DIOのロードローラーを、承太郎の隠しコマンドでリアル時止め返し!

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_22

 
 2013年8月29日、東京・池袋のヤマダ電機LABI1池袋 モバイルドリーム館にて、プレイステーション3用ソフト『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』の発売を記念し、本作の開発を手がけた、バンダイナムコゲームスの新野範聰氏と、サイバーコネクトツーの代表取締役社長松山洋氏らによるスペシャルトークショーが開催された。

 
 トークショーが行われた会場には、およそ200名ものファンが集合。腰を下ろせるスペースの周りにも続々と立ち見ができ、大変な賑わいとなっていた。トークショーが始まると、松山氏は本作のプロモーションではおなじみとなっている、岸辺露伴のコスプレ姿で登場。ファンからは拍手と歓声が上がっていた。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_01
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_02

 
 新野Pは、「サイバーコネクトツーさんはすごくこだわってゲームを作られていて、本当に開発は終わるのかと心配していましたが(笑)、ちゃんと完成して、ようやく今日、皆さんにお届けできたことを、本当にうれしく思っています」と、発売日を迎えての心境をコメント。松山氏は、「少年ヒロシに、自分自身がクリエイターとして、『ジョジョ』という作品をこよなく愛するこれだけのお客さんたちのご支持をいただいているという、いまのこの姿を見せてあげたいですね。長年の夢が叶って、今日は本当にすばらしい日だと思います。皆さん、ありがとう!」と、ファンに感謝を示した。

 続いて、現在放送されているTVCM(実写篇)についてのコンセプトなどが語られた。出演キャストひとりひとりを止まっている状態で撮影し、それを合成して不思議な映像に仕上げたという実写篇。実写にした狙いについて、「ぜんぜん『ジョジョ』を知らない人でも、原作を読んでみようかな、ゲームを遊んでみようかなというきっかけにしていただくために実写にしてみました」と新野P。松山氏は「(原作の)荒木先生は最近、原画展を開かれていたり、グッチとコラボレーションされたり、すごくオシャレなイメージですよね。バンダイナムコゲームスさんのゲームのCMというとキャラクター推しなイメージが強くて、こういうオシャレなCMってなかなかないよね」とコメントした。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_03
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_04

 
 つぎに、現在運行中の、東京・山手線の一編成を内外装ともに“ジョジョ”仕様に仕上げた“ジョジョASBトレイン”と、山手線駅貼りポスターについても紹介。「(“ジョジョASBトレイン”に)もう乗った人ー?」という新野Pの質問には、ほとんどのファンが手を挙げ、ふたりを驚かせていた。駅貼りポスターは、どの駅にどのキャラクターを掲示するかについて、「代々木って康一君っぽくね?」、「いやナランチャだろ!」というような真剣な会議がバンダイナムコゲームスで行われたという。その結果をもらった松山氏は、「プランA、プランB、プランCみたいなパターン違いをたくさんもらったので、相当議論したんだなあと思った(笑)」と感心しきりだった。ちなみに、新野P的にキャラクターのイメージピッタリになったという駅は、目黒駅でディアボロ。ビジュアル系なイメージ=目黒だったという。また、8月29日付けの朝日新聞の朝刊に入っていた、カラー1面の広告も紹介された。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_06
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_05

 
 続いて、話題は前日(8月28日)に開催された“発売前夜祭ッ!”と、そこで決勝戦が行われた、オールスターバトルリーグへ。決勝戦の生放送は、閲覧者14万人超えだったという。“発売前夜祭ッ!”のアーカイブは後日公開されるとのことなので、見られなかった人はぜひチェックするべし。また、オールスターバトルリーグで優勝したDIOのカスタムテーマは、9月中旬ごろ配信予定とのこと。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_07

 
 ここからは、お題に沿って本作の開発秘話などを語ることに。まず最初のお題は開発で苦労した点についてだったが、松山氏は「これまでいろいろなところで語ってきたので、今回はせっかくだし、これまで語ってこなかったようなこと、僕と新野さんが出会いの話でもしましょうか」と提案。元々、着メロサイトやケータイのミニゲームなどを手掛けていて、家庭用ゲームには最近携わるようになったという新野P。松山氏と初めて出会ったのは、約2年前、まさに本作の開発がスタートする瞬間で、当時、松山氏のことはまったく知らなかったものの、経験が少ないからとナメられるわけにはいかないと思った新野Pは、急な挨拶の場だったにも関わらず、『ジョジョ』をどれだけ愛しているかについて1時間半ほど熱弁したという。これに対し松山氏は、「新野さんと同じく最初が肝心と思い、うちはほかと比べて面倒くさい会社なので(笑)、どれぐらい面倒くさいかを1時間半かけて語らせてもらいました」と、当時を振り返っていた。

