Wii U版で新たな層のハンター獲得を目指す
本日2013年12月11日から狩猟解禁となった、Wii U版『モンスターハンター フロンティアＧ』（以下、『MHF-Ｇ』）。サービス開始の直前に行った、アシスタントプロデューサー・関野亮央氏とディレクター・木本龍己氏へのインタビューを掲載する。
また、2月に行われる“パートナー”実装を含むアップデート、さらに4月の大型アップデートに関する情報など、今後の『MHF-Ｇ』の展開についても伺った。
●Wii U版に先駆けてサービス開始となったプレイステーション3版は？
――まずは、11月20日から狩猟解禁（オープンβテスト開始）となったPS3版についてお聞かせください。ゲーム内の雰囲気はどうですか？
木本 クエスト募集のチャットなど盛んに行われています。パソコン版やXbox 360版をプレイしていたお客様もいて、そういった先輩ハンターが「『MHF-Ｇ』はこういうものなんだよ」と引っ張っていってくれている感じがします。
――『MHF-Ｇ』には本当に多くのクエストがあって最初は迷いがちなので、そういう先輩の存在はうれしいですよね。
木本 このモンスターを狩るとこういう武器が作れるなど、ハンターどうしのコミュニティーの中で狩りの目標が共有でき、それを達成していくということがオンラインゲームとしてのいい形ですよね。
――狩猟解禁後、2日あまりでハンターランク（HR）100に達した猛者もいるとか。
関野 途中メンテナンスがありましたが、実質28時間ほどでHR100に達していたと思います。また、その方はHR100から挑めるモンスター“ゼルレウス”も狩猟されていました。
木本 狩猟開始直後の期間は、HRが上がりやすいイベントやキャンペーンを開催していましたので、ガツガツHRを上げていただけたかなと思います。それでも2日間でHR100に達するのはかなり早いですね（笑）。
――それはすごい（笑）。すでにPS3版では、20万以上ものハンターが登録されていますよね。
木本 はい、それを記念したキャンペーンも開催していました。当初PS3版はカジュアルな方が多いのではと予想していましたが、ガッツリ遊んでいただいているお客様も多いですね。また、ダウンロード版でプレイされている方も多くいます。
●Wii U版はほかのプラットフォームとは異なる雰囲気
――PC版、Xbox 360版、PS3版と、さまざまなプラットフォームのメゼポルタ広場にハンターが集まっていますが、そこにいよいよWii U版が加わります。4プラットフォームが出揃う狩猟解禁を迎えた心境はいかがでしょうか？
木本 パソコン版の正式サービス開始から7年が経過し、Wii Uにたどり着いたということは、なんとも言えない感慨深いものがありますね。プロデューサーの杉浦（杉浦一徳氏）が、全プラットフォームの制覇をひとつの目標を掲げていましたので、ひとつの節目を迎えられたかな、と。もちろん本番はこれからですが、狩猟解禁を無事に迎えられてうれしいですね。
――改めて、『MHF-Ｇ』とはどういうゲームなのか、『MHF-Ｇ』ならではの魅力についておきかせください。
木本 やはり、“オンライン専用”という部分が一番の強みですので、全国のハンターと出会い、仲間との絆を深めていけるのは『MHF-Ｇ』ならではの魅力だと思います。Wii U版のお客様は、全プラットフォームの中でも全体的に年齢層が低めですので、人と人がプレイするオンラインゲームというものをどのようにとらえていただけるか、そこに配慮してサービスを進めていきたいと思います。『MHF-Ｇ』は、アクションゲームではWii U初のオンライン専用ゲームとなります。Wii Uのお客様が、オンラインゲームを遊ぶとっかかりとなれるようにしていきたいですね。
