未公開データをもとに、エオルゼアの“いま”を解説
千葉・幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ 2014。その一般公開日初日となる9月20日、スクウェア・エニックスブースのメインステージにて『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』(以下、『新生FFXIV』)のイベント、“出張プロデューサーレターLIVE in 幕張”が開催された。今回のテーマは“エオルゼア領勢調査”。データから本作の“いま”を切り取る試みだ。
メインステージの周囲には『新生FFXIV』の情報を求めるプレイヤーや、吉田直樹プロデューサー兼ディレクターをひと目見ようとするプレイヤーが、ステージの規模をはるかに超えて大勢集結。開始時刻になると、吉田氏が拍手に迎えられて登壇した。
▲写真中央やや上がステージ。周囲どころか、出口へと続く階段までファンで埋め尽くされていた。
冒頭で吉田氏は、パッチ2.38公開後もハウジング向けの土地不足が解決されていない現状と事前のアナウンス不足を謝罪。「パッチ2.4リリースの時点で、いまある土地をすべて倍にできるように作業をしておりますので、今回購入できなかった方は約1ヵ月ほどになりますが、ギルを稼ぎつつお待ちください」とお詫びと案内からスタートした。
続いてゲストとして、『ドラゴンクエストX オンライン』のプロデューサー、齊藤陽介氏が登場。会場内で行われている“くじ”テンダー2の賞品に、スライムイヤリングを追加することを発表した。
▲モンクの右耳に、スライムの姿を模したイヤリングが提がっている。
▲吉田氏いわく、「僕がスクウェア・エニックスに入社したのは、齋藤から声を掛けてもらったのがきっかけ」とのこと。
30分といつになく短めのステージは、急ぎ足で本日のテーマ、エオルゼア領勢調査へと突入。吉田氏は、各種族の分布やギルの総流通量など、サービス開始から現在までの約1年を通じて蓄積された各種データをつぎつぎと公開。それらをもとにエオルゼアの現状を解説しつつ、将来の展望を語った。
▲サービス&コミュニティーチームの室内俊夫氏が今回も進行役を担当。吉田氏との絶妙な掛け合いも、プロデューサーレターLIVEの楽しみのひとつだ。
ここではその模様をダイジェストでお伝えしていこう。記事中の発言は、とくに注釈のない限り吉田氏によるものだ。
4280億179万5062ギルなら、ひとつ12万ギルのダイヤウルフホイッスルが約350万個購入可能!
イベントは、ステージ後方の大型スクリーンに映し出されるデータ資料とともに進行。その画像をもとに、吉田氏がひとつずつコメントを述べていった。
まずは、日本と海外のキャラクターの性別分布から。
▲国内データセンターでは、昨年よりも女性キャラクターを選ぶプレイヤーが増えた。
・海外データセンターに男性の冒険者が多いのは、海外プレイヤーは自身の実際の性別でプレイすることが多いのが理由。
▲国内と海外の種族分布の割合。傾向は昨年とほぼ同じだが、世界規模でルガディン族がわずかだが減少している。
▲全冒険者のレベルの分布表。上が昨年で下が今年だ。
・レベル15の冒険者が多い理由は、ジョブを取得した後に、ほかの職業に移るプレイヤーが多いため。
・レベル26やレベル30などが目立つのは、アディショナルアクションを取得するためにそこまでプレイする人が多いため。
▲ギャザラーとクラフターを含めた、全クラスのレベル平均。
・今年に入ってクラフターのレベルが上昇した理由は、バトルクラスでシナリオを終えたプレイヤーが、クラフターやギャザラーの育成を始めたため。
▲バトルクラスとギャザラーのレベル分布。1年のあいだで着実にレベルが上がっていることがわかる。
▲ギャザラーとクラフターを含めた、すべてのロールのレベル分布。
・クラフターが優勢な理由は、イクサル族の蛮族クエストを進めようと、製作に励むプレイヤーが増えたため。
▲レベル31以上のバトルクラスのロール別分布。今年に入ってDPSが増えていることがわかる。
