全国4都市で開催中!

 2015年1月にバージョンアップ予定の人気アーケード2D対戦格闘ゲーム『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』(以下、『P4U2』)。本作のVer2.00のロケテストが、2014年11月21日から24日までの4日間、東京、埼玉、愛知、大阪の4都市で開催されている。今回は、新バージョンのプレイインプレッションと開発者インタビューをお届けする。

『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』Ver2.00のロケテストの模様をリポート! 気になる新要素のプレイインプレションも_14
『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』Ver2.00のロケテストの模様をリポート! 気になる新要素のプレイインプレションも_15
↑取材させていただいた秋葉原Heyは、対戦台2セット(4画面)、シングル台1セット(1画面)が設置。

 家庭用版『P4U2』で使用可能な5人が追加されたことで、さらに賑やかになった新バージョン。バトルシステムや全キャラの性能にも大きく手が加えられており、いままでとは変わった新しい戦術を展開できる期待が持てそうだ。ここでは全体に施された変更点の印象と、注目の新キャラ5人のプレイインプレッションを掲載していこう。なお、変更点の一部は、公式サイト(→こちら)で確認できるぞ。

■システム行動
・コンボ面
例えば雪子なら立ちC→B版”炎の舞”、直斗なら足払い→D版”べノンザッパー”など、各キャラ1つは分かりやすいコンボルートが実装されたようだ。中にはSPゲージを必要とするキャラも居るが、どのキャラもダメージを伸ばすコンボを簡単に選択できる点は嬉しい調整と言えるだろう。

・A連打コンボ
連打コンボはスキルまでつないだ際にSPゲージ大幅増の恩恵を受けられるようになっている。連打コンボでSPゲージを回収しつつ高火力も目指すのは難しくなりそうなので、SPゲージ回収or火力or状況など、狙いに応じたコンボレシピ選択が重要になりそうに感じたぞ。

・バッドステータス、混乱
レバー操作が左右反対となるバッドステータスの混乱。本バージョンでは左右どちらにレバーを入力しても相手の攻撃をガード可能となったが、相手方向へ向かってダッシュしている最中はガード不可能となっていたので注意したい。

・全キャラの立ちA
発生の早い立ちAは始動補正にキツイ制限が施され、逆に発生が遅めの立ちAは始動補正に恵まれている事が多いようだ。今までは発生5Fの立ちAを持つキャラは「5Fパンチャー」と呼ばれ、立ちA自体が強力な武器として扱われていたが、今作では使い勝手と火力面の調整によって立ちAの格差が狭まっているようだぞ。

■シャドウタイプ
 大幅に変更が加わったシャドウタイプキャラ。大きなところでは、SPゲージのラウンド間の引き継ぎ無し、攻撃力の増加、バーストゲージの実装、といったところだ。バーストはシャドウ暴走システムの運用にも関わっており、ノーマルタイプキャラが使用可能なマックスバーストとワンモアバーストの代わりにシャドウ暴走を発動できる、といった感じになっていたぞ。
シャドウ暴走の継続時間は、暴走発動時に保持しているSPゲージ量に応じたカウント数となる。SPゲージ0%の時に発動した際はカウント0からスタートとなるものの、暴走発動直後にはSPスキルを使用出来るフレームも存在するようだ。相手の中段攻撃など、「空振り時にスキのある行動を見てからシャドウ暴走を発動して反撃する」といった内容は依然効果的かと思われるぞ。
 防御面ではリバーサルバーストを使用可能になった面はかなり心強い。しかしながら「相手のラッシュをガード中にBCDを連打してシャドウ暴走で割り込む」といった行動が不可能になっているので、守りのシャドウ暴走発動には新たな研究が必要となりそうだ。

