大パブリッシャーが持つファン層と、インディーゲーム、クラウドファンディングが融合した新たな可能性
スクウェア・エニックスが、海外で新プロジェクト“Square Enix Collective”を開始した。Kitfox Gamesの『Moon Hunters』、Ruffian Gamesの『Game of Glens』、Tuque Gamesの『World War Machine』の3作がコミュニティの反応を見るフィードバックフェーズに入っており、ここをクリアーしたタイトルは、チーム評価を経てクラウドファンディングが行われることになる。
Square Enix Collectiveは、外部の開発チームがオリジナルまたは許可されたIPを使ったゲームのアイデアを投稿し、コミュニティが評価したものについてはスクウェア・エニックスがクラウドファンディングなどの支援を行うというもの。
詳細については、GDC Nextでの講演の模様をお伝えしているのでそちらを参照してほしいのだが、単に独自にクラウドファンディングを行うよりも、コミュニティの心をうまく掴めば、SQEXのサポートが受けられるだけでなく、すでに注目をされた状態でクラウドファンディングに入れるというのがメリットとなる。
個人的に注目したいのは、Tuque Gamesの『World War Machine』。『ファークライ』や『スプリンターセル』シリーズに関わったJeff Hattem氏がクリエイティブディレクターを務めるほか、「第9地区」に参加したコンセプトアーティストAaron Beck氏、シナリオで「ロボポカリプス」が邦訳されているDaniel H. Wilson氏が参加するアクションRPGだ。
人類が死滅し、滅亡前に精神をAI化した人々が動かす戦闘メカが戦う荒廃した未来世界を舞台とし、最大5人までの協力プレイに対応。メカは幅広いカスタマイズが可能なほか、フィールドは自動生成され、ミッションをプレイヤーが作り出すこともでき、リプレイ性も高いという。
現在のところ80%以上の支持を集めており、業界のベテランが参加していることからチーム評価のフェイズで失敗するとも考えにくく、クラウドファンディングのフェーズまで進むのは確実そうに思える。スクウェア・エニックスがリリースまで手伝った場合、メカものということで『フロントミッション』の新作と間違えてしまいそうなのはともかく、ちょっと遊んでみたい。(文・構成:ミル☆吉村)