PlayStation Mobile GameJam 2013 Winterにゲームメーカーの社長たちが参戦、歴戦のツワモノがガチでゲーム作りに挑む理由とは?

2013年11月23日(土)~24日(日)にPlayStation Mobile GameJam 2013 Winterが開催。同イベントにゲームメーカーの社長たちが参加するという。ゲームジャムに参戦した理由を聞いた。

●“社長チーム”が結成された理由は?

 いまゲーム業界では、ゲームジャムが盛んだ。ゲームジャムとは、限られた時間内(30~48時間)で、ゼロからゲームを作り上げるイベント。イベントでは、概ね即席でチームを組み、思い思いのゲームを作り上げていくことになる。短い時間でゲーム作りの経験値が溜まるということで、プロアマを問わず、ゲームジャムに積極的に参加するクリエイターは数多い。

 この2013年11月23日(土)~24日(日)には、そんなゲームジャムの取り組みのひとつとして、デジタルハリウッド主催によるPlayStation Mobile GameJam 2013 Winterが開催される(⇒リリース記事はこちら)。ご存じのとおりPlayStation Mobile(PSM)は、オープンなシステム上でプレイステーションの世界を提供するプラットフォーム。Android OSを搭載したPlayStation.Certifiedデバイス、およびプレイステーション Vitaが対応端末だ。PlayStation Mobile GameJam 2013 Winterは、PSM向けコンテンツの開発を推進するイベントだ。

▲こちらは7月に行われたPlayStation Mobile GameJam 2013 Summerの模様。

 2013年7月に行われた第1回についで、2回目の開催となるPlayStation Mobile GameJam 2013 Winterでは、ひとつの興味深い趣向が凝らされている。アクワイア 遠藤琢磨氏を始めとするゲーム開発会社の各代表が参加し、参加者とともにゲームジャムに挑戦するという。そうそうたるクリエイターが参加して、ゲームジャムに真剣に参加するのだ。ゲスト参加する各社の代表は以下の通り。

・アクワイア 代表取締役 遠藤琢磨氏
天誅』や『侍道』、『AKIBA’S TRIP(アキバズトリップ)』シリーズなどを手掛ける。

・ノイジークローク 代表取締役 坂本英城氏
作曲家、サウンドクリエイター。おもな作品として、『龍が如く』シリーズ、『428 ~封鎖された渋谷で~』、『ポケモン不思議のダンジョン 時の探検隊・闇の探検隊・空の探検隊』、『無限回廊』シリーズ、『勇者のくせになまいきだ。』シリーズ、『討鬼伝』など多数。

・ビサイド 代表取締役社長 南治一徳氏
SCEのゲームオーディション企画“ゲームやろうぜ!”に合格し、プレイステーション用ソフト『どこでもいっしょ』シリーズを制作。“トロ”の生みの親としておなじみ。

・ムームー 取締役社長 森川幸人氏
がんばれ森川君2号』や『アストロノーカ』、『ロビット・モン・ジャ』などの制作およびプロデュースを担当。ムームー星人の産みの親としても知られる。

 そこで今回は、アクワイア 遠藤琢磨氏、ビサイド 南治一徳氏、ムームー 森川幸人氏に加え、PlayStation Mobile GameJam 2013 Winterを主催するデジタルハリウッド大学の香田夏雄 准教授、さらには、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアにて、PSMを担当するパブリッシャーリレーション部 ディベロッパーリレーション課 アカウントマネージャー 伊東章成氏にお集まりいただき、PlayStation Mobile GameJam 2013 Winterにかける意気込みを聞いた。

■アクワイア 代表取締役 遠藤琢磨氏

■ビサイド 代表取締役社長 南治一徳氏

■ムームー 取締役社長 森川幸人氏

■デジタルハリウッド大学の香田夏雄 准教授

■ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア ブリッシャーリレーション部 ディベロッパーリレーション課 アカウントマネージャー 伊東章成氏

●学生さんの熱意がきっかけで盛り上がったゲームジャム

――そもそもPlayStation Mobile GameJamを始めることになったきっかけは、デジタルハリウッド大学からの働きかけにあるとのことなのですが、まずは経緯から教えてください。

香田 そもそもデジタルハリウッドがゲームジャムに取り組み始めたきっかけは、学生からの盛り上がりから始まっているんです。2011年に起こった東日本大震災に際して、東北地方復興支援の一環として、8月末に“福島GameJam”が行われたのですが、イベントに参加したデジタルハリウッドの学生が大いに感動して、「ゲームジャムを広げたい」と働きかけてくれまして。それで、学生が中心になって私がサポートするという形でゲームジャムを始めたんです。実際に取り組んでみると、30時間ともに過ごすということで一体感もあるし、得るものが多いんです。そしてけっこう病みつきになる(笑)。その後いくつかのスマートフォン向けのゲームジャムを経て、プレイステーション Vitaでやってみたいということになったんですね。

