“DARK SOULS II(ダークソウルII) ネットワークテスト版”をいち早く体験!
フロム・ソフトウェアは、2013年9月18日、バンダイナムコゲームス本社にて、『DARK SOULS II(ダークソウルII)』の“プレTGS版”体験イベントを開催した。
同日直前に開催されたバンダイナムコゲームス主催による海外メディア向けイベント“プレTGS”終了後、同会場に日本のメディアを招待し、最新のプレイヤブルバージョンを体験してもらうというもの。9月29日より開催される“DARK SOULS II(ダークソウルII) ネットワークテスト”と同じ内容の試遊版がプレイできた。
試遊開始に先駆け、まずはフロム・ソフトウェア宣伝部 部長の小倉康敬氏から、集まったメディア関係者に向けて、今回試遊できる体験版での概要や注目点の説明があった。
小倉氏いわく、「今回は、会議室の中にオンラインでつながっている18台の試遊台を設置し、“ネットワークテスト”と同環境で同じ内容のものが試遊できます。今回のバージョンでは大きく3つの特徴があるので、ぜひ注目してほしい」とのこと。その内容は以下のとおり。
血痕や幻影のシステムの進化
ゲームサーバーを立てているので血痕や幻影は前作よりスムーズ、かつ鮮明になっている。地面にメッセージを残す血文字メッセージのシステムは“ろう石”からではなくメニュー画面に移動し、メニューウインドーから書き込めるようになった。また、メッセージが評価されると、評価されたメッセージを書いたプレイヤーの体力が回復するシステム(『Demon's Souls(デモンズソウル)』と同様)になった。
亡者状態でいることのデメリットが増加し、より“ナマミ”が恋しくなる!?
前作の『DARK SOULS(ダークソウル)』では、一度死ぬと亡者になった。これは今回も同様だが、亡者であることのデメリットが追加される。亡者状態で死亡するたびに最大HPが減っていき、最低で本来の最大HPの半分までになってしまう。また、前作では亡者状態だと、侵入されることがなかったが、今回は亡者であっても侵入されるようになる。これにより亡者でいることのメリットはほぼなくなり、プレイヤーは、より生者への復活を目指すようになる。
下の動画は、亡者ホストへの侵入シーン。前作では亡者状態のデメリットが少なく、人間体に戻らずにプレイした人も多かった。今回は亡者でも侵入されてしまうので人間体のほうが得だ。
召喚や侵入、そして誓約……オンラインプレイのシステムに大きな変化が!
協力して敵を倒す霊体の召喚は、前作でのボスを倒すまでのエリア限定式から時間制限制になる。召喚サインも2種類に増え、前作同様の通常の召喚ろう石で残すサイン(通常召喚)と、小さい召喚ろう石で残すサイン(小召喚)とになった。今回の試遊版では通常の召喚時間は5分間に設定されているが、後の調整で変更の可能性もあるらしい。小召喚はそれよりもさらに時間が短い設定。また、今回の召喚では、敵を倒すごとに召喚の時間が短くなっていくとのこと。
さらに前作で登場した誓約の概念は今回も継続して登場するが内容は様変わりする。今回のバージョンではその中の3つの誓約が盛り込まれている。ひとつは前作にもあった“ダークレイス”という闇霊となって、ほかのプレイヤーの世界に侵入し、倒すことを目的とする“血の同胞”というもの。もうひとつは“青教”と呼ばれるもので、前作での“白教”に近い存在。これは最後のひとつの誓約である“青の守護者”に守られており、闇霊が侵入してきた場合に、呼んでいないのに、どこからともなく突然に青の守護者であるプレイヤーキャラクターが現れ、味方として戦ってくれるというもの。“青の守護者”の誓約者は、誓約したときにもらえる指輪を装備していると青教のプレイヤーに自動救援召喚される仕組みとなる。この召喚の仕様変更により闇霊、青教、青の守護者の3すくみがより楽しめるようになった。
いざ、ネットワークテスト版を体験開始!