・DPSが根本的に多いのは、序盤はヒーラーとしても立ち回れる巴術士がこちらに含まれているためという側面もある。
▲バトルクラスのジョブ分布。見事に均等に分かれている。
・召喚士が増えた原因は、大迷宮バハムート:侵攻編2で活躍するせいかも。
・使いこなすのは難しいが、DPS(攻撃力)の面ではモンクがぶっちぎり。
▲タンクの内訳。昨年と比較して、戦士の割合が10%も増えている。
▲ヒーラーの内訳。学者の数が大幅に増加し、全体的にバランスがよくなった。
▲2014年8月末時点でのバディのランク分布。ランク5以下のバディが全体の79%を占めている。
室内氏 ランク20に到達しているプレイヤーが、世界にひとりだけ存在する。
▲ホームポイントに設定されているエーテライトのランキング。3都市がほかを圧倒している。
・F.A.T.E.で経験値を稼ぎやすい場所がそのままランキングに反映されている。
▲テレポのお気に入りに登録されている、エーテライトのランキング。
▲グランドカンパニーの所属分布。一般的に双蛇党が少ないといわれるが、実際はこのとおり大勢のメンバーが存在する。
・双蛇党のプレイヤーには、フロントラインなどのPvPに参加する人が少ない。
▲全ワールドの総ギル数。4280億179万5062ギル。ひとつ12万ギルで買えるダイヤウルフホイッスルが、約350万個購入できる額とのこと。
・皆さんはギルを大量に所持している。
▲冒険者が所持しているアイテム数のランキング。『FF』シリーズらしく、1位はポーション。
・ポーションは、多くのクエストの報酬として得られるのが原因か。
・ギサールの野菜の入賞は、マイチョコボの呼び出しのために携帯している人が多いから。
・柔らかな粗皮は、ドロップ率が高いのがランク入りの理由と思われる。
▲所持している人の多いミニオンのランキング。上位の大半は、いわゆる特典アイテムだ。
▲持っている人が少ないミニオンのランキング。ナッツイーターは、古ぼけた地図の宝箱から、ごくまれに手に入るミニオンだ。
▲所持している人の多いマウントのランキング。“友達紹介キャンペーン”を通じて獲得できるグランチョコボが16位と健闘している。
・魔導アーマーが上位に入っているのは、多くのプレイヤーがメインクエストをクリアしてくれている証拠。
・ユニコーンは、ヒーラー(幻術士)が増えてほしいという願いを込めて導入したマウント。
▲マーケットで取引頻度の高い品物のランキング。ゼーメルトマトの出品数が多いのは、トマトケチャップの材料としての需要の高さを見込んでのものだろう。
▲ミラージュプリズムに用いられているいる装備のランキング。5位のミコッテロインクロスは、ミコッテ族の女性専用の初期装備だ。
・上位の品物は現在のトレンドから取り残されつつある。オシャレ装備は今後も追加していくので、つぎの流行をぜひ見つけてもらいたい。
▲全プレイヤーの総プレイ時間を合計すると、8億2305万2919時間!
▲インスタンスダンジョンの試行回数。旅神聖域 ワンダラーパレスがぶっちぎりの1位だった。
▲8月末時点での蛮神討伐/討滅戦の挑戦回数。パッチ2.38公開前に集計されたデータなので、リットアティン強襲戦の現在の人気ぶりは反映されていない。
・リットアティン強襲戦の戦闘時間は想定の範囲内なので、現時点で修正するつもりはない。
放送の最後にパッチ2.4のリリース時期が……!?
領勢調査の発表はここまで。翌9月21日に開催される“出張プロデューサーレターLIVE in 幕張”パッチ2.4特集の告知が行われた後、出演者たちは観衆に向けて挨拶。ステージイベントは終了となった。
齋藤氏:『新生FFXIV』と『ドラゴンクエストX』はどちらも楽しいので、今後も協力して盛り上げていきたいと思います。本日はありがとうございました。
吉田氏:どちらの作品も大好きという方はたくさんいると思うので、これからもいろんなコラボなどを考えながら運営していきたいと思います。
▲パッチ2.4で公開されるコンテンツを特集。新規バトルコンテンツのほか、注目の双剣士/忍者の詳細も明かされる予定だ。
・パッチ2.4の公開日は、10月……ほにゃらら(笑)。