伊東 ちょうどタイミングがよかったんですね。我々も、デベロッパーさんと、「PSMでいろいろな形で盛り上がっていきたい」という話をしているときに、ちょうどデジタルハリウッドさんとお会いする機会があり、「PSMでゲームジャムをやってみましょうか」という話がふと生まれました。そこで、双方盛り上がって「ぜひ、やりましょう!」ということになりました。

香田 デジタルハリウッドには、けっこうな割合で「ゲームを作りたい」と思っている学生がいるのですが、なかなか周りの環境などの兼ね合いで、実際には作り込みまでは行き着けないケースが多いんです。そんな学生たちにとって、ゲームジャムというのは、実際にゲーム制作に取り組めるという絶好の機会なんです。そこで、同じ思いを抱いている学生たちと2日間でゲームを作り上げて、実際に絵が動いて自分たちの考えていたことが形になると、その瞬間に学生たちががらりと変わるんですね。それまで悩んでいたのに、急に目が輝き出したりするんです。じつのところ、4年間でも学び尽くせないことが、2日間で掴めてしまうというのは、あるんじゃないかと思います。

伊東 コミュニケーションの場であり、人材育成の場でもあるということですよね。

――人として変わるきっかけになる場所でもある?

香田 そうですね。ゲームジャムには、社会人が加わるというのも大きいですね。学生だとどうしても責任の所在が曖昧になってしまうのですが、社会人はそれを許してくれない。最後まできっちりと取り組まないといけないんですね。とてもきびしかったりするんです。学生は、そこで磨かれて、「やらなければいけない!」ということに気づく。本当は、会社に入ってようやく気づくかもしれないことを、2日間で理解できるんです。

遠藤 私は、前回のPlayStation Mobile GameJamにも参加者として加わっていたのですが(⇒前回の模様はこちら)、チームのみんなからは「遠藤さんは、きびしかったです」と言われました(笑)。

伊東 いやいや、皆さん「勉強になった」とおっしゃっていましたよ! そして遠藤さんのPlayStation Mobile GameJam参加が、今回のお話のきっかけになりましたね。

遠藤 PSMにはものすごい興味があったんですよ。伊東さんから「今度ゲームジャムをやります」という話を聞いて、「出たいです!」と言ったら「プロの方は極力ご遠慮を……」って断られました。

伊東 当初はそのつもりだったんですよ。クリエイターさんとしてあまりに有名過ぎたので、さすがに……と思ったんです。

遠藤 「来ないでくれ!」と言われると、行きたくなるのが人のサガというもので、自分でこっそり応募して無理やり参加してしまいました(笑)。で、ゲームジャムが終わったあとの飲み会で、「次回は有名なクリエイターを集めて“対決”という図式にしたらおもしろいんじゃないの?」という話をしたら、大いに盛り上がりまして……。しかも、優勝賞品はPS Vitaということで、超豪華ですし。

伊東 最初は、ノリでしたね(笑)。

遠藤 前回は、個人的には悔しかったんです。「やり切れなかった」という思いもあって。自分としても、個人で参加をするということでは大いに刺激を受けたのですが、30時間というのはとにかく短い。それで、1回参加をしてみて、本当の意味での“ジャムセッション”をしたいなと。そのために、プロのクリエイターさんに参加してもらって、さらに刺激を受けたいと思ったんです。そしたら、伊東さんから「せっかくだから社長くくりでいきましょう」と提案されてしまいまして。

伊東 戦う相手が強いほど燃える! ということで、ゲームジャムに参加する若い方や、これから活躍しようとするクリエイターさんを叱咤激励していただきたいと思ったんです(笑)。

遠藤 というわけで、“社長チーム”の経緯は飲みの場から……という、軽いノリから始まったのですが、「クリエイターのセッションができたらいいな」ということで、ひとりひとりに声をかけていきました。

南治 で、遠藤さんに口説かれて、おもしろそうなので、快諾しました。ただ、僕も遠藤さんもプログラマー出身で絵がかける人がいない。それで、「絵を書ける社長って誰だろう?」ということで考えたら、「森川さんだ!」ということになったんです。

遠藤 たいへんな方に参加していただけることになってしまいました。

森川 じつは、私は“福島GameJam”に参加していたので、まさか自分が参加するほうに回るとは思っていませんでした。そのときは偉そうなことを言っていたので、“福島GameJam”に参加された方はお手柔らかに(笑)。

――で、音楽は坂本さんに?

