田中さんと園崎さんが語る、ベヨネッタとジャンヌの関係性とは?

 2013年10月17(木)~10月25(金)の9日間、東京の六本木ヒルズをメイン会場として開催されている、第26回東京国際映画祭。この映画祭で、2009年に発売されたプラチナゲームズの“クライマックス・アクション”ゲーム『BAYONETTA(ベヨネッタ)』を原作としたアニメ映画『BAYONETTA Bloody Fate』が、特別招待作品としてワールド・プレミア上映され、上映後、出演キャストと木崎(※崎は旧字)文智監督による舞台挨拶が行われた。挨拶終了後には、橋本真帆さんがベヨネッタのコスプレで加わってのフォトセッションも行われた。

 舞台挨拶では、主人公・ベヨネッタを演じた田中敦子さん、ジャンヌを演じた園崎未恵さん、そして本映画の監督を務めた木崎文智氏が登壇。田中さんは、映画を観終わった観客に向けて「皆様、気持ちよく、昇天していただけましたでしょうか?」と艶やかな声で挨拶。ベヨネッタを演じるうえで苦労した点、意識したことなどについて聞かれた田中さんは、ゲームが発売された2009年当時にPVでベヨネッタを演じており、「(初めて演じたときに)ベヨネッタに恋をしまして、4年かかって、ようやくベヨネッタと融合することができ、私自身が昇天するような気持ちで楽しく演じさせていただきました」と、喜びを語った。

『BAYONETTA Bloody Fate』 ベヨネッタを演じた田中敦子さんらが東京国際映画祭の舞台挨拶に登場_01

 
 同じく園崎さんは、「原作のゲームが世界的に有名でしたし、駅などにあった『BAYONETTA(ベヨネッタ)』の看板を見てとてもかっこいいなと思っていましたので、そこに参加できるというのがすごくうれしかったです。原音が英語だったものですから、原作ゲームのファンの方のイメージを裏切らないところでがんばっていきたいなということが、いちばん気にしていたところでした」とコメント。また、迫力あるアクションシーンが見所ですとアピールし、「アクションの演技を細かくつけていくのが大変でした。とにかくスピードが速いので、台本を追っていると、絵があっという間に過ぎていってしまうんですよ。あ、いまのところセリフだった、って(笑)。」と苦労を語った。「あっという間に何ページも過ぎますからね(笑)」という田中さんに、園崎さんは「瞬発力が必要な作品でした」と収録時を振り返っていた。

 木崎監督は、「原作の『BAYONETTA(ベヨネッタ)』がとにかく密度の濃い作品で、それをアニメ化するということで、いつものアニメ制作に比べて倍以上の労力が必要だったかなと思います。原作ゲームの魅力を少しでも多くアニメに落とし込めれば幸いかなと思ってやっていました」と苦労した点について語った。

 自身が演じたキャラクターの魅力について、ベヨネッタのすべてが好きという田中さんは「まず見た目のかっこよさ。そして彼女の内面的な苦悩……500年の葛藤や、何かに突き動かされて戦いに挑んでいくという、女性的な部分でしょうか。強いんだけれど、内面は揺れていて、という女性的な強さ。そういう内面からにじみ出てくるものが彼女の魅力だと思います」とコメント。いちばん好きなシーンは? という質問には「全部好きだけれど、あえて言うならジャンヌとのバトルシーン」と答え、「苦労もしましたし、高揚感もありましたし、映画ではベヨネッタとジャンヌとのつながりが全編通して描かれていて、それが象徴されるような素敵なシーンだと思います」と語った。

 自身が演じたジャンヌを「ベヨネッタの対極にいる存在」とし、「遠いけれど隣り合わせ、というイメージを持っています」と園崎さん。「ベヨネッタが自分は何だったんだろう、と揺らいでいる中で、ジャンヌは変わらずベヨネッタのことを想っているんです。ジャンヌの立ち位置は変わらないけれど、ベヨネッタが動いていくことで善にも悪にもとらえられるという不思議さ。ジャンヌ自身の普遍性と、見る人の立場によってどういう対象になっているのかというところが変化していくキャラクターで、すごく興味深いです。そこが演じていて難しかった部分でもあるんですけど」とジャンヌの魅力を語った。また、容姿についても「ツイッギー(イギリスの女優、歌手)みたいな、ショートカットで性別を越えたかわいらしさや、女性らしいんだけど、男性らしさもあるようなところがすごく好きです」とコメント。いちばん好きなシーンは? という質問には「天使の羽の描写がすごく素敵です。内容的にいちばん好きなのは、やっぱりラストシーン」と語った。