関野 『MHF-Ｇ』のようにひとつの場所に自分以外の人が操作しているハンターが多く存在しているという空間は新鮮だと思います。たとえば、まわりの人が着ている防具も千差万別ですし、「あの人の防具いいな」といった新たな発見も生まれてくると思います。お手本になる人が広場にいっぱいいて、他人のプレイやテクニックを見ることで、自分のプレイへの刺激になると思いますし、人との交わりの中で自分が成長できるのは独特な魅力ですよね。
木本 あとは、“大型アップデート”でゲームが進化していくところも魅力のひとつですね。定期的にアップデートを実施して、新しいモンスターや武具、コンテンツなどを続々と追加していきますので、その度にまた新たな目標ができますし、新鮮な狩りが楽しめます。
――狩猟解禁に先駆けて行われていた先行体験テストでの反響はいかがでしたか？
関野 データ的な部分で言いますと、若いユーザー、ファミリー層が多く、非常にWii Uらしいと感じました。プレイ時間で見ると、平日はゆるやかに、休日に跳ね上がるという特徴がありました。
――これまでにいなかった層を獲得できる、と。
関野 そうですね。Wii U版はWii U GamePad単独でのプレイが可能で、何かをしつつ空き時間にちょこちょこと狩るといった遊びかたもできると思います。また、逆に手元だけでプレイできるほうがガッツリ遊べるというタイプの方もいらっしゃいますので、そういったお客様にどれだけ『MHF-Ｇ』を遊んでいただけるか、楽しみな部分でもありますね。
――たしかに、長年『MHF-Ｇ』をプレイしていますが、Wii U GamePadでのプレイは新しい感覚でした。編集部をウロウロして、ほかの人に画面を見せながら遊んでしまいました（笑）。
関野 ただ、チャット画面が見づらいという意見はありました。これは今後改善していきたいと思います。
●ユーザーの意見や要望を反映し、つねに進化し続ける『MHF-Ｇ』
――ほかに、とくに多かった意見や要望はありますか？
関野 チャット時にキーボードを使いたいという要望がありました。こちらは、12月11日からのオープンβテストからUSBキーボードに対応いたします。また、先行体験テストではゲームの動作が重いということがありました。こちらも、オープンβテストからは改善できるよう対応を進めています。
木本 現在、オプションでメゼポルタ広場での表示人数を自動設定できるよう調整しています。また、チャットや表示される文字について、狩人珠の色やショップのエクストラ販売の色など、もともと見づらい部分もありましたので、そのあたりの変更も予定しています。それから、クエストの途中で切断される、というお問い合わせもいただきました。これは、無線LANの場合に集合住宅での周囲の無線の影響や、近くの電子レンジ等の影響を受ける場合があるので、もし気になる場合は有線のLANアダプターをお試しいただくのもありだと思います。
※Wii U版『モンスターハンター フロンティアＧ』先行体験テストフィードバックレポートはこちら
――Wii U版のパッケージに描かれているモンスター“ゼルレウス”についてお聞かせください。
木本 シリーズの代表的なモンスターである“リオレウス”をベースにしており、PS3版、Wii U版のサービスタイミングで登場した新たなモンスターです。別名を“輝界竜（きかいりゅう）”と言い、光をモチーフとしたモンスターになっており、見た目も攻撃もかなりド派手なものになっています。まずはHR100から挑める“剛種”のモンスターとして登場しますので、まずはこのゼルレウスの狩猟を目標のひとつにしていただければと思います。
――“剛種”とはどのようなモンスターでしょうか。