遠藤 はい。坂本さんは本気ですよ! 寝袋持参で泊まりも辞さないし、機材も大きいのをお持ちになるとおっしゃっていました。サウンドの機材はたくさんあるから……とのことで。

南治 自分がプログラムをしたゲームに、坂本さんの音楽をつけていただけるのはうれしいなあ。

――この4人で集まったことはないのですか?

遠藤 初めてです。

森川 僕に至っては、遠藤さんと坂本さんは初対面です。なおかつ、PS Vitaで開発をしたことがないので、30時間でPS Vitaのコンテンツがどれくらい開発できるのかもよくわからないんです。

――そういう意味では、“社長チーム”も手探りですよね。

森川 30時間で、どのくらい休めば生きていられるか……という(笑)。

南治 仮眠は取ったほうがいいです。じゃないと働けなくなるので。

遠藤 年には勝てないかもしれませんね。

――“社長チーム”は体力がウィークポイントになるのかしら?

遠藤 体力と、あとは協調性ですね(笑)。おそらく。前回のゲームジャムの模様を見ていると、2日目に入って疲れてしまって、出したバグが取れなくて時間をロスしてしまう……というケースがけっこう見受けられたんですね。そういった意味では、自分も心配です。18年間のブランクがある。そのあいだ、まともにプログラムを書いていないので……。

南治 C#に慣れていないと大変かもしれませんね。僕もいまはUnityを使うことがほとんどだからなあ……。とはいえ、2、3本動くのを作ったら、だいぶわかるようになりますよ。11月23日までに自習してきます!

●「趣味がゲーム作り」という時代になってきている

――せっかくの機会なので、お伺いしたいのですが、いま業界的にはインディーズが盛り上がっています。少人数や個人でゲームを作れる環境が整いつつあるのですが、そういった現状に対してどう思われていますか?

森川 僕は、いまスマートフォン向けアプリを作っていて、まさにそこにどっぷり浸かっているのですが、「自分のお金で開発しているんだから、誰にも文句を言わせない」というのが、ストレスがなくていいですね(笑)。ちょっと真面目な話をすると、うちの開発陣は、作品の規模が小さいからゲーム開発の最初から最後まで付き合えるんです。大きいゲームだとそれができない。グラフィックの一部だけとか、プログラムの一部だけ……ということになってしまう。少人数で手掛けることで、ゲーム全体を見渡せるチャンスができるという点が大きいです。少人数で手掛けてから、大きい開発体制のほうに行くといいのですが、その体験がないままにパーツ作りに入っていくと、なかなか全体が俯瞰しづらくなるのかな……と。そういった意味では、いまの流れは歓迎すべきことですね。

南治 本数もたくさん作れますしね。経験を積みやすい。

森川 さらに売るところまで経験できますからね。昔、SCEさんにお世話になっていたときは、売る苦労なんてぜんぜん知らなかったのですが、いまその大変さを思い知っています。何にせよ、開発の全体像が見えているのはいいことだと思いますね。

遠藤 昨年くらいから、会社に入る前に「Unityに触ってきた」という子が増えてきましたね。そういう意味では、少人数でのゲーム制作がけっこう浸透しているなという感じがしています。

伊東 最近では、デジタルハリウッド大学さんを始めとする教育関係の方も、PSMを気にしていただけているようです。そんな教育関係の方がおっしゃるのが、「自分でちゃんと作ったあとに、売るところまで学生が体験できるのがいい」ということです。さらに就職活動でも、「自分はここまでやりました」という作品を見せてアピールできる。ある程度即戦力に近い形で就職できるのかなと。

遠藤 そうですね。実際に1本のゲームソフトに、“おもしろさを込める”ところまで作ると、そこは大きなスキルになってくると思いますね。一時期、部品しか作れない子が多かったので……。

南治 ゲーム開発に対する敷居が下がってきて、「ゲームは趣味で作るもの」という方も増えてきていますよね。それが、自分的にはいいなあという感じです。以前だと、プロになりたくてインディーズゲームを作っている人が多かったと思うのですが、そうではなくて、とにかく“趣味でゲームを作る”という人がインディーズ関係者には多いんです。海外が趣味、音楽が趣味というのと同じレベルで、“趣味はゲーム作り”というわけです。

伊東 自由に表現できる場が、ちゃんと用意されていますよね。開発環境が一般化されはじめているというのはすごいことですよね。よく考えたら。

遠藤 ゲーム開発は、たしかに相当簡単になっていますね。自分がインディーズをやっていた大学生時代のときは、X68000というパソコンを使っていたのですが、当時は2ヵ月に1本くらいのペースでゲームを作っていたんです。1ヵ月でソースを作って、残りの1ヵ月でゲームを開発する。それがいまだったら、おそらく2日くらいあれば同じ工程はできてしまう。マシンが高速化されているので、変態的なことをしなくても済むわけです。

南治 X68000だったら、当時でもさほど変態的なことをしなくても、ふつうに動きましたよ?

