3月29日には生歌を聴ける記念イベントも開催

『ひぐらしのなく頃に粋』主題歌集の発売に先駆け、いとうかなこさん、彩音さん、上間江望さんにインタビュー_02

 加賀クリエイトより、2015年3月12日発売予定のプレイステーション Vita用ソフト『ひぐらしのなく頃に粋』の主題歌を収録した、『ひぐらしのなく頃に粋 主題歌集』が、ソフト発売に先駆け、3月4日に発売される。主題歌集には、いとうかなこさん、彩音さん、上間江望さんの歌う、新規楽曲たちが一挙収録。
 今回は、本作の主題歌を担当する上記の3人にインタビューを行い、意気込みや、『ひぐらしのなく頃に』への想いを語ってもらった。

『ひぐらしのなく頃に粋』主題歌集の発売に先駆け、いとうかなこさん、彩音さん、上間江望さんにインタビュー_03
▲左から彩音さん、上間江望さん、いとうかなこさん

――『ひぐらしのなく頃に粋』の主題歌集の発売が決定したときのお気持ちを教えてください。

いとうかなこさん(以下、いとう) CDとして発売されることで、皆様に曲をフルで聞いてもらうことができるので、とてもうれしかったです。ゲーム内のショートバージョンもステキですが、ぜひ一度フルでも聴いていただけたらなと思います。やはり最初から最後まで聴かないとわからない世界観もありますので、CDとしてお届けできるとわかったときは「やったぁ!」と思いました。

彩音さん(以下、彩音) まずは、『ひぐらしのなく頃に』という作品にまた関われることをうれしく思いました。今回の曲は、いとうさんとのデュエット曲なのですが、私はデュエット曲をCDとして出したことがなかったので、それもまた新鮮な気持ちでした。

上間江望さん(以下、上間) 今回、私も『ひぐらしのなく頃に粋』の楽曲を歌わせていただくのですが、この曲がデビュー曲なんです。私が声優としての仕事を始める前から、アニメを観て知っていた『ひぐらしのなく頃に』シリーズの楽曲でデビューできるなんて、初めて聞いたときは鳥肌が立つくらいうれしかったです。CDが発売したら、たくさん購入して親戚中に配りたいです!

――いとうさんと彩音さんにとっては久しぶりの、上間さんにとっては初めての『ひぐらしのなく頃に』だと思いますが、本シリーズに対する想いを教えてください。

いとう たくさんの楽曲を提供してくださっている志倉千代丸さんとのファーストコンタクトが『ひぐらしなく頃に祭』の現場だったこともあり、『ひぐらし』は私にとって記念すべき作品になっています。そして私はサスペンス好きでもあるので、『ひぐらし』の世界観には非常に惹かれます! 『祭』で『ひぐらし』を初めて知ったのですが、オファーを受けた際、その世界観に感動してふたつ返事で「やります!」と答えました。そして、完全版である『粋』にも関わる機会を与えていただけたので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

彩音 私は同人作品のころから『ひぐらし』を知っていまして、こんな素晴らしい作品に関わる機会を何度もいただるなんてとても光栄です。原作者である竜騎士07先生と直接『ひぐらし』について語り合う機会なども以前ありまして、興味はさらに高まっていきました。私の代表曲の中には『ひぐらし』があったからこそ生まれたものがたくさんあります。ライブでも、『ひぐらし』という物語があるからこそ、その思い出がお客さんの中で蘇って、より一層感動してもらえるのだと思います。これからも、『ひぐらし』とともに成長していきたいです。

上間 私はアニメで初めて『ひぐらし』という作品を知りました。ゲームは、『粋』のエンディングテーマを担当させていただけることが決まった後にプレイしたのですが、アニメとはまた違った、じっくりと味わえるよさがあり、恐怖感や、キャラクターの純粋さもより一層感じ取ることができました。ゲームはまだやりきれていないのですが、近いうちに制覇したいと思います。

――収録されている曲はどんな曲なのでしょうか? まずはいとうさんの『SideEffect』について教えてください。

いとう 歴代『ひぐらし』作品の主題歌の空気を継承しつつ、なおかつ新しくなったオープニングテーマです。「また何かが起こるぞ……」といった不穏なキーワードが散りばめられつつも、なかなか全体像を把握することはできない、そんなサスペンスでミステリアスな歌詞になっています。曲調も、「怖いことがまた起こるぞ」といった雰囲気です。それでも、疾走感溢れる、テンションの高いワクワクするような楽曲になっています。

――聴きどころはどこですか?