木本 HR100から挑めるモンスターですが、同ランク帯のほかのモンスターとはケタ違いの強さです。そのかわりに、剛種を狩猟して生産できる武器や防具は、独自の性能を持った強力なものになっています。
――HR100というと、ちょっと身構えてしまう部分もあると思いますが、PS3版ではすでに4割ほどのハンターがHR100を超えているということで、実際にプレイしてみると、思ったよりサクサクとHRが上がっていきますよね。
木本 そうですね。Wii U版でも狩猟解禁時にはHRが上がりやすいキャンペーンも用意していますし、HR100に達するまでには段階的に『MHF-Ｇ』オリジナルモンスターが多数登場します。そういったモンスターを狩っているうちに、意外とスルッとHR100に到達できると思います。
――たしかに。HR100からはまた新たな世界が広がっていきますよね。ゼルレウスに挑めるHR100までに、ぜひプレイしてほしい『MHF-Ｇ』ならではのコンテンツはどのようなものでしょうか？
木本 人とのつながりを楽しめる“猟団”に所属してほしいですね。猟団内の仲間と情報を共有したり、いっしょにクエストに行ったりすることで『MHF-Ｇ』らしい狩猟生活が楽しめると思います。猟団の検索機能もありますし、加入するときには自分のプレイスタイルに合う猟団を見つけることをおすすめします。また、猟団に入ると“狩人祭”というサーバーに集う全ハンターで行なう大規模な競争イベントにも参加できます。2014年1月には、PS3版とWii U版で初となる狩人祭を開催する予定です。狩人祭でしか入手できない武器や防具も手に入るので、ぜひ猟団に加入して遊んでいただきたいですね。
関野 ハンターの狩りを手助けする“ホルク”なども親しんでほしいですね。ゲームを始めてすぐに出会えますし。育成して成長させていく楽しみもあり、狩りに出たときに見た目にも楽しいと思います。「何かすごいのが飛んでいるぞ」みたいな（笑）。何かと助かることも多いですしね。あと一撃食らったらやばい、なんてときにモンスターを怯ませてくれて「おおっ」という感じで（笑）。
――あるある（笑）。『MHF-Ｇ』には助っ人キャラクターも多いですよね。ひとりで気軽に狩りたいときに助かります。
関野 このモンスターはまだ慣れていないから、パーティーに参加するには気が重い、なんてときもありますよね。ソロで練習したいときに、ハンターと狩りをともにする“フォスタ”や“ラスタ”といったキャラクターがいると、ターゲットが分散されて狩りもだいぶ楽になりますね。オンラインゲームだと、いきなりほかの人とプレイすることを躊躇してしまう方もいると思います。まずは“フォスタ”や“ラスタ”、“一時契約ラスタ”といったものを利用して『MHF-Ｇ』の狩りに慣れていただいて、そこから徐々にパーティーに参加するなど、オンラインゲームならではの楽しみを広げていただければ、と思います。
――Wii U版は、ほかのプラットフォームとはちょっと違う雰囲気がありそうなので、どんな猟団ができあがっていくのかも楽しみです。
関野 そうですね。ガツガツと狩りを楽しむというよりは、カジュアルでアットホームな感じの猟団も多そうですね。
●狩猟直後にコラボ企画あり、新要素の“パートナー”が実装あり！
――Wii U版で『MHF-Ｇ』始めるにあたり、なにが必要でしょうか？
関野 基本的には、本体とインターネット環境さえあれば、ダウンロード版で始められます。『ビギナーズパッケージ』があれば、性能がいい武具や狩りに役立つアイテムが特典として付いてきますのでスタートダッシュを決めたい人にはお勧めです。12月11日からのオープンβテスト期間中はどなたでも無料で遊べますので、まずは気軽に始めていただければ、と思います。