遠藤 まあ、ふつうに動いていましたけど、作っているゲームがとんでもない仕様だったりしたんです。8人対戦ゲームとか。自分で基盤を作って、ジョイスティックを8個つなげたりとか……。

伊東 (笑)。それがいま、ちゃんとした環境でできるというのはありますね。そこに、いまインディーズゲームが注目され始めていることがつながってくると思っています。

森川 べつにプロになることがすべてではないのですが、一方でプロになるルートが開けているというのも大きいですね。自分たちの同人だけの世界で閉じこもるのではなくて、“プロになれるかもしれない”というルートも見えているのがいい感じですよね。がんばれば家庭用ゲーム機までいけますという夢のルートがある。そのへんがモチベーションの高さにつながっているように思いますね。あとは、モテる人が増えてきた(笑)。

南治 いやいや、いまはゲーム実況をしている人のほうがモテますよ! このあいだ東京ゲームショウ2013で、ゲーム実況者によるステージイベントに、あまりに女性の観客が多くてびっくりしました。

南治 あとは、スマートフォンが大きいですよね。以前はパソコンでしかフラッシュが表現できませんでしたが、いまやスマートフォンは、多くの人が持っていますからね。

森川 見てもらえる機会は増えましたよね。デバイスが増えたイコールゲームを作れる環境が増えた。それだけ、我々も参加し甲斐があるということでもあります。

遠藤 PSMに関しては、PS Vita用のゲームも作れるというのが大きいですね。

南治 たしかに! iOSやAndroid向けゲームに触っていると、コントローラーという物理感があると、気持ちいいですね。

伊東 iOSやAndroid向けゲーム制作を経験してからPSMを触ったデベロッパーの方に聞くと、「やっぱりボタンやアナログスティックがあるとしっくりくるよね」というのと、「1回ゲーム専用機で制作してみたかったので素直にうれしい」という人が多いですね。「PS Vitaで画面が表示されると、テンションがすごく上がる」とは、よくうかがいます。

遠藤 物理的なボタンを押すと、脳の中で快感物質が出てくるという感覚はありますね。

南治 それはありますね。だから、音楽との相性がいいんですよね。やっぱり平面をタップしているよりは、びしっとボタンを押したほうがいい。

●ゲームジャムからどんなタイトルが生まれるのか?

――話をPlayStation Mobile GameJam 2013 Winterに戻しますが、経験豊富な“社長チーム”ということで、参加者へのアドバイスなどありましたら、お願いします。

遠藤 言えないなあ(笑)。学生よりもプログラムの腕が悪いですもん。

南治 (笑)。僕は、変に縮こまらないで、いちかばちかのくらいのことをやったほうがいいと思うんです。ぶっちゃけ、ゲームジャムで完成しなくてもいいので……。というアドバイスをして、参加者がつぶれていくのを待つ(笑)。

伊東 もう戦いは始まっていますね(笑)。

南治 まあ、冗談はさておき、どちらかですよね。完成したほうが楽しいことは間違いないので、細かく積み重ねていってしっかりと完成させるか、いちかばちかのものを作って、玉砕しても楽しむか……。

遠藤 たしかに、完成が必ずしも目的というわけではないです。たとえ未完成に終わっても、経験になるということを味わっていただきたいです。我々プロだって、作っていてダメになることはあるし、おもしろくなくて、プロジェクトを中止させることも往々にしてあります。そういった意味で、ゲームジャムはゲーム開発の縮図だと思うので、濃密な30時間を体験してほしいです。開発をしていれば、失敗もあるし、成功もある。それが、つぎのモチベーションにつながっていくと思うので、とにかく、失敗を恐れずに参加してほしいですね。突き詰めると、テクニックよりもマインドです。

