豊富な接続端子と画質モード、さらにデザインも優れたフルHDディスプレイ!

『新生FFXIV』推奨周辺機器となったディスプレイGigaCrysta(ギガクリスタ)の実力は?【周辺機器レビュー】_17

 東京ゲームショウ2014に初出展し、来場者たちに向け、ゲームプレイでの使用を想定したディスプレイを展示していたアイ・オー・データ。当該のディスプレイが、2013年にPC用液晶ディスプレイの生産を終えた三菱電機の技術供与を受け、ギガクリアエンジンII搭載のものであることは<<当時の記事>>に詳しいが、そこで展示されていたプレミアムモデルが現在発売中となっている。

 そのディスプレイがGigaCrysta(ギガクリスタ)シリーズだ。この1月にスクウェア・エニックスがサービス中のMMORPG『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』の推奨モニターとして認証されたという話を聞き、さっそく感触を確かめてみることにした。

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 今回触れることができたのは、展示されていた23.8インチモデルと27インチモデルのうち、23.8インチモデルに当たるフルHDモニター『LCD-RDT241XPB』だ。前述のギガクリアエンジンIIという技術を搭載した三菱電機製モニターの遺伝子を引き継いだ製品と言えるだろう。

 解像度は1920×1080のフルHD。液晶パネルには、高コントラストなのに低省電力というAH-IPSパネルを採用。接続端子はHDMIが2系統(そのうちひとつは、スマートフォンを充電しながら外部出力が可能なMHLに対応)が1系統、アナログRGB(D-SUB15ピン)1系統、DVI-D1系統に加え、古いゲーム機などの接続に便利なD端子を1系統搭載している。

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▲幅約8.5ミリの極細フレームを採用。余計なものが映らないので、映し出された画面だけに集中できると感じた。また、フレームのつなぎ目がほぼないので、デュアルモニターなどマルチスクリーンにも最適だ。
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▲D-端子は著作権保護技術のHDCPがあってHDMIだと画面のキャプチャーができないというときにも使える。PS3などを画面キャプチャーしている人には役立つだろう。
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▲画質モードには三菱電機製と同じスタイルのものを用意。スタンダード、シネマ、ネット、ゲーム、テレビ、自動など、さまざまな用途に合わせた設定が可能だ。シネマやテレビを選ぶと応答速度が遅くなる反面、絵作りは前者が落ち着いたものに、後者はビビッドなものとなって、非常に綺麗に見える。またリモコンの画面表示を押してOSD(オンスクリーンディスプレイ)を出せば、現在何フレーム遅延しているのかがわかる。
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▲リモコンも標準搭載。三菱電機製のモニターを使っていたならすぐに使いこなせるであろう、おなじみの項目が揃っている。スルーモード切り換えも、解像度変更もワンボタンだ。また、今回検証をしていないが、画面内に違う端子の映像を子画面で映せるPinP機能も搭載しているのがわかる。また、画面下部にはタッチパネル式のメニューボタンを搭載。使用時に光るのが非常にカッコイイ!
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▲斜めから見てもAH-IPSパネルを採用しているだけあって視野角は広く色ムラは感じられない。なお、視野角は上下左右178度だという。

ギガクリアエンジンIIの超解像と応答速度を検証!

 超解像技術ギガクリアエンジンIIとは、映像を拡大してぼやけた部分を推定して補正を加える機能。ちらつきが発生しやすい箇所を自動で検知し、超解像処理をする。さらにこの処理を部分的に抑えることでより自然にくっきりとした解像感を得られるようにするなど、すぐれた仕組みをもっているのだ。この処理を有効にするには、リモコンの超解像ボタンを押すだけで0から10%刻みで100%まで設定できるのだ。

 今回はこれをもともと高解像度で遊べる『新生FFXIV』で使用したときにどうなるかを確認してみた。処理なし、処理30%、処理70%、処理100%を比較したのが以下の画像だ。結論として、もともとシャープな絵作りのタイトルだが、オブジェクトの輪郭線がさらに強調され、少し離れた位置からでも鮮明にオブジェクトを映し出してくれると感じた。好みに応じて処理をかけてプレイするのもいいだろう。

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▲超解像度を段階的に検証。左から超解像度0%、30%、70%、100%の設定となっている。『新生FFXIV』は高解像度で遊べるが、細かい部分がより鮮明に映し出されるているとはっきりとわかる。

 また本機には、映像処理を省いて応答速度を上げる“スルーモード”が搭載されている。応答速度が上がることで、多少だが敵の攻撃が避けやすくなるという恩恵が得られる。少しでも遅延を気にする人にはうれしい機能のひとつだろう。

 このスルーモードを試すために、相手の素早い攻撃を避けながら戦うことになる極タイタン討滅戦にチャレンジした。反応が遅れると手痛い一撃を食らう強敵であり、スルーモードの検証にはピッタリだ。

 プレイ中、画面表示をオンにすると画面隅に現状の遅延状況が表示されるのだが、スルーモードオフの状態では2.2フレームの遅延を生じていた。スルーモードを有効にすると遅延はたった0.1フレームとなり、方向キーを入れた瞬間に、小気味よくキャラクターが動くのが取ってわかるほどだった。このためかタイタンの攻撃も余裕を持ってすべて避けられたぞ。

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▲大地の重みやランドスライドといった発動の速い範囲攻撃を避けつつ、余裕を持って攻撃ができた。この機能のおかげで避けたつもりが攻撃を食らっていたということが減りそうだ。

ゲーム用ディスプレイとしての総評

 画質と応答速度、どちらも満点といえるほどの性能を持っているので、「IPSの画質はいいけど、応答速度がなあ」というゲームファンや、ディスプレイを買い換える予定だけど、どれを選べばいいのか迷っている人に本製品はオススメできる。

 これほどの性能を持ちながら、実勢価格は現状33000円前後(23.8インチモデル)と、それほど高くはない。三菱電機の遺伝子を120%引き継いだクオリティーなので、往時のファンにも満足してもらえるだろう。マットで細いフレーム、明るい部屋の至近距離からでも映り込みが気にならないノングレア、使いやすいリモコンなど、デザインや仕様も気に入ったので、いまのモニターを買い換えるときは、この製品に換えようかなあと思う。2015年1月31日までの購入者なら、2月10日までの応募で2000円分のQUOカードがもらえるキャッシュバックキャンペーンも催されているとのことなので、決断はその時期までに迫られそうだ。