川村ゆみさんがツンデレな態度を取ることも?
アトラスは、2015年2月5日、東京・日本武道館にて『ペルソナ』シリーズのライブイベント“PERSONA SUPER LIVE 2015 ~in 日本武道館 -NIGHT OF THE PHANTOM-”を開催した。ここではそのライブのリポートをお届けしよう。
まずは『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』のプロモーション映像が公開。 “堂島菜々子”が登場したときには大きな歓声があがっていたのが印象的だった。さらに、同ゲームからは新曲“Dance!(P4D)”が平田志穂子さんとLotus Juiceさんのボーカルに載せてお披露目。会場はオールスタンディングとなった。
【ペルソナ4 ダンシング・オールナイト】主題歌「Dance!」 公開!
その後は『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』の“Break Out Of...”から、『ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス』の“MAZE OF LIFE”へと、各ゲームの主題歌へと続いた。“MAZE OF LIFE”では、平田志穂子さんと川村ゆみさんのデュエットも見られ、会場は大盛り上がりとなった。
『ペルソナ』シリーズのライブイベントは、曲の合間のトークも恒例のお楽しみのひとつ。今回は川村さんが「(今回の開催は)平日です、雪です、仏滅です。誠に申し訳ありません。でも、今宵は満月なのでシャレオツです」と、天候が悪い中でも足を運んでくれたファンたちを気遣っていたようだ。さらに、平田さんは「雪なんてぶっとばして、最後まで盛り上がっていきたいと思います!」と声を上げていた。
“Mass Destruction”と“Burn My Dread”と『ペルソナ3』の楽曲が続いた後には、ゲームに登場する“時価ネットたなか”のたなか社長が登場。ライブ会場の物販コーナーを紹介するのはもちろん、日本武道館という大きな舞台での開催となったことに、たなか社長は驚いていた様子。また、Lotus Juiceさんたちが“テイクアウトライブ”について宣伝をする一幕も。テイクアウトライブとは、スマートフォンなどから、出演者たちのメッセージやライブの一部を観ることができるという商品だそうだ。
ここからは“Pursuing My True Self”を始めとした『ペルソナ4』の楽曲が続くことに。“Your Affection”ではバイオリンの心地よい音色にファンたちはうっとりしていたが、インストゥルメンタル曲“霧”では一転して目黒将司氏が激しくギターをかき鳴らすことに。
目黒氏は「人前で目立ちたくない」性格だそうだが、Lotus Juiceさんから「もっと(前に)出てきてほしいよね」とファンに問う一幕も(もちろん、ファンからは「出てほしい」という意味の歓声が起こった)。さらに、ふたりは「『ペルソナ』シリーズのキャラの中でコスプレをするとしたら誰?」という話題について、Lotus Juiceさんは“怖いから”という理由で“巽完二”を選び、目黒氏は“足立透”を選択しつつ、Lotus Juiceさんのリクエストに応え「世の中クソだな!」とおなじみのセリフを口にしていた。
ライブで印象的だったのは、“One Hand, One Heartbeat”が演奏されたとき、バックスクリーンに『ペルソナ3』の“荒垣真次郎”の姿が映し出されたこと。川村さんは黒いドレスでの登場となった。
しっとりとした雰囲気になった後は、『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』と『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』のインストゥルメンタル曲がメドレーで流れることに。メドレーが終わった後、平田さんは「みなさんHP(ヒットポイント)は残っていますか。私たちもリハーサルの時点で息も絶え絶えだったので、みなさんも立ちっぱなしで疲れたら無理せずに休んでくださいね」とファンを気遣っていた。
ここからは人気曲“Never More”を演奏。記者が感動したのは、ハイハットの音が静かに響く中、ファンたちがサビを2コーラスにわたり合唱したことだった。出演者たちがたびたび口にしていた“ファンあってのライブ”ということと、ファンたちがいかに『ペルソナ』シリーズの楽曲を愛していたかがわかるシーンだった。
“changing me”を挟み、続いて演奏されたのは、くり返されるサビのフレーズが印象的な『キミの記憶』。高音の発声に川村さんは苦労されていたようで、演奏後には「なんだこの苦しい曲は!」「この曲から逃れられる気がしない」と言うことも。
平田さんは今回の衣装について、“アトラスのお偉いさん”に「(松田)聖子ちゃんみたいだね」と褒められた(?)のだとか。
なお、Lotus Juiceさんによると川村さんは普段はジャージばかり着ているそうで、川村さん自身はそのスタイルを、スティーブ・ジョブズが20~30枚は同じ服を持っていたという事実から“スティーブ・ジョブズ方式”と呼んでいた。また、川村さん、Lotus Juiceさん、平田さんはともにアリゾナでのイベントへ参加したことがあったそうなのだが、Lotus Juiceさんは日本に帰国して会った時に、川村さんがまた同じジャージ姿だったことに「まだ自分はアリゾナにいるのかな」と思ってしまったそうだ。
続く“Time To Make History”ではバンドのメンバーの紹介もされ、“Deep Breath Deep Breath”ではLotus Juiceさんがペンライトでメンバーをつぎつぎと斬りつけていく演出を行う一幕もあった。
ライブが終盤になると、川村さんは「『ペルソナ』という作品に出合って10年近くになります。『ペルソナ』は私たちの音楽人生を変えてしまうほどの大きな力でした。世界ではいろいろなことが起こっていますが、2回目の武道館となった今日のライブがかけがえのない1日でありますように」と観客にメッセージを贈った。
“Today”の演奏の後は、アンコールに。2バージョンの“Light the Fire Up in the Night”が連続で演奏された。
川村さんがLotus Juiceさんから「ゆみさんかわいいー、うれしいくせにー」といじられることもあった。川村さんはファンからの「かわいい!」という声援には食い気味で「やかましい!」と声を荒げていた。この態度はLotus Juiceさん曰く、川村さんの“ツンデレ”なのだそうだ。さらに目黒氏もファンから「かわいい!」とファンから声をかけられ、「言われたことがないから、うれしいですね」と照れている様子を見せた。
ライブの最後を締めくくったのは、“Reach Out To The Truth”となった。すべての演奏を終え、目黒氏は「お足元の悪い中、お集まりいただき誠にありがとうございました。2008年からライブを始めて7年経ちました。『ペルソナ』シリーズの新作について開発陣はがんばっています。本当に、本当にありがとうございました」とメッセージを贈った。
そして最後には、観客たちが持つフリフラが真っ赤に点灯。そして、公開されていた“予告”どおりに、 “The Phantom”らしき人物から「Welcome to NIGHT OF THE PHANTOM. 今宵の宴はいかがだったかな?」という言葉が告げられ、初披露となる『ペルソナ5』のプロモーションビデオが公開された。
ペルソナ5 PV#01
『ペルソナ5』のゲームシーンの一部を見ることができることはもちろん、スピーディーに展開し、さまざまな想像が膨らむ映像にファンたちは魅了されていたようだ。また、ライブ後には号外タブロイドが配られ、その情報に目をこらす人の姿があちこちで見られた。