伊東 失敗できる場というのはすごいですね。制作経験を積める場と考えると、気持よく失敗してほしいです。あと、ひとりだとノウハウは荒削りなままですが、プロの人と接することによって、ノウハウが盗める。学生さんたちが、「こうすればいいんだ」というのを見つける場所でもありますね。そのおかげで、自分が作るコンテンツのクオリティーが上がっていったり、ゲーム制作のタスクがより見えてくる場所になってくるんじゃないかなと思います。

――そういう場に参加して、“ゲームを作ろう”という同じ熱量の人たちと触れ合えるのも大きいかもしれませんね。

伊東 それはありますね。同じ目線で“ゲームを作りたい”というクリエイターが来ているので、最終的にはすごく話が合うと思います。

――最後に、PlayStation Mobile GameJam 2013 Winterに参加するにあたっての意気込みをお願いします。

森川 これは当たり前の話ですが、会社ではいつも同じメンバーでゲームを作っているんですよ。当然、効率もいいし、気心も知れていてラクなのですが、一方で、刺激が少なくなるということもある。それが、今回半分の人がほぼ初対面という(笑)。ゲーム作りでは滅多にないことなので、自分にとってはとても刺激的です。とくに、他社の方といっしょに仕事をするというのは大きいですね。その刺激×30時間という無茶苦茶な時間と、自分の年齢という掛け算でどういう結果が出るか……ワクワクしています。

遠藤 自分は、微妙に中規模の会社の社長をやっているので、なかなかゲームを作らせてもらえないんですよ。若干悲しい話なのですが、自分のゲームを作るよりも、企画のチェックとか、プロジェクトの手直しとか、そういうのがけっこう多いんです。正直なところ、売上の結果も気が気ではなくて、本当にゲーム作りに集中できる時間というのは、滅多にないんですね。ですので、今回ゲームジャムで、普段できないことができることにワクワクしています。2日間だけだったら、メールも全部シャットアウトして、ゲーム作りに集中できるじゃないですか! 若いときにやっていたことを、いまできるかと思うと、すごく楽しみです。あと、会社では絶対に出せないようなゲームが作れる(笑)。

南治 それはいいですね!

遠藤 アクワイアだと、「こういうものを作らないといけない」という縛りがあるんですよね。それが、殻を破ってまったく別なものを作れる。今回プログラマーとして参加できるので、さらに楽しみです!

南治 自分的には、何が魅力的かというと、いままでPSMでゲームを作ったことがないので、初挑戦になるんですよ。それが何よりの楽しみです。しかも、実力のあるクリエイターさんといっしょにゲームが作れる。気合を入れて作りますよ!

――ちなみに、真剣勝負での“対決”ということで、“社長チーム”が負けた場合は何かプレゼントをご用意されているのだとか?

遠藤 はい! 私たちが負けたらPS Vita版『AKIBA’S TRIP 2(アキバズトリップ2)』を各チームに1本ずつ提供しようかなと思っています。

南治 僕は負けたら全員にビサイド特製のカレンダーを差し上げますよ。

一同 おお!

遠藤 ちなみに、PlayStation Mobile GameJam 2013 Winterの開発テーマ(※)って、事前にちょっとだけ教えていただけたりしません?

伊東 しません!(笑) 社内でも参加者がいるかもしれないので、誰にも言ってないくらいです。ここは、真剣勝負ですから!

――(笑)。何はともあれ、真剣勝負の結果を楽しみにしています!

※PSM GameJamでは、与えられたひとつのテーマに沿って開発が進められる。ちなみに、前回テーマは“Warm APP”(心あたたまるゲーム)だった。

▲社長チームも手ぐすねひいて、参加者をお待ちしております!

 最後に、残念ながらスケジュールの都合により、取材にはご参加いただけなかったノイジークロークの坂本英城氏からは、コメントをいただいているので、以下に掲載しよう。

■ノイジークローク 坂本英城氏からのコメント
 「今回、サウンドクリエイターとして参加するノイジークロークの坂本英城です。錚々たる諸先輩方と一緒にチームを組ませていただくことをとても光栄に、そして嬉しく思っております。効果音制作に関しては数年間のブランクがありますので、勘を取り戻すまで時間が掛かるかもしれませんが、面白い作品になるように、そしてチームの足を引っ張らないように精一杯頑張ります!」

 なお、PlayStation Mobile GameJam 2013 Winterの参加者枠には、まだ若干の空きがあるとのこと。“社長チーム”の活きのいいコメントを聞いて、「われこそ!」と思われた方は、以下の公式応募サイトより申し込みのこと。奮っての参加お待ちしております。さらに、見学なども可能となっているので、気に方はどうぞ(⇒申し込みはこちら)。