ゲームにアニメに、絶え間なく展開し続けた『テイルズ オブ シンフォニア』

 徳島県徳島市にて、2013年9月28日~10月14日の期間で開催された、エンターテインメントのイベント“マチ★アソビ vol.11”。2013年10月13日、眉山林間ステージにて、『テイルズ オブ シンフォニア』トークイベントが開催。ロイド役の声優・小西克幸さん、バンダイナムコゲームスの吉積信プロデューサー、「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」外崎春雄監督、フロンティアワークスの松永孝之氏が、『テイルズ オブ シンフォニア』の思い出を語った。

『テイルズ オブ シンフォニア』10年間の歩みを、小西克幸さん、吉積信Pらがトークイベントで振り返る【マチ★アソビ vol.11】_01
『テイルズ オブ シンフォニア』10年間の歩みを、小西克幸さん、吉積信Pらがトークイベントで振り返る【マチ★アソビ vol.11】_02
▲吉積信プロデューサーは、ビバくんとともに登場。

 このトークイベントの前に行われていた、マチ★アソビ恒例のチャリティーオークションを、裏から観覧していたという4人。コレットのコスプレをした女性が、外崎監督の描き下ろし色紙を落札しようとしたのだが、残念ながら叶わず……という場面を見ていた小西さんらは「コレット、残念だったね」とその女性に声をかけた。女性にとっては、色紙は落札できなかったが、一生の思い出になったことだろう。

 小西さんは、『テイルズ オブ シンフォニア』が10年も続いてきたことについて、ひとつのタイトルがここまで続けてこられたのは、皆さんのおかげです、とコメント。吉積氏は、『テイルズ オブ シンフォニア』はプロデューサーの仕事をするようになって間もないころのタイトルであるため、思い入れが強いと語った。

 ゲームの収録は、キャストが週2回のペースで集まり、3ヵ月もかけて行われたそうだ。台本がタウンページ2冊ぶんぐらいあり、録っても録っても終わらなかった、と小西さん。ストーリーとスキットが同じくらいの量で、さらに戦闘ボイスもあり、ボリュームたっぷりで苦労したという。吉積氏によれば、『テイルズ オブ デスティニー2』の台本の厚さは、『テイルズ オブ シンフォニア』の台本の3分の2程度だったということで、『テイルズ オブ シンフォニア』から台本の厚さが飛躍的に増していったようだ。

 また、小西さんはこのトークイベントに出るならば、発売されたばかりの『テイルズ オブ シンフォニア ユニゾナントパック』をプレイしておかねば! と、ゲームをプレイしたそうだが、冒頭のロイドの声を聴いて「俺、あんなんだったんですね」と驚いた、と語った。ジーニアスについても、ロイドといっしょにバカをやっているイメージだったのに、超頭よさそう、と語り、10年の歳月に思いを馳せた。

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▲小西さんは、『テイルズ オブ シンフォニア』のパーティーの仲のよさについても言及。『テイルズ オブ』シリーズのキャストが集まると、よく「ウチは仲がいい」と自慢しあうそうで、小西さんが仲のよさを自慢すると、『テイルズ オブ ヴェスペリア』の鳥海浩輔さんなども「ウチも負けてない」と張り合うとのこと。吉積氏は、「『テイルズ オブ ジ アビス』は超悪いよね、あいつらギスギスしている(笑)」と笑いながらコメント。

 続いて、5周年を迎えたOVA「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」の話題に。「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」は、外崎監督にとって、初の監督作品。シルヴァラント編を作っているときは、「続きを作れる可能性は10%です」と言われたにも関わらず、テセアラ編・世界統合編の制作はすぐに決まり、拍子抜けしたそうだ。

 2013年11月6日に発売予定の“「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」EXTENDED TRILOGY BD-BOX”には、小西さんと小野坂昌也さんの新録オーディオコメンタリーを収録。小西さんは、「(小野坂さんと)ふたりでやりすぎたので、言うことがない(笑)」と、収録に困った、と語った。テセアラ編のオーディオコメンタリーには水樹奈々さんも参加しており、小西さんと小野坂さんは、水樹さんのライブの感想などを述べているという。松永氏が「(オーディオコメンタリーは)半永久的に残るものなのに……」と言うと、水樹さんにはなかなか会えないから! と反論。

 トークイベントの最後には、来場者にステキなプレゼントが。ひとつは、小西さんと吉積氏のサインが入った「テイルズ オブ シンフォニア 10周年記念 公式ビジュアルファンブック」。なんと、マチ★アソビでの控え室がたまたま小西さんといっしょだった、鈴村健一さん(『テイルズ オブ レジェンディア』セネル役)のサインも入っており、“レジェンディアよろしく”と書かれているらしい。

 もうひとつは、外崎監督のサイン入り色紙。ロイド、ゼロス、エミルが描かれている、非常にレアな一品だ。

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 これらのプレゼントは、ゲームキューブ版『テイルズ オブ シンフォニア』の発売日と誕生日が同じ人、小西さんと誕生日が同じ人に贈られた。小西さんと誕生日が同じ人はふたりおり、ジャンケンで当選者を決めたが、あいこが7回も続いたため、その健闘を称え、負けてしまった人にもグッズがプレゼントされることになった。

 最後に、小西さんは、ゲームの続編や、新たなエピソードを描くアニメを作ってほしい! とコメント。小西さんの願いが叶い、いつかまたロイドに会える日が来るのを、楽しみに待とう。