と思っていたんです(笑)。でも、今日のデモプレイを見て、「やってみよう」と決めました。うまくいかないときには、修平さん【※2】にアドバイスをもらいます(笑)。

SCE社長兼グローバルCEO アンドリュー・ハウス氏に直撃! 「PS4は、間違いなく、これから最高のゲーム体験が続々とできるハードです」_01

※1 山際プロデューサーが、3階層からなる聖杯ダンジョンでデモプレイを行ったのだが、第1階層のボスバトルで奮闘およばず倒されてしまった。山際氏は「シナリオどおりです」と話していたが、はたして……(笑)。

※2 吉田修平氏。ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオ・プレジデント。SCEタイトルの開発統括を務める。