『俺の屍を越えてゆけ2』、桝田省治氏が実機プレイ&インタビューで本作を語る!【2014台北ゲームショウ】

台湾の台北で開催中の“2014台北ゲームショウ”。Sony Computer Entertainment Taiwanブースでは、プレイステーション Vitaの新作『俺の屍を越えてゆけ2』のステージイベントが開催された。

●15年越しの続編、アジアで登場!

 2014年1月23日から27日にかけて台湾の台北で開催されている、2014台北ゲームショウ(TAIPEI GAME SHOW)。現地法人のSony Computer Entertainment Taiwan(以下、SCET)ブースでは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(以下、SCEJA)関連や、サードパーティーのゲームにまつわるトークイベントを開催している。2014年1月23日のSCETブースでは、日本で2014年夏に発売予定のプレイステーション Vitaの新作『俺の屍を越えてゆけ2』のイベントが開催。ゲームデザインとシナリオを担当する桝田省治氏が登壇し、本作の概要やアジア地域での展開についてトークを行った。


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▲イベント開始前に、司会の方が「桝田サーン!」と連呼し、来場者に名前を覚えてもらっていた。

▲司会の横で、コンパニオンがプレイステーション4などが描かれた封筒を配布。

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▲桝田省治氏。

 桝田氏は、つい先日(1月22日)に誕生日を迎えたとのことで、「初めてスイカジュースを飲みました」(桝田氏)とコメント。集まった観客から、日本語で「お誕生日おめでとう!」という祝福の言葉をもらい、大きな拍手が起こっていた。

 最初に行われたのは、本作のテーマなどの概要説明。本作は、“我々はどこから来て、自分が死んだ後に子どもはどうなるのか”という期待や不安を形にし、体験させることがテーマだという。本作の舞台は、1000年前の妖怪や鬼がいると信じられていた時代の日本。主人公は、わずか2年しか生きられない“短命の呪い”と、人間とのあいだに子どもができないという“種絶の呪い”をかけられた一族。しかし、このような呪いをかけた鬼は強大で、一世代では倒せないため、何代も世代を重ねつつ、八百万の神に力を借りて、鬼の討伐を目指していくことになる。桝田氏は、このシステムを紹介しつつ、「台湾は先祖を大事にするので、気に入ってもらえると思います」と語る。

 ちなみに、前作のプレイステーション版が発売されたのは、15年前の1999年。発売当時は2万本程度だった販売本数は、15年の歳月を経て、50万本まで到達し、長年の時を経て、続編制作に動き出したという、まさに“満を持して”という言葉がふさわしいタイトルだ。


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 続いて、実機プレイでプレイヤーキャラクターである当主の作成と、神々との子どもを作る、交神の議を紹介。本作では、プレイステーション Vitaのカメラを使って、写した人の顔をベースにしたキャラクターを作り上げるという機能を持つ。今回は、コンパニオンの写真を撮影して……みたものの、あまりかわいいキャラクターにならず。桝田氏は、「ここは発売までに調整します!」と強く言っていたので、その言葉に期待したい。ちなみに、キャラクターを作ったあとも顔や髪型などを調整できるので、自分や友だちの顔をベースにして、自在に調整するといったことをするとおもしろそうだ。


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 当主を作成した後は、神々との交神の議にチャレンジ。数多くいる神の中からコンパニオンの人に好みの神を選んでもらうことに。コンパニオンの彼女が選んだのは、アイヌの神。桝田氏いわく、「男らしい体育会系の男性が好みみたいですね」とのことだ。こうして代を重ね、キャラクターたちを強化しながら、宿敵を倒すという本作。桝田氏は、「本作は、ひとりじゃなく、家系が主人公。クリアーするころには、長い家系図ができているはずです」と語った。


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 その後、日本でも公開されている最新PVの中国語版を公開。PVを見ながら、解説を行う桝田氏の発言のなかで、「遺言は1000種類近くありますよ」と、サラリと話していたのが印象的だった。また、本作はインターネットを介して、キャラクターの公開、結魂(結婚)などが可能。桝田氏が「ネットにつなげば、私の一族が台湾に渡ることもあるでしょう。そのときは娘をよろしく」と話すように、国をまたいだ交流も盛んに行われるのかもしれない。


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 最後に、桝田氏は台湾での本作の発売日を発表。気になる発売日は、日本と同じ2014年夏。台湾でも、日本とほぼ同時に発売できるように開発を進めているとのことで、発売日が日本と近いほど、ネットを通じた一族の交流も盛り上がりそうだ。


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▲イベントの最後には、『俺屍2』に関するクイズ大会が開催。正解者は法被などの、桝田氏サイン入りグッズが贈られた。最後にみんなでフォトセッション。

●猫耳キャラを作ると人気者に!?