いとう “ひぐらしのなく頃”というワードがサビに入っていますので、そこがとくに聴きどころかなと思います。個人的にも、作品のタイトルが歌詞に入っている曲が好きなので、とてもうれしいです。 

――今回の楽曲を歌うにあたって、苦労した点はどこでしょうか?

いとう 歌の始まるAメロBメロから、テンションがマックスな曲なので、気持ちを高ぶらせないとダメで、ちょっと疲れました(笑)。これをライブで歌うのはきっと大変だなと思います(笑)。

――つぎは『アセンション』について教えてください。『アセンション』は、いとうさんと彩音さんが初めてデュエットした曲なんですよね?

彩音 はい。いとうさんとデュエット曲を出すのは初めてです。去年のLive5pb.2014で、いとうさんと志倉さんとの3人でコラボして歌ったことはあるのですが、CDという形でデュエット曲を出させていただくのは初めてのことです。

――どんな曲なのですか?

いとう こちらは、『SideEffect』の何十倍も上をいくテンションの曲です。

彩音 超ハイテンションで、血管が切れるかと思いました(笑)。

――収録での思い出はありますか?

いとう 『SideEffect』の収録はちょっと変わっていました。デュエットソングだとしても、ふつう主旋律はすべて録音するのですが、今回は「自分の部分以外は歌わなくていい」と言われていたんです。自分の担当のところだけ録音したので、歌っていない主旋律の部分もあって、不思議に思っていたのですが、楽曲集のボーナストラックの内容を見たとき、なるほどなと思いました。ボーナストラックには、いとうかなこ単独のバージョンと、彩音単独バージョンが収録されているんです。CDを購入した方が、デュエット気分で歌える仕様になっているんですね。そんなわけで、主旋律を歌わないレコーディングは新鮮で、思い出に残る現場になりました。

彩音 不思議な気分でしたよね。レコーディングのときは自分の担当の部分しかわからなかったのですが、実際にいとうさんのパートと合わさったものを聴いたときは感動しました。

――完成した曲を聴いたときは、どんな印象を持ちましたか?

いとう 「ジェットコースターだなー!」と思いました。『SideEffect』もそうですが、それ以上に初めからテンションが高いんです。いきなり急降下するジェットコースターみたいに。息つく間もない曲ですよ! これをライブで再現できるのか、というのが今後の課題でございます。

彩音 何かに駆り立てられるような、必死感のある曲ですよね。それと、歌詞に“嘆きノ森”というフレーズがありまして、これは私の代表曲の曲名なんです。『祭』で使用されています。その曲名を歌詞に入れていただいたときは、グッときました。

――デュエット曲ということで、今回はとくに関わる機会が多かったと思いますが、お互いの印象を教えてください。

いとう 彩音さんは声質が私と少し近いんですが、歌いかたはまったく異なるんです。そういった、溶け合う箇所と相反する箇所をうまく出していければ、おもしろいデュエット曲になると当初から思っていました。

――彩音さんのいとうさんに対する印象はどんな感じですか?

彩音 いとうさんは、しっかり者のお姉ちゃんといった感じです。

いとう 全然そんなことないよ(笑)。

彩音 いえいえ、いつも気にかけてくれるいいお姉ちゃんですよ(笑)。いとうさんは実際に妹さんがいるので、そういった気遣いができるんだと思います。歌手としては、たくましく、勇ましく、安定している、という印象です。