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■マリー
 独自の天候システムによる技能力の変化やSPゲージ自動増加などの性能を持ち、リーチの長い通常攻撃と各種設置系飛び道具が特徴のマリー。SB版”暴れ悶え”は発生が高速化した影響で足払いから連続ヒットするようになり、追撃も可能なのでコンボの要となる技になるものと予想される。立ちCはリーチが増加したことでしゃがみCまで繋いだときの挙動も変化しているので、コンボレシピも多少見直す必要がありそうだ。SPスキルの”ばかきらいさいあくさいてー”は攻撃力が緩和されているので、天候の変化を利用した戦術を視野に入れてみたい。

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■足立 透
 攻撃力の高いペルソナ攻撃を多く持ち、覚醒SPスキルの”マガツマンダラ”を契機とするバッドステータス付加攻撃など特殊な能力を多く持つキャラ。ジャンプCは攻撃発生までペルソナが無敵でリーチも長く、かなり信用できる攻撃だが空中カウンターヒット時は追撃が難しくなっているぞ。コマンド投げの”メギドラ”は空振り時の硬直が増加しているので注意しよう。A版”ビビったぁ?”をガードさせた後は、再度A版”ビビったぁ?”を出せるようになった事で攻め継続の幅が増加。2回目のA版”ビビったぁ?”の存在を布石にした図々しいラッシュの可能性に期待したい。

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■天田 乾&コロマル
 本体の天田と追随のコロマルの2キャラを同時操作するテクニカルタイプ。天田はリーチの長い槍攻撃を備え、コロマル攻撃と共に相手のリーチ外で戦うのを得意としている。コロマルはしゃがみCを使用した際は後ろに下がるモーションが入るので、しゃがみCを多用したラッシュは難しくなっている。天田の”メディラマ”は攻撃判定の他にも無敵も付加されているようなので防御面での利用価値に期待。ただしコロマルが行動不可能となった際はコロマルの体力は”メディラマ”では回復せず、完全に時間経過での復活となるようだ。

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■久慈川りせ
 みんなのアイドル、りせちー!このキャラでまず見るべきは、その作り込まれたモーションの数々。一撃必殺技での表情は必見ッ。バトルスタイルとしては、基本的には素早い動きと早い展開を主体とした準スピードタイプ。B版”ROCK☆YOU!”では、生成される2つの音符は移動後に水平に並んで停滞するが、ボタンをホールドしておくと遠距離で垂直に並んで停滞する形となる。立ち回りやセットプレイでの用途に幅が広がりそうだ。覚醒SPスキルの”りせちー・オンステージ”はヒット時にタイムカウントが進むが、演出中にタイムアップにはならないので確実にダメージを与えられるようになっているぞ。

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■マーガレット
 ベルベットルームのお姉様。リーチの長い攻撃が揃い、特殊技も多く所持する攻撃手段がとにかく豊富なキャラだ。ガードさせた時にジャンプキャンセル可能な地上攻撃が無いために攻勢時に相手のクイックエスケープにリスクを負わせづらいのが弱点だったが、足払いがボタンホールドで攻撃を遅らせる事が可能になったことでクイックエスケープにもある程度のリスクを与える事ができるようになったぞ。また、”ゴッドハンド”は発生までペルソナが無敵となった事で置き技としての利用価値が増加。当たり方によっては追撃も狙えるので立ち回りのアクセントで利用すれば面白そうだ。

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開発スタッフインタビュー

 開発を担当するアークシステムワークスの井口屋タクミ氏と小野夢紀氏に、新バージョンの気になる要素を直撃。また、アトラスの和田和久氏のコメントも掲載する。

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アークシステムワークスの井口屋タクミ氏(左)、小野夢紀氏(右)。

――まずは本作の意気込みをお聞かせください。

井口屋タクミ氏(以下、井口屋) Ver2.00は家庭用の新キャラクターを追加するという形ですが、大幅な調整をかけたいということをアトラス様に打診したところ快諾していただきました。ですので、今回のバージョンは大幅な調整を施してあります。また、ロケテストの結果を受けて、さらに磨きをかけたいと思っています。