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 ステージイベントの終了後に行われた、台湾メディア向けのメディアセッションの模様もお届けする。桝田氏が登場し、インタビューの受け答えを行った。

――前作から主人公の設定などが変わり、邪悪なイメージになったように感じるが?
桝田省治氏(以下、桝田) 決して邪悪なものではないです。目的はあくまで子々孫々にいたる呪いを解くために、呪いをかけた相手を討つということです。前作と違うのは、前作は舞台が京都だけだったんですが、今回は京都を追われて、全国を津々浦々に一族は逃れます。その一族のなかのひとつとしてプレイヤーは位置づけています。ほかの場所に逃げたプレイヤーと協力して、力を蓄えて京に上ってくださいという設定です。たとえば、北に逃れた一族は弓が得意な家系になり、たとえば西に逃れた家系は剣士になり、あるいは南に逃れた家系は魔法が得意な一族になり、その一族たちが力を合わせるという設定です。ネットを介して一族や武器をやりとりできるので、ぜひ台湾からも参加していただけたらと思います。

――ということは、日本語版と中国語版でやり取りができるのでしょうか?
桝田 基本的にはできますよ。多少文字がおかしくなる可能性はなくはないですが、何とかします。
もともとこのゲームは、半分くらいは漢字なので相性はいいと思います。いまハングルへのローカライズもやっていますが、そちらはけっこうたいへんです。

――初代の『俺屍』は、キャラクターひとりひとりの寿命が短かったですが、ゲームのライフタイムは長かった。どうしてロングセラーになったと思いますか? また、『2』もそうなると思いますか?
桝田 多くの日本のRPGは、キャラクターとストーリーに頼って、そこがおもしろくて多くのユーザーはプレイをするが、このゲームはシステムが主役。何度遊んでも違うことが起きて、慣れてきたらできることもある。ほかにも、友だちがプレイしているのを見て、「こんなこともできるんだと」また遊びたくなる。もともとストーリーが重要視されていないから、長続きするんだと思います。あ、決してストーリーがおもしろくないわけじゃないですよ。ふたつめの質問の答えです。前作の発売から今年で15年、まだプレイしている人がいっぱいいるんですが、この続編は20年対応するように考えています。20年の根拠ですが、武器や国のデータをネットにあげることができるんですね。たとえば10年、20年前のブログがおもしろければ、いまでも読めるように、たくさんの人に受ける、人気あるキャラクターを作れば、20年持つと思います。前作に比べて、プレイヤーにもっと裁量というか自由を与えて、多少めちゃくちゃなことをやっても大丈夫な、頑強なシステムを組んでいます。

――先ほど見た戦闘画面は、前作と同じ4人パーティーですが、前作と違うところは?
桝田 前作は、職業が手に入る順番が固定ではないものの、最初に就ける3つの職業は固定されていました。それは、バランスを考えて、簡単な初心者用の職業として固定していたんですが、『2』はその3つすら選べるようになっています。くり返しになりますが、かなりめちゃくちゃなことをやっても大丈夫なようになっています。あと、職業は2つ増えています。

――交神の儀と結魂の違い、能力の引き継ぎの変化などは?
桝田 引き継ぎなどは、交神も結魂も同じです。ただ、交神の儀では、めちゃくちゃなパラメーターが入っている神だと選んでもらえない。でも、プレイヤーは受けを狙う、かなり極端なキャラクターを作ると思うので、それを一族として使うかどうかは別にして、見て回るだけでも楽しいです。あと、猫の耳が生える一族とか、尻尾が生える一族などがいて、神様の人間じゃないような部分を顔に残すシステムがあります。その中でも、猫耳はかなりレアです。それを作ったキャラクターは、ネット上でかなり有名人になれると思うんです。何人が自分のキャラクターを持って帰ったか、作った人が見られるようにしています。前作は、自分のためにキャラクターを作り、武器を鍛える、あくまで閉鎖された楽しみ、箱庭ゲームだったと思うんですが、今回は多少機能性が失われようが、人に受けるキャラクターをつくる喜びがあります。街にしてもそう言えます。たとえば、僕の街は神社だけしかありません、彼女の街は薬屋しかありませんといったこともできる。薬屋だけにすると、とんでもない薬が出てきます。そういう街を見て回るだけでも楽しめると思います。

――前作に続いて、今回も“黄川人(きつと)”が登場しますが、このキャラクターに対して、特別な想い入れがあるのでしょうか?
桝田 前作で人気だったキャラクターに、黄川人という者がいます。元凶、ラスボスだったんですが、今回は一族をサポートする役になります。ちなみに、黄川人の声優さんはコナンくん、僕がいちばん好きな高山みなみさんです。