二丁拳銃がマウス&キーボードでどう変わる？ 『ガンスリンガー ストラトス リローデッド』アルファ版メディア向け体験会プレイリポート

戦場はいよいよPCへ！

　2014年12月上旬に発表された『ガンスリンガー ストラトス リローデッド』は、アーケードで大好評のシリーズをPCタイトル化したものだ。2015年2月から催されるアルファテストを前に、このたび試遊する機会を得た。気になるのは操作感とルールの変更点。二挺のガンコントローラーでの操作がキーボードとマウスでどう変わるのか？　わずか30分程度のプレイだったが、プレイ前とプレイ中に気づいたことをまとめたリポートをお届けしよう。
　記事中で使用している写真は、プレイ中に実際に撮影したものと、後からリポートのプレイに関係なく撮影したものが混在していることに注意されたい。

マップとルールは？

　今回のバージョンで確認できたモードは、対戦、トレーニング、チュートリアルの3つ。試遊当日は対戦のみに触れた。この対戦モードがPC版のメインであり、4人vs4人でインターネット回戦を通じてマッチング対戦することになるのだ。

　勝利の条件はアーケード版とおなじく、画面左上に表示されたコアゲージのうち、対戦相手陣営のものをゼロにすること。だが、各陣営のスタート地点にコアユニットと呼ばれる設置物があり、これを破壊することで勝敗は決まる。このコアユニットの導入により、アーケード版に比べてマップが広めに作り直され、戦略性がさらに上昇。もともと地上や空中を問わず自在に動き回り、相手を撃ち落とすスピーディーな対戦アクションゲームだったが、これに加えて多人数で楽しむバトルアリーナライクなプレイ感が増している。

　今回対戦に使われたマップは2115年の渋谷。同じ渋谷は、アーケード版にも登場しており、そのときはハチ公前の広場から109に似た建物前の三叉路にかけて東西に長いマップだったが、PC版では、西方向が若干狭まった代わりに、丸井に似た建物前の三叉路まで移動が可能。南北方向に広いマップとなっていた。

　建造物の破壊などはアーケード版と変わらず可能で、相手の攻撃を回避できる遮蔽物が、道の途中に新たに登場していた。

PC版オリジナルキャラクターは……

　今回使用できたのは、風澄徹、片桐鏡磨、片桐鏡華、竜胆しづね、ジョナサン・サイズモア、オルガ・ジェンティン、アーロン・バロウズ、レミー・オードナーという、『ガンスリンガー ストラトス』の初期メンバーより8人。アルファテストでは、挙動や負荷の確認のため、これら8人でのプレイが可能だという。

　2014年末に催された“メディア時空越境作戦”で発表された双子のPC版オリジナルキャラクター、アカネ・クロエ（姉）とアスナ・クロエ（妹）のプレイにはもう少し時間がかかりそうだ。

　試遊当日は、彼女らPC版オリジナルキャラクターの出で立ちをしたふたりと、取材班ふたりの4人で2vs2に分かれ、NPC4人を交えての4vs4対戦となった。
　30分程度の試遊だったが、そのあいだに対戦を2回体験。筆者が使用したのは、1戦目はジョナサン・サイズモア。耐久力勝負の重量級キャラクター。2戦目は、攻撃特化型キャラクターの竜胆しづねだ。

キャラクター選択とウェポンパックの仕様が大きく変化

　メニュー画面から対戦を選ぶと、まずキャラクター選択に。続いてフィールドに持ち込むウェポンパックのセットが3つまで可能な設定画面になる。アーケード版に比べ、携行できる武器が2種類になっているが、リスポーン（再出撃）時に、ウェポンパックをあらためて選べるようになっているのが特徴だ。この後、すぐにマッチング相手を探す画面に突入。マッチング画面は『ガンスリンガー ストラトス2』に似ているが、キャラクターを選択してからバトルに挑むアーケード版と異なり、ここでキャラクターを選択し、切り換え可能だった。

気になる操作系は？

　ここで用意されていた操作系統を解説するシートを確認。

　移動はWASDキー。カメラをマウスで操作し、アーケードで言う右の銃による射撃は、マウスの左クリックで行う。シールドなど、左の銃に相当するサブ機能はFキー。格闘攻撃はVキーで行うのだ。アーケード版にあった二挺の銃の構えかたによる、サイドとタンデムなどの攻撃切り換えは、マウスのスクロールホイールによって武器を切り換えることで対応。