――今回のバージョンアップのコンセプトを教えてください。

井口屋 家庭用の新キャラクターを、ゲームセンターで遊んでいる皆様のもとに届けたいということで追加させていただきました。また、ゲームセンターで遊んでいる方々には既存キャラクターを1年近く遊んでいることになりますので、そういったプレイヤーの皆様のために調整をかけたいと思いました。もうひとつのテーマは、シャドウタイプ。当初のシャドウタイプはピーキーなデキだったのですが、シャドウタイプで遊びたいという声を多くいただきましたので、調整を行いました。より遊びやすく、よりいろいろなキャラクターを選びやすくなる『ペルソナ』を目指して作りました。

――調整リストに載っていない変更点もあるのでしょうか?

小野夢紀氏(以下、小野) 変更点はかなり膨大です。現在公開している調整リストは、ふつうにプレイしていては気づきにくいポイントを掲載してあります。

――共通システムの“ボコスカアタック”がガードされたときの硬直が短くなっているということですが、どの程度になっているのでしょうか?

小野 練習すれば反撃が可能な程度にしてあります。いままでのボコスカアタックはリスクが大きく使いにくかったため、以前よりもリスクを減らして積極的に使えるようにしました。ですので、ボコスカアタックを使った“崩し”を視野に入れた立ち回りもできると思います。

――バトルステータスの“混乱”に調整が入ったそうですが、具体的にどういったものなのでしょうか?

小野 前バージョンでは混乱したときにレバーの入力方向が逆になるので、動けないうえにガードもできないというユーザーさんもいらっしゃいました。今回はテストケースとして、レバーはどちらに入力してもガードできるようにしてあります。

井口屋 開発では、混乱が解除される瞬間のガードが少し理不尽だという声も上がっておりまして、ガードに関してはどちらでも可能ということになりました。

――ゲームだけではなく、プレイヤーズギルドもバージョンアップされるのでしょうか?

井口屋 まずは、新キャラクターの項目が増えます。また、店舗大会の優勝者などに配布している“勲章”を、ソロプレイヤーさんも手に入れられるようにします。たとえば、“ゴールデンアリーナモード”をやり込んだ方に配布されるようにする予定です。ゴールデンアリーナは好評をいただいておりまして、ものすごく深い階層を潜っている方がいますので、ゴールデンアリーナモード自体も増強します。よりアクロバティックな動きや、ふつうの対戦ではありえないパラメーターになるスキルなどを追加するつもりです。また、期間限定のコースを定期的に配信し、このコースでしか手に入らないスキルの実装も考えています。

――段位システムに変更はありますか?

井口屋 ロケテストはバトル面の調整をおもに行っているので、そのあたりは絶賛開発中となっています。

――ファンへのメッセージをいただけますか?

和田和久氏 バージョンアップのお話をいただいた際に井口屋さんに「どのくらい調整しましょう?」と相談されたので、私から大胆に調整しようと提案しました。実際に上がったものを見たらすごくいい具合に仕上がっており、すごく新鮮な気持ちでプレイできると思います。

井口屋 まだ調整真っ最中ですが、実際にプレイすることで違いが体感できるのかなと思います。ご意見は広く受け付けておりますので、ロケテストにお越しの際にはアンケートフォーへのご記入もよろしくお願いします。ぜひ新しくなった『P4U2』をプレイしてください。

■ロケテスト概要
開催期間:11月21日(金)~11月24日(月)

開催店舗:
・秋葉原Hey
 東京都千代田区外神田1-10-5 広瀬本社ビル2F

・タイトーステーション大阪日本橋
 大阪府大阪市浪速区日本橋4-9-14

・タイトーステーション大須
 愛知県名古屋市中区大須3-20-7

・タイトーステーション大宮
 埼玉県さいたま市大宮区大門町一丁目1番地