ビックタイトルも続々ラインアップに追加!

 “dアニメストア”は、NTTドコモが提供するアニメの配信サービスだ。“しょこたん”こと中川翔子さんの印象的なテレビCMなどでご存じの方も多いかと思うが、月額400円[税抜]で約900作品が見放題というアニメ好きにはたまらないサービスになっている。2014年3月24日現在、会員が100万人を超え、ユーザー層を拡大しつつある“dアニメストア”では、この春大きな動きを控えているという。そこで、ファミ通.comでは、“dアニメストア”を担当するNTTドコモ コンテンツビジネス推進部 コンテンツサービス サービス企画担当課長の宮原さおりさんに取材を敢行。“dアニメストア”の魅力に迫るとともに、今後の展開などをうかがうことにした。

“dアニメストア”の魅力を担当者に直撃! キャリアフリーでさらに使いやすくなる_03
NTTドコモ コンテンツビジネス推進部 コンテンツサービス サービス企画担当課長
宮原さおりさん

1時間目:月額400円[税抜]で、約900作品・約14000話が視聴可能

――まずは、NTTドコモが“dアニメストア”を開始する経緯から教えてください。なぜ、ドコモさんがアニメを?

宮原 “dアニメストア”のサービス自体は、コンテンツを配信するためのポータルサイト“dマーケット”のいちジャンルとして、2012年7月にスタートしています。“dマーケット”では、音楽や映像、本などを提供しているのですが、“dアニメストア”は、“dマーケット”の中でも、早くから始まったサービスのひとつです。もともと、“dマーケット”は、スマートフォンを前提に開始したサービスだったのですが、「スマホに適したコンテンツは何か?」となると、何といってもアニメは欠かせなかったんです。

――たしかに、スマホで動画を見るという習慣は定着しましたね。

宮原 そうなんです。そして、何よりもアニメには熱心なファンの方がたくさんいて、ロイヤリティーも高い。あと、当社にアニメファンが多かったという事情も若干あります(笑)。

――ゼロからのスタートということで、ご苦労はなかったのですか?

宮原 そうですね。最初にコンテンツホルダーさんにご挨拶にうかがったときは、「なぜ、ドコモがアニメに?」ということで、少し不思議がられたかもしれません(笑)。とはいえ、スマホが普及して通信回線が太くなって、ビデオサービスが充実してきた。“動画を見ていただけるデバイス”として、スマホ市場は有望であることはご理解いただけていたので、前向きにご検討いただけていましたね。

――では、“dアニメストア”の特徴・魅力を教えてください。

宮原 何よりも、月額400円[税抜]という安価で、圧倒的な数のアニメが見放題というのがひとつですね。現時点で、約900作品・約14000話が視聴可能なんですよ。

――約900作品というのは、相当な数ですね。

宮原 ラインアップに関しては、“アニメファンに訴求するものを”をコンセプトに、万人に見ていただけるようなメジャー作から、アニメ好きじゃないとあまり知らないという作品まで、フルラインナップで入っていますよ。たとえば、「ちょっと気になる」というアニメを見るのに最適だと思うんです。

――ああ、気軽に見られるというのは大きいですね。

宮原 ふたつめが、スマホだけではなくて、タブレットやPC、テレビ(※)でもサービスを利用できるということです。やはり、「アニメは大画面で見たい」というアニメファンの方も多かったので、対応させていただきました。

※テレビでの視聴に際しては、別売の“dstick”が必要になります。

――たしかに、僕もそうですが、“アニメを大画面で見たい”という利用者は多いでしょうね。

宮原 そして3つめが、テレビアニメの新番組も配信させていただいているという点ですね。2014年1月期の新番組で、24作品を配信させていただいています。これは、一部地域でしか放送されていないアニメを中心に配信させていただいているのですが、ドコモの携帯をご利用されている方は全国津々浦々にいらっしゃいますので、地方の方でもほぼリアルタイムでアニメを見られるようになっているんです(配信は原則としてテレビ放送より1週間後から)。

――おお、それはうれしいサービスですね!