　アーケードの手遊び感、あるいはギミックを操作している感じがたまらなく好きだったプレイヤーにとっては一般的なPCゲームの操作に落ち着いてしまったと感じられるかもしれないが、そのぶん初見であっても抵抗がなく、シリーズそのものに始めて触れるプレイヤーでも違和感を感じずプレイできるようになっていた。

　そのほかのアクションは、マウスの右クリックホールドでターゲットロック、相手が一定距離内にいるときにターゲットロックしつつ左クリックをすると格闘攻撃、ターゲットロック時の照準移動はマウス操作。ロック時のターゲットの切り換えは、Qキー&Eキー。ジャンプはスペースキーだ。

　今回は試す余裕がなかったが、ファンクションキーで、シンボルチャット発信ができるという。さらにPC版という強みを活かして、音声チャットの導入なども考えれば、コミュニケーションは捗り、高度な戦略を即時に伝達しあうことも可能だろう。

いよいよプレイ

　コアユニットの近くからバトルスタート。ジャンプゲージを管理しながら、前方に上方にジャンプ&空中ダッシュで進む。ほどなく井の頭通りの起点付近で相手と遭遇。ジョナサンを使用していた筆者は、近くの敵には格闘で、少し離れた相手にはビームショットガンで攻撃。ターゲットロックが右クリックのホールドなので、敵の体勢が整い、被弾しそうなときはホールドを止めるだけですぐさま自由な移動に移れるのがうれしかった。

　ビームショットガンと鉄球ハンマーガンとの切り換えもたびたび行ったが、スクロールホイールでの切り換えも一瞬でまったくストレスがない。
　一方、サブ機能を使おうとして、格闘攻撃を放ってしまう局面も何度かあったが、これは個人的な操作のまずさに由来するもので、慣れれば問題なくなるだろう。

　キャラクターの耐久力も高いので、表通りをグングンと進んでいたところ、上方からと前方からの挟撃で倒されてしまった。リスポーンは『ガンスリンガー ストラトス2』の仕様に近く、自軍コアユニットの近くで任意の場所が選べる仕組み。自軍のコアユニットに向かって移動しているキャラクターとコアユニットの中間地点に突然リスポーンさせることも可能だった。

　マップ中央付近から自軍コアユニット近くで幾度となく倒し、倒され、感触を確かめていたところ、味方PCが敵コアにトドメを刺し、1戦目は勝利。あまり貢献を感じきれないうちに終わってしまった。

　ここでリザルト画面に移行。キャラクターとウェポンパックそれぞれにレベルがあり、勝敗に応じた経験値によってこれらが成長したようだ。また、バトルのボーナスとしてGPというゲーム内ポイントを獲得。これで武器強化に使用する設計図や、消費アイテムの類を購入することになる。

　続く2戦目は、しづねで参戦。裏路地をひた走り、ジャンプを駆使し、敵のコア目がけすっとんでいたところ、ジョナサンに比べ耐久力が低いことが仇となり、倒されてはリスポーンをくり返しているうち自軍のコアがピンチに。守勢に入ってからは、しづねの良さも発揮できず、敵軍の勝利となった。

長く遊べる仕掛けが豊富

　今回の試遊では叶わなかったが、先刻取得したポイントでの武器の強化や、キャラクター、ウェポンパックの成長など、長く遊ぶための要素がPC版には豊富で、当たり前だが、アーケード版ではモバイルサイトを利用して整えていたコスュームの変更や、ウェポンデッキの構築、シンボルチャットの編集などが、PCでは至極簡単に行えるのも、自分のプレイやキャラクターにより深い愛着を持たせることにひと役買っている。

　バトルそのものも、スピーディさはまったく失われておらず、多人数のvsものや、対戦格闘などに近い気軽さで連戦可能。取っつきのよさもさることながら、この先にキャラクターの特性を覚え、マップを知り、コストの残りを見ながら戦略を立てるなどの楽しみが何層にも重なって待っていることを考えると、「Pay to Winではない」という坂本プロデューサーの言葉が頼もしい。

　アルファ、ベータと続くテスト、そして正式サービスまで、この『ガンスト』という世界を活かした新しい試みを、順を追って楽しみたいと思った。

　以下、さまざまなスクリーンショットをお見せしよう。テストに期待を膨らませてほしい。