 続いてのお題は、ボイス・キャストについて。本作で起用されたキャスト陣が、過去に発売されたゲームやOVAなどでのキャストとは違う点に触れ、「“オールスターバトル”は、3部のゲームでも5部のゲームでもなく、オールスターのゲームです。いままでとは違う新しい価値観のゲームを作る以上は、新しい気持ちで、新しいお客様に提供したい。より多くの人に知ってもらうために、一度頭をリセットして、ゼロからキャスティングをやり直そう、というコンセプトがありました」と松山氏は説明。起用された声優には『ジョジョ』ファンが多く、スタジオに付箋を貼った私物のコミックを持ち込んだり、収録時にセリフに該当する原作のコマを見せると、「全部頭に入っているので、いらないです」という猛者もいたという。また松山氏は、「それぞれの声優さんの『ジョジョ』愛に助けられて、本作のクオリティーは格段に上がったと思います」とコメントした。実際には使用されていない没ボイスも含めたすべてのボイスをゲーム内のギャラリーモードで聞くことができ、ゲーム内通貨でアンロックしていけると紹介された。

 最後のお題は、キャラクターについて。コスプレしている縁か、岸辺露伴について語りだした松山氏。現場でも、岸辺露伴は出すべきだという議論が起こっていたという。松山氏は、「第4部は間違いなく東方仗助が主人公だけど、主人公と言えるキャラがほかに何人もいて、僕の中では、岸辺露伴も主人公のひとりなんです。なので、絶対に出したいとは思ったんですが、マンガ家じゃないですか。“オールスターバトル”だから、戦って相手のライフを削らないことにはゲームにできないんですが、岸辺露伴は思いのほか戦ってなくて(笑)。やられることはすごく多いんですけど。入れるべきキャラクターではあるけど、それをゲームに落とし込むのはすごくたいへんで、現場も頭を悩ませて仕様を作ったキャラクターでしたね。ふだん、CPU相手などで戦っていると、手応えがわからないと思いますよ。友だちなんかと遊ぶと、“ヘブンズ・ドアー”で攻撃を封じられているということが反応でわかるので、岸部露伴は対人戦で真価を発揮するキャラです。友だちとワイワイ遊んでいるときなんかにオススメですよ」と、たっぷり語った。

 最後に、ふたりは締めの挨拶を行った。「本作は、去年の7月から約13ヵ月に渡ってプロモーションを続けてきました。こちらから出す情報に対する皆さんのリアクション、というふうな対話をくり返して、いっしょに大きなうねりを作り出してきたタイトルというのは本当に珍しいんです。受注で50万本を超えるなど、ここまで大きなブームになったのも、皆さんといっしょに盛り上げてきたからこそだと思います。これから先もオンラインキャンペーンなどまだまだ続いていきますので、『ジョジョ』愛を持って、皆さんといっしょに盛り上げていけたらと思います。よろしくお願いします!」(松山氏)
「皆さんに支えていただいたおかげで、今日を迎えることができました。『ジョジョ』ってちょっとマニアックな趣味みたいなイメージがありましたけど、TVアニメであったり原作であったりゲームであったり、皆さんといっしょに楽しめるのは本当にうれしいことです。荒木飛呂彦先生の作られたこの世界を、これからも皆さんといっしょに楽しんでいけたらいいなと思っています。ありがとうございます!」(新野P)

 これでスペシャルトークショーは終わりかと思いきや、まさかの延長戦に突入。サイバーコネクトツーの開発チーム・リーダー、中舎健永氏(プロジェクトリーダー)と、グラフィックを手掛けた木下義崇氏(リードアーティスト)が新たに参戦し、開発スタッフによるスーパープレイが披露されることに。1戦目は、エルメェス(中舎氏)VS.ナランチャ(木下氏)。開発チームでいちばん強いという中舎氏だったが、木下氏操るナランチャに翻弄される場面も。それぞれにグレートヒートアタックも披露し、中舎氏が勝利を収めた。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_08
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_09
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_10
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_11
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_12
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_13

 
 2戦目は、松山氏の提案により、オールスターバトルリーグ・決勝戦のカード、空条承太郎(中舎氏)VS.DIO(木下氏)で、魅せるプレイを行うことに。DIOが時を止めたのに対応して承太郎がリアル時止め返しをしたり、ステージ上のギミックの攻撃を投げで回避するなど、スーパープレイが連続。最後は、DIOのグレートヒートアタックが炸裂して勝利! ……かと思いきや、隠しコマンドである承太郎の返し技が大成功し、見事、逆転勝利した。「発売日だし、いっか(笑)」ということで明かされた返し技は、DIOのグレートヒートアタックが発動した際、ロードローラーが落ちてくるカットインの瞬間に、承太郎が↓↓【スタイルボタン】を入れており、承太郎のカットインで“プッツーン”という擬音が出ていれば、発動成功するとのこと。ぜひ試してみてほしい。最後は恒例の“ジョジョ立ち”を4人で決め、ファン全員と揃って「アリーヴェデルチ!」で締めくくり、イベントは終了となった。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_14
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_15
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_16
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_17
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_18
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_19
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_20
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 発売記念ッッ! CC2松山社長&バンダイナムコゲームス新野Pのスペシャルトークショーをリポート_21
▲会場で配布されていた、“号外チラシ”。