――料金体系や課金システムについてお聞かせください。
関野 前述のとおり、12月11日から約1週間は無料のオープンβテストになります。正式サービス開始後は“ハンターライフコース”（30日間1400円／初回500円）をご購入いただく形ですが、『ビギナーズパッケージ』をご購入いただいた方は、付属しているハンターライフコースで60日間無料でゲームをプレイいただけます。“エクストラコース”は、狩猟生活がより快適になるもので、正式サービス開始後4週間は無料です。その後は必要に応じて利用していただけば。ほかに“アシストコース”や“プレミアムコース”といったオプションのコースもありますが、それらはハンターの皆さんの動向を見つつ、時期を見て徐々に開放していく形になります。
――狩猟解禁時にはどのようなイベントやキャンペーンを予定していますか？
木本 PS3版では10大イベント・キャンペーンを展開しましたが、Wii U版ではさらに拡張して15大イベント・キャンペーンを予定しています。HRが上がりやすいものだったり、『MHF-Ｇ』独自の"特殊リーチ武器"が手に入るイベントなど盛りだくさんの内容になっています。
関野 Wii U版限定の『ファイアーエムブレム覚醒』とのコラボレーション企画もあります。また、全プラットフォーム対象で『デビル メイ クライ』とのコラボレーションも予定しています。12月11日からは、『デビル メイ クライ』のダンテの武器と防具を装備した一時契約ラスタがメゼポルタ広場にいて、誰でも自由に契約できるようになっています。ぜひお試しいただければ！ ほかにも、ゼルレウス狩猟を目指すキャンペーンや、猟団促進キャンペーンなどもあります。12月11日からの無料期間にガンガン遊んでいただけるとうれしいです。イベントやキャンペーンについては、公式メンバーサイト、公式ツイート、公式facebookなどで、スピーディーに公開していきますので、合わせてご確認下さい！
――狩猟解禁タイミングで、追加要素はありますか？
木本 12月18日からになりますが、全プラットフォームで“パートナー”という新しいコンテンツを追加します。パートナーはハンターの狩りに同行して、モンスターを攻撃したり、ハンターのサポートを行うキャラクターです。“ラスタ”と似ていますが、パートナーは他人と契約するわけではなく、自分で作成して自由にカスタマイズすることが可能です。性別やフェイス、髪型なども自由に決められます。
――ラスタのように、自身の武具を装備させられるのでしょうか？
木本 いいえ、自身の武具を“与える”形になります。つまり、パートナーに武具をあげたら、その武具は自分の手持ちからはなくなります。大まかなカテゴリーごとに一定の決まった値にはなりますが、与えた武具によってそれぞれのパラメーターが上昇するので、強い武具を与えればその分、パートナーが強くなっていきます。ちなみにパートナーの各種ステータスは、一緒にクエストに行き、成長させることでも上げていくことができます。
――どのくらいまで強くなるのか、気になるところですが……？
木本 あくまで予定ですが、最終的には“レジェンドラスタ”に引けを取らないレベルまで……。もちろん、そこまで至る過程はありますが。
――発動スキルは与えた防具によるのでしょうか？
木本 スキルも与えた防具とは関係なく、別物となっていて、順次取得していく形になります。たとえば、“匠”スキルを発動させるには、まずこのスキルとこのスキルを取得すると使用可能となる、といったように段階的に開放していくイメージです。各スキルにコストが設定されていて、パートナーのコスト上限を超えない範囲でスキルをセットできます。
●気になる今後の『MHF-Ｇ』は……!?