宮原 “dアニメストア”では、“お客様リクエストコーナー”というのを設けて、お客様からのご意見・ご要望をうかがっているのですが、“アニメの新番組を見たい”というのは、お客様からの強い要望のひとつでした。番組の改編期ともなると、一気にとんでもない本数のアニメがスタートするので、「とりあえず1話だけ見よう」と思っても、ハードディスクレコーダーに録音するだけでも手間ですよね。それを、“dアニメストア”だったら、気軽にチェックできるし、とりあえず試してみて、自分の好みにあったらテレビ放送のほうにもシフトできる。

――放送の時間が被ったりするときも便利ですね。

宮原 そうなんです! そういった意味でも便利なんですよ。

――ちなみに、“dアニメストア”では、利用者からの要望に対しては、積極的に対応するのですか?

“dアニメストア”の魅力を担当者に直撃! キャリアフリーでさらに使いやすくなる_04

宮原 はい! “dアニメストア”のお客様は、30代、40代が多いのですが、最近だと「『装甲騎兵ボトムズ』を入れてほしい!」というリクエストがダントツで多かったので、すかさず対応したりもしましたよ。「配信を開始します!」って告知をしたら、みなさんツイッターで「むせるむせるむせる」ってむせまくっていました(笑)。お客様からいただいたリクエストで実現したものもありますよ。

――それはうれしい配慮ですね。

宮原 あとは、テレビで紹介していて話題になって「DVDを買うほどではないんだけど」ということでリクエストが多くて収録させていただいたのが『チャージマン研!』です。「これはとんでもない作品だ!」ということで、“話のネタ”的な意味あいで興味を抱く方が多かったみたいですね。これも、発表したときは2000ツイートくらいいきました(笑)。(→ドコモdアニメストアのツイートはこちら


[おさらい]
・圧倒的な数のアニメが月額400円[税抜]で観放題
・スマホはもちろん、タブレットやPC、テレビなどでも視聴可能
・テレビアニメの新番組も配信


2時間目:アニメ好きへの新しいライフスタイルの提案を

――今後、 “dアニメストア”を利用することで、幅広いアニメの楽しみ方が実現しそうですね。

宮原 そうなんです。移動中はスマホで見て、夜に家でじっくり楽しむときはテレビやPCで……という感じで楽しむ方も多いようです。アニメは1話23、24分なので、移動中などのちょっとした“空き時間”に楽しめる。お客様によっては、テレビやPCでアニメを観ながら、スマホでつぶやく方もいらっしゃるようです。そういった形で、アニメがより日常生活に入り込んでいただけると、うれしいですね。

――アニメ好きに新しいライフスタイルを提案しているわけですね?

宮原 そこまでできているかは、今度の課題になるかもしれませんけれど。さらに言えば、コンテンツホルダー様にも“dアニメストア”をプロモーションの場として自由に活用していただきたいと思っています。現時点で “dアニメストア”には、100万人の会員がいるのですが、“アニメファン向けのひとつのメディア媒体”として、ご活用いただけたらよいと思っています。

――なるほど。それは強力な発信の場になりそうですね。

宮原 たとえば、つい先日『劇場版 モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』が公開されたのですが、劇場版の公開にあわせて、テレビアニメ版『モーレツ宇宙海賊』の1話から5話までを、どなたでも見られるようにしたんです。それにともなって、劇場では『モーレツ宇宙海賊』の“dアニメストア特製クリアしおり”を、配布したりもしました(※無料配布はすでに終了しています)。

――『モーレツ宇宙海賊』のプロモーションにもなるし、“dアニメストア”にお客さんも来ていただけるし……ということで、効果的なプロモーションですね。

宮原 テレビの“洋画劇場”みたいな活用方法はありかなと思っています。映画が劇場公開されるときって、シリーズ作だったり関連作がテレビで放送されたりしますよね。アニメの劇場版が公開されるタイミングにあわせて、“dアニメストア”で無料配信などをすると、劇場版の予習にもなりますし。