 木崎監督は、本作を手掛けたことについて「(セクシーな女性キャラクターの迫力あるアクションシーンが)元々のゲームの魅力でもあるので、アニメーションに落とし込むときに、より派手にできればなと思ってやっています」とコメント。また、監督にとって本作はどんな存在になったか? という質問には、「まさか東京国際映画祭に招待されて、グリーンカーペットまで歩けて、このような形で皆さんに挨拶できるということは夢にも思っていなかったので、それだけで幸せというか、ありがたいなと思っています。作品としては、プラチナゲームズの皆さんが心血注いだゲームのアニメ化なので、『BAYONETTA(ベヨネッタ)』が少しでも盛り上がるような存在になってくれればいいなと切に願っています」と答えた。

 最後に、橋本真帆さんがベヨネッタのコスプレで登場し、全員でのフォトセッションが行われ、舞台挨拶は終了となった。

『BAYONETTA Bloody Fate』 ベヨネッタを演じた田中敦子さんらが東京国際映画祭の舞台挨拶に登場_02
『BAYONETTA Bloody Fate』 ベヨネッタを演じた田中敦子さんらが東京国際映画祭の舞台挨拶に登場_03
『BAYONETTA Bloody Fate』 ベヨネッタを演じた田中敦子さんらが東京国際映画祭の舞台挨拶に登場_04

『BAYONETTA Bloody Fate』 ベヨネッタを演じた田中敦子さんらが東京国際映画祭の舞台挨拶に登場_05

 
■INTRODUCTION
その魔女、華麗にして残酷

■上映劇場情報
11月23日(土・祝)より、全国10劇場にて2週間限定劇場公開!
*<東京>シネマサンシャイン池袋
*<東京>新宿バルト9
*<横浜>横浜ブルク13
*<川崎>川崎チネチッタ
*<千葉>京成ローザ10
*<埼玉>MOVIXさいたま
*<大阪>梅田ブルク7
*<名古屋>センチュリーシネマ
*<福岡>T・ジョイ博多
*<札幌>ディノスシネマズ札幌劇場

■STORY■
「ほら、いらっしゃい・・・気持ちよく昇天させてあげる」
自分が魔女であること以外、記憶を持たない女がいた。彼女の名はベヨネッタ。
襲い来る天使を狩る日々を送っていたが、突如舞い込んだ情報により、
失われた記憶を求めて、宗教都市ヴィグリッドへと旅立つこととなる。
過去の記憶を呼びさます数奇なる出会い。
ベヨネッタの過去を仄めかす妖しい女、父の仇と追ってくるジャーナリストの男。
そして彼女をマミーと呼び、慕う幼い少女。
ベヨネッタの失われた記憶には、一体なにが隠されているのか。
その先に待ち受けている、彼女の運命とは・・・?

■CAST■
ベヨネッタ:田中敦子
ジャンヌ:園崎未恵
ルカ:浪川大輔
セレッサ:沢城みゆき
ロダン:玄田哲章
エンツォ:高木 渉
バルドル:若本規夫

■STAFF■
監督/絵コンテ/演出:木崎(※崎は旧字)文智

脚本:広田光毅
キャラクターデザイン:横山 愛
天使デザイン:飯島弘也
メカ・魔獣デザイン:赤井方尚
メカ・銃デザイン:渡部 隆

美術設定:池田繁美
色彩設計:飯島孝枝
3DCGI:菱川パトリシア

撮影監督:荻原猛夫
編集:三嶋章紀
音響監督:塩屋 翼
音響制作:スタジオマウス
原作:ゲーム「BAYONETTA」
キャラクター原案/監修:島崎麻里
原案協力:神谷英樹 橋本祐介

主題歌:麻衣(avex entertainment)
アニメーション制作:GONZO
製作:BAYONETTA FILM CLUB

■ツイッター:@bayonetta_movie

『BAYONETTA Bloody Fate』 ベヨネッタを演じた田中敦子さんらが東京国際映画祭の舞台挨拶に登場_06
『BAYONETTA Bloody Fate』 ベヨネッタを演じた田中敦子さんらが東京国際映画祭の舞台挨拶に登場_07