小倉氏の説明の後、部屋を移動して、いよいよ1時間ほどの試遊版のプレイに突入。6月に日本で公開されたE3バージョンとは異なる“狩猟の森”を中心とした新たなマップが用意されている。
選べるキャラクターも少しE3バージョンと異なっており、Soldier、Warriar、Sorcerrer、Temple Knight、Dual Swrdsman、Hunter、の6種類。それぞれに装備の変更があり、ハンターが増えている。
ゲーム内の表記はすべて英字表記ではあるが、名前の入力や各種メニューウインドー、レベルアップまで可能で、もちろん召喚サインやメッセージも残せ、オンラインにも接続済みの状態だった。操作キャラクターの動きはE3バージョンと同じということ。ちなみにTGS2013(東京ゲームショウ2013)にプレイヤブル出展されているものは今回のネットワークテスト版ではなくE3バージョンなので、そこで動きだけでも確認できるかもしれない。
メニューが開くようになったおかげで、E3バージョンではわからなかったことも少し見えてきた。大きなところでは、左右の腕に武器を3種類ずつ装備可能であることが装備画面でしっかりと確認できた。また、当然、メニュー関係すべてのデザインが変わり、アイコンが多用されたデザインが新鮮だ。先に紹介したメッセージも、最初のメニューから選択できるようになっている。なにしろ英語なのでメッセージはよくわからないが、書き込めるウインドーがかなり広く取られていた。
まずは戦士を選択してスタートした。ゲームのスタート地点には篝火がある。その側をよく見ると商人が立っていて、話しかけることも買い物をすることも可能。5000ソウルを持ってのスタートなので、買い物もレベルアップもすぐ試せるようになっていた。
血痕の先にあるのは死……。狩猟の森にあるものは何?
さて、細い道を進み、暗い洞窟に入るとメッセージと血痕がたくさん見える。これは怪しい……。血痕をさわってみると幻影が現れ、先の地面に吸い込まれていく。真っ暗で足下しか見ないが、どうやら先は崖になっているらしい。もう抜け目なく罠が待ち構えていた。その先も待ち伏せ、崖、松明で攻撃してくる亡者……。油断大敵だが、なんとかパリィやバックスタブを試しながら進み、篝火も見つけ、ショートカットもつないだ。それにしても橋の向こうの巨漢の敵が強い。こいつに2度ほど倒されてしまった。手前に召喚サインを発見したので、さっそくネットワークテストも兼ねて協力してもらおうかと思う。このサインは、前作のよりも小さいが、なるほどこれが小召喚のサインらしい。こうして実際にやってみるとよくわかるが、前作では、こんな場面で味方が欲しくてもガマンしていた。ボスと戦うまで手伝ってもらわなくてはならなかった(ボスは自分ひとりで倒したい)からだが、時間制となった本作では目先のザコを倒したいときにも呼べるわけで、とても便利に。
侵入は“ナマミ”で、今回はエスト瓶も使えちゃう……ケドね!
ひとしきりプレイをしてから、今度は侵入を試してみた。前作での“ひび割れた黒い瞳のオーブ”みたいなアイテムをひとつ消費。っと、アレ? 使用できないゾ。ひょっとして亡者だからかな? と、アイテム“人の像”で生者に一発復活。おや? 篝火で復活しなくてよくなっているらしい。つまり『Demon's Souls(デモンズソウル)』での“儚い瞳の石”スタイルになったというわけだ。人間体になったら侵入用のアイテムが使えて、侵入に成功。ちなみに侵入でもエスト瓶が使えるようになっていたので、ちょっと驚いた。で、ホストを捜していたら、いきなりメッセージが入り、戻されてしまう。どうやらホストが自滅したとからしい。メッセージが英語だからよくわからないけど、ちょっと残念。いや、まあ、戦っても勝てなかっただろうけど。
ところで今回は参加人数が少ないので侵入されることが一度もなかったが、生者でも亡者でも侵入されるなんてかなりドキドキする。でも、対人戦には自身がないので、製品版で攻略を進めたいときは、青教の誓約を結んで青の守護者さんに助けてもらおうかなと思ったり……っという感じで改めていま、誓約の存在意義が前作より明確になったと実感した。
開発ディレクターの谷村唯氏による質疑応答。まずはネットワークテストをお楽しみに!
1時間ほどのプレイの後、最後に開発ディレクターの谷村唯氏による質疑応答が行われた。
「今回のバージョンと比べて、完成版はこれより難しくなるのか?」との問いに対して谷村氏は「難度の高さについては、よく聞かれますが、ただ難しい作品を目指しているのではなく、その先にある達成感やクリアーしたときの喜びを感じられる作品を目指しているので、そんな調整を行っていくつもりです」と回答。「亡者に対するペナルティを高くした理由は?」という問いには、「前作にあった亡者でいることの心地よさを無くして、生者を目指すというモチベーションを保ってもらうため」と答えた。また、新たに変更された誓約の目的については、「プレイヤーの中には、助けてほしい人と助けたい人がいる。その人たちをつなげる役割を持たせた」と語り、さらに「ゲームサーバーを使うことで、前作で要望があったフレンドと示し合わせてプレイできるようにするなどの予定はあるか?」という質問に対しては、「詳しくは話せないが、つながりやすくなる何らかの手段は用意するつもりです。ただし、作品のテーマでもある一期一会のつながりも大切にしたいので安易にそのままつながるという形にはしない」と答えた。