――それは美しいコラボですね(笑)。

宮原 さらに、ドコモならではのコラボも実施しています。仙台を舞台にした『Wake Up Girls!』では、宮城県内のドコモショップ限定で特製クリアファイルを配布したりしました。これなどは、全国にドコモショップが存在するからこそできるコラボと言えるかもしれません。

――最近は、現実の街をモチーフにしたアニメも増えていますものね。さらに、“聖地巡礼”にも気合が入りそうですね。アニメファンも喜びそうだ。

宮原 ありがとうございます。


[おさらい]
・アニメのメディア媒体としての役割にも期待
・コンテンツホルダーとのコラボも展開


3時間目:キャリアフリーで、ドコモ以外の利用者も楽しめるようになる

――現状約900作品が見られる“dアニメストア”ですが、今後もコンテンツは続々と追加される感じですか?

宮原 はい。ラインアップに関しては、本日ぜひともお伝えしたいことがあるんです。フジテレビのアニメ枠“ノイタミナ”の34作品の一挙配信が決まりました! さらに、『機動戦士ガンダム』シリーズも追加されますよ!

――なんと、“ノイタミナ”に『ガンダム』ですか!? それは、アニメファンからするとビックニュースですね!

宮原 とにかく、お客様からのご要望が多かったんです。たくさんのお客様に喜んでいただけるのではないかと、期待しています。現時点では、それぞれ“ノイタミナ”34作、『機動戦士ガンダム』2作の配信が確定していますが、順次増えていく予定でいます。

▼“dアニメストア”で配信予定の“ノイタミナ”のラインアップ(2014年3月24日現在)

“dアニメストア”の魅力を担当者に直撃! キャリアフリーでさらに使いやすくなる_01
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
(C)ANOHANA PROJECT

・Paradise Kiss
・怪 ~ayakashi~
・獣王星
・働きマン
・モノノ怪
・図書館戦争
・西洋骨董洋菓子店
・源氏物語千年紀 Genji
・東のエデン
・東京マグニチュード8.0
・空中ブランコ
・四畳半神話大系
・C
・海月姫
・フラクタル
・放浪息子
・うさぎドロップ
・No.6
・のだめカンタービレ
・のだめカンタービレ フィナーレ
・のだめカンタービレ 巴里編
・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
・もやしもん
・もやしもん リターンズ
・UN-GO
・ギルティクラウン
・テルマエ・ロマエ
・ブラック★ロックシューター
・つり球
・夏雪ランデブー
・PSYCHO-PASS サイコパス
・ROBOTICS;NOTES
・刀語
・ガリレイドンナ
(2014年4月以降、配信作品の追加予定があります)

▼“dアニメストア”で配信予定の『機動戦士ガンダム』シリーズ作(2014年3月24日現在)
・機動戦士ガンダム
・機動戦士Zガンダム

――今後、“dアニメストア”はますます充実しそうな感じですね。

宮原 はい。さらに、“ノイタミナ”と『機動戦士ガンダム』の配信開始にあわせて、“dアニメストア”では、この4月よりサービスをキャリアフリーにすることを決定しました。“dアニメストア”のことを知って、「ドコモ以外の利用者は使えないのでは?」と思われた方も多いかと思いますが、4月からはドコモの回線契約をお持ちでない方でも、“dアニメストア”を楽しめるようになります。

――それは、ドコモユーザー以外のアニメファンにとっては、何よりの朗報ですね!

