正式な発表は10月に

 会場には、6月にリリースされた同社のハイエンドモデルであるLCD-M4K281XBなどとともに、新しいディスプレイ2種の実機を正式発表前に展示した。

 ギガクリア・エンジンIIは三菱電機からの技術供与により搭載。低解像度の映像であっても拡大して、ぼやけ成分を推定して補正を加える機能や、ちらつきが発生しやすい箇所を自動で検知し、超解像処理を部分的に抑えることでより自然にくっきりとした解像感を得られる機能など、動画処理にすぐれた仕組みを多数搭載。三菱電機のPC用液晶ディスプレイはすでに生産を終えているだけに、往時のファンはぜひ注目しておきたいクオリティーだ。

 参考展示であったために、23.8インチモデル、27インチモデルともども品番や名称はなかったが、どちらも上下左右の視野角が178度というAH-IPSによるフルHDの解像度を有しており、AV系ではHDMI、MHL(モバイル・ハイデフニション・リンク)/HDMI、D端子、PC系ではDVD-I、D-subなど多彩な入力端子を兼ね備えていた。これ1台でPCからコンソール機までをまかなわせる意図なのだろう。MHLによって、スマートフォン内のデータの出力が可能なのも注目点だ。

アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_01
アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_02
アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_03
アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_04
▲液晶向かって左に、AV系の端子が並ぶ。PC系の端子は背面に下向きに付いていた。
▲ふたつのモデルはフレームの太さが異なる。23.8インチは、恐らく同社のLCD-MF235XDBRなどと同じ、幅約8.5ミリの極細フレームだ。
アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_05
アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_06
▲MHLでスマホ内のデータを表示。スマホの回転によってモニター内での画像の扱いも切り替わる。
アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_07
▲リモコンも三菱電機のものに近いレイアウトだ。ワンタッチで入力切り換えができるのがうれしい。
アイ・オーデータが超解像技術ギガクリアエンジンIIを搭載した、プレミアムディスプレイを先行公開【TGS 2014】_08

 正式な発表は10月、市場には11月に出荷されるだろうというこれらのモデルは、同社年末商戦の軸になることが予想される。ゲームプレイを中心にモニターを活用しているなら、注目しておくといいだろう。