――育成が楽しみです。さらにそれ以降の『MHF-Ｇ』の展開についてお聞かせください。
木本 2月にさっそく、中規模なアップデートを実施し、そこで新モンスターが登場します。HR100から狩猟可能な“剛種”モンスターとして登場しますので、2月の狩猟解禁にむけてどんどん狩りに出て、狩猟の腕を磨いていただければと思います。
――その次は、いよいよ4月の大型アップデートでしょうか？
木本 はい。PS3版とWii U版の方にとっては初の大型アップデートであり、“真のＧ1”と謳っているものになります。いちばんのウリは、新武器種の登場です。『MHF-Ｇ』で初の新武器種の追加となりますので、時間をかけて調整を行いたいと思い、アップデートに先駆けて、βテスト的なものやロケテストを予定しています。
関野 2月にテスターの募集を行い、少人数のみによる検証会の実施を検討しています。その後、同じく3月に専用の会場を設けて、ロケテストを行います。ロケテストの募集概要は年明けに発表させていただく予定ですので、興味を持っていただけた方はぜひご応募ください！
――新武器種以外に、モンスターやフィールドの追加についてはいかがでしょうか？
木本 モンスターは新たに複数体追加します。ひとつは、“Ｇ3”アップデート時に次回予告で公開した花畑のようなフィールドに登場するモンスターです。花畑のようなフィールドに棲むモンスターならではの、習性や特性を持っています。また、このフィールドには新しい獣人種が生活しているので、こちらもお楽しみに。もしかしたら、メゼポルタ広場にもその獣人種がやって来るかもしれません（笑）。
関野 あれ来ちゃうんですか！？（笑）
――やって来ることを期待して（笑）。その後のアップデートのスケジュールは決まっていますか？
木本 4月の次は夏、その次は秋を予定しています。
――かなり短いスパンで大型アップデートを展開するのですね。
木本 作業は大変ですが、気合いを入れています！
――進化の勢いは止まらないという感じですが、全プラットフォーム制覇を果たした『MHF-Ｇ』のこれからについて、さらなる展望や『MHF-Ｇ』の“野望”をお聞かせいただければ。
関野 2014年はプレイステーション Vita版もスタートします。これからはやはり、どこかのプラットフォームが置いてけぼりになったり、といった状況がないよう、それぞれのプラットフォームで嗅覚を鋭くしていかないといけませんね。また、全プラットフォームの垣根を超えたイベントをやりたいです。
木本 プラットフォームを広げることでおのずと開発工数も増えるため、お客様のなかにはゲームやアップデートの質や量が落ちるのではないかと心配する方もいるかもしれません。まず私たちの義務としては、クオリティーをさらに上げることだと思っています。せっかく4プラットフォームありますので、たとえばプラットフォーム対抗のイベントを開催するなどもアリかもしれませんね。遊べる機種が増え、これまでよりも『MHF-Ｇ』を多くの人に、また気軽に触れていただけるようになりました。それは家庭用ゲーム機のいい部分だと思いますし、『MHF-Ｇ』が誰でも遊んでいただけるゲームになればいいかなと思います。
――最後に、ファンにメッセージをお願いします。
関野 PS3版とWii U版がスタートしましたが、もちろんPC版、Xbox 360版も含め、すべてのハンターの皆さんに『MHF-Ｇ』を楽しんでいただけるようサービスを展開していきます。末永く遊んでいただけるようなゲームを目指してこれからもがんばっていきますので、応援よろしくお願いいたします。
木本 『MHF-Ｇ』は、オンラインゲームの中では比較的入っていきやすいタイプのゲームだと思います。まずは、オンラインゲームの楽しさにいろいろ触れていただけるとうれしいです。4月には新武器種が登場する、かなり規模の大きなアップデートが控えています。それ以降も早いペースで新モンスターや新コンテンツの追加をしていきますので、楽しみにしていてください。
●Wii U版『MHF-Ｇ』用「狩猟解禁記念【教官見習ネコの差し入れ】」イベントコードを公開
Wii U版『MHF-Ｇ』をこれからはじめるハンターに朗報！ 狩猟に役立つ消耗品アイテムなどを詰め合わせた「教官見習ネコの差し入れ」が入手できるイベントコードを公開！ 本イベントコードは、Wii U版『MHF-Ｇ』ゲーム内のメゼポルタ広場にある特別イベントハウス「解禁記念【教官見習ネコの差し入れ】」にて使用可能だ。
■狩猟解禁記念【教官見習ネコの差し入れ】イベントコード
EGFG45PQRYYEGF
■イベントコード入力期間
2013年12月11日（水）18:00 ～ 2014年1月29日（水） メンテナンス開始まで
※本イベントコードはWii U版『MHF-Ｇ』でのみ使用可能です。
※イベントコードは1回のみ使用可能です。
イベントコードの使用方法に関する詳細は下記のページでご確認ください。