宮原 登録方法も至って簡単なんですよ。(1)専用サイトでdocomo IDの作成 (2)App StoreもしくはGoogle Playにてアプリをダウンロード (3)アプリにdocomo IDを入力 と、たったこれだけなんです。もちろん、全部無料でできますよ。ただし、docomo IDの作成にあたっては、クレジットカードの登録が必要になりますので、ご注意ください。

▼docomo IDの作成はこちらから(→サイトはこちら

――それにしても、キャリアフリーで展開するというのは、かなりの英断ですね。

宮原 ドコモとして、この2月末からdマーケット全体をキャリアフリーに対応させていく方針となっています。「あらゆるシーンで楽しく、便利で、快適なお客様の生活をサポートする」という、“スマートライフ”の提案に則ったものです。我々が作っているサービスは、ドコモの回線をお持ちでない方にも満足していただけるのではないかと、自負しています。今後も、キャリアフリーに留まらず、“ここに来ると楽しい”と思っていただけるようなサービス作りに取り組んでいきたいと思っていますので、ご期待ください。


[おさらい]
・今後のラインアップとして“ノイタミナ”と『ガンダム』が追加
・キャリアフリーで、幅広いユーザーが利用可能に
・“ここに来ると楽しい”と思ってもらえるようなサービス作りに取り組む


放課後:アニメ視聴に敷居が低い“dアニメストア”

“dアニメストア”の魅力を担当者に直撃! キャリアフリーでさらに使いやすくなる_02

――ちなみに、宮原さんがお好きなアニメは何になりますか?

宮原 じつは、私はもともとアニメファンではなかったんですよ。正直に言いますと、 “dアニメストア”というサービスを担当しなければ、アニメに接する機会はほとんどなかったかもしれません。で、“dアニメストア”を立ち上げてからアニメに接するようになりまして、すっかりハマってしまいました(笑)。

――それは、絵に書いたようなすばらしいモデルケースですね(笑)。

宮原 私みたいに、日常ほとんどアニメに接点がなかった人間でも、400円[税抜]で新しい世界が広がる……という好例かもしれません(笑)。私は、オンオフをはっきりわけないと気が済まない人間なのですが、アニメは、「さあ、仕事が終わった! アニメでも見よう!」ということで、オンオフを切り替えるのに最適なんですね。仕事が終わって、いきなりは小難しい本を読みたくないので(笑)、アニメを見ると癒やされるというか……。アニメを観ていると、リラックスして、「明日もがんばろう!」という気になれる。

――働く人にとって、活性剤になり得るということですね? 引いては日本の産業の活性化にも貢献するという……。

宮原 そこまで広げますか!(笑) で、で、「昨日は●話まで見た!」と、どこまで消化したかをチームのメンバーに自慢するという(笑)。で、最初の質問に戻りますと、こんな私ですが気に入ったアニメがありまして……。

――おお? それは何です?

宮原 『新世紀エヴァンゲリオン』と『鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST』、そして『とらドラ!』です。どれもストーリーが好きで、何となく観だしたらハマっちゃったという。“dアニメストア”は、月額で見放題なので、何となく見だして、お気に入りのアニメを見つけられるというメリットがありますね。

※『新世紀エヴァンゲリオン』は現在配信していません。

――あくまで“dアニメストア”のPRを忘れませんね(笑)。

宮原 『鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST』なんて全64話あるので、相当な根気がないと見られないのですが……はっきり言って超よかったです!

――(笑)。にしても、この3作の共通点って何でしょうね?

宮原 その中に出てくる動物が好きなんですよ。『新世紀エヴァンゲリオン』はペンギン。『鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST』はパンダ。で、『とらドラ!』は動物は出てこないですが、基本“虎”じゃないですか(笑)。

――うーん……。

宮原 べつに動物アニメが好きというわけでもないんですけどね。アニメにチョイ役で出てくる動物キャラがたまらなくかわいくなって、うれしくなってしまうんです。

――アニメには、さまざまな楽しみかたがありますよね。

宮原 そういった楽しみかたを見つけられるのも“dアニメストア”ならではだと思います。まあ、私はこんな感じですが、“dアニメストア”のスタッフは、みんなアニメ好きばかりです。アニメが大好きで、「どうすれば、アニメ好きのお客様に喜んでいただけるか」ということをつねに考えているので、今後のサービスにご期待ください。Twitterのフォローもぜひお願いします!


[おさらい]
・400円[税抜]でアニメの新しい世界が広がる
・お好きなアニメが見つけられる!
・アニメ好きのお客様に喜んでいただけるサービスを!