『聖闘士星矢 ブレイブ・ソルジャーズ』プレイインプレション【齋藤モゲ編第2回】

2013年10月17日に発売されたプレイステーション3用ソフト『聖闘士星矢 ブレイブ・ソルジャーズ』プレイインプレッション。ライター・齋藤モゲによるインプレッション第2回。

●バトルシステムにも“車田節”が

 前回のインプレッションでは、“いかに本作が原作を忠実に再現し、細かな部分にまで気を配って作られたか”を、筆者が段ボールで作ったみすぼらしい聖衣の思い出とともに語らせていただいた。しかし、原作リスペクト=車田節リスペクトは、細部の演出だけに留まらない。そこで今回は、対戦格闘ゲームとしてのキモであるシステムについてと、そこに落とし込まれた『聖闘士星矢』らしさの部分について、解説していきたいと思う。

■簡単な操作で聖闘士たちを思いどおりに動かせる!

 本作のバトルシステムの特徴のひとつとしてあげられるのは、極めて簡単な操作性だ。筆者のような対戦格闘ゲームのブームを経験しつつも一線から退いたおっさん世代にとって、必ずしも“操作できるキャラクターが多いこと”が“うれしい”に直結するわけではない。それはなぜか? キャラクターが多く、それぞれの技の特性などが大きく異なっていると、基本操作を覚えるだけでも頭がパンクしてしまうから!(おっさん世代だし)。しかし本作は、コンボなどの基本操作が50人を超える聖闘士を通じて統一されているため、覚えることは比較的少なめとなっている。

▲圧倒的なキャラクター数だからこそ、「全員の技を覚えて!」っていうのはさすがにキビしいわけで……。シンプルな操作系はマジ助かります。

 もちろん、それぞれのキャラクターで「ここでコンボを止めて別の技に!」とか、「この技がヒットした相手は上に飛ぶので、追撃はこの技!」みたいな工夫をする余地は残されている。しかし、相当深いレベルまでやりこもうとしない限り、これらにあまり気を使わなくても大丈夫。各キャラクターが持つ必殺技の特徴(これは使うキャラクターによって特性が変わる)だけ把握しておけば、ふつうにバトルを楽しむことができる設計となっているからだ。

▲コンボの締めくくりに廬山昇龍覇! 相手は直上に吹き飛んで行くのだが、ほかの技を使えば、吹き飛びかたが違ったりもする。

▲瞬はネビュラチェーンがあるから長距離での戦いが得意……など、キャラクターごとの特徴はちゃんと押さえてある。

■小宇宙(コスモ)をバトルシステムでキッチリ再現

 操作系は簡易だが、バトルの駆け引きや対戦格闘ゲームとしてのおもしろさには、それを影響させていないところも、好印象を持った点のひとつ。その一翼を担っているのが『聖闘士星矢』らしい“小宇宙”を使ったシステムだ。ダメージの大きな必殺技はもちろん、コンボの起点としても活用できる“バースト攻撃”、ワンボタンでほぼすべての敵の攻撃を回避できる“光速ムーブ”、一定時間全能力がパワーアップする“セブンセンシズ覚醒”などを活用することで、どこからでも逆転するチャンスを生み出せる。

▲ユニコーンギャロップ! こんなシブい技も必殺技として再現!!

▲相手のコンボがヒット中! しかし、小宇宙のストックがあればここから……。

▲光速ムーブで背後を取る! 必殺技はもちろん、「小宇宙をどこでどう使うか」も戦術に大きく影響する。

 これらの要素は、相手の小宇宙の量を見極めながら戦う戦術性をバトルに与えているうえ、原作で数々の逆転劇を生み出してきた星矢たちの戦いを思い出すトリガーとしても効果的に機能している。このあたりも『聖闘士星矢』をうまくゲームシステムに落とし込んでいると感じた部分だった。

単に『聖闘士星矢』の物語を追体験できるだけではなく、対戦格闘ゲームとしての素地にも『聖闘士星矢』らしさを巧みに組み込む……。さすがは、前回その『聖闘士星矢』に対するリスペクトがハンパない感じをお伝えした開発陣である。
 最後にバトル時に見られる“こんなところも『聖闘士星矢』らしい”という演出をふたつほど紹介して今回のインプレッションを終えたいと思う。

▲デスマスクの落ちかたに注目! 原作ファンなら、これがどれだけ原作に忠実かわかるでしょ!?

▲星矢の必殺技がヒットしたポセイドン。これで体力を減らし切ったため、ド派手に飛んでいき……。

▲壁に叩きつけられるこの演出! これも、車田節でよく見られるアレですよ!

(text:ライター・齋藤モゲ)


聖闘士星矢 ブレイブ・ソルジャーズ
メーカー バンダイナムコゲームス
対応機種 PS3プレイステーション3
発売日 2013年10月17日発売
価格 7480円[税込]
ジャンル アクション / アニメ
備考 原作:車田正美、プロデューサー:三戸 亮、開発:ディンプス

(C)車田正美/集英社・東映アニメーション (C)2013 NBGI ※画面は開発中のものです。