プレイステーション3とWii Uで発売中の格闘ゲーム『インジャスティス:神々(ヒーロー)の激突』。バットマンやスーパーマンなどDCコミックスのスーパーヒーローやヴィラン(悪役)が出てくる本作だが、もし本作をきっかけにアメコミを読みたくなったら何から読めばいいのだろうか?
というわけで、DCコミックスの単行本を数多く出している小学館集英社プロダクション(ShoPro)でアメコミを担当する編集者、山本将隆氏に話を聞いた。
※注:この記事には、紹介している各作品(ゲーム、アメコミ、映画)の、あらすじや発売情報として載っている程度の軽いネタバレがあります。また、各書籍のあらすじ・内容等は画像をクリックすることで製品ページから読むことができます(PC版ページのみ)。
一冊だけ選ぶなら「DCスーパーヒーローズ」
――今日は格闘ゲーム『インジャスティス:神々(ヒーロー)の激突』からアメコミに興味を持った人がどうすればいいのかを聞きに来ました! というのも、元からアメコミが好きな人はともかく、新作格闘ゲームということで入った人は、例えばスーパーマンを何から読めばいいのかと。いきなり「DCキャラクター大辞典」を買うのも無茶なので。
山本 そうですよね。あくまで小社刊行作品からの選択になりますが、個人的に「これから読めばいいんじゃないか」と思うのは、スーパーマンなら「スーパーマン:アースワン」ですね。スーパーマンのストーリーを新しく語り直した作品で、バットマンの「バットマン:アースワン」と対になっています。
スーパーマンはJ・マイケル・ストラジンスキー、バットマンはジェフ・ジョーンズが脚本を手掛けていて、バットマンのほうはすごく弱い、人間味溢れるキャラクターになっているので、人によっては「これはバットマンじゃない」と言われてしまうこともありますが、スーパーマンのほうは比較的バランスもいいですし、絵柄も現代風のタッチですので、読みやすいと思いますよ。
新作映画の「マン・オブ・スティール」にも通じるのですが、短大を卒業して新聞記者になっていくスーパーマンが、自身の能力に悩みながらも、最終的に地球を救うことを決意するまでが語り直されています。
――邦訳版が今年出たばかりで入手しやすいですし、いいですね。他にはどうでしょう?
山本 もし一冊だけ選べと言われたら、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、キャプテン・マーベル(ゲーム中ではシャザム)のオリジン(起源)も描かれている「DCスーパーヒーローズ」をお勧めしたいですね。
見開きで一気にオリジンを語ってからそれぞれの物語に繋げていく形式で、アレックス・ロスというペイントアートの達人による有名な作品が収録されています。分厚くて価格も高いのでなかなか手を出しづらいかもしれませんが、各キャラクターを知るという意味では、入門書としてとてもわかりやすいと思います。
作J・マイケル・ストラジンスキー
画シェーン・デイビス
訳者高木亮
定価2,100円(税込)
作ジェフ・ジョーンズ
画ゲーリー・フランク
訳者高木亮
定価2,100円(税込)
著者ポール・ディニ
画アレックス・ロス
訳者石川裕人/秋友克也
定価3,360円(税込)
スゴい絵のアメコミ
作カート・ビュシーク
画アレックス・ロス
訳者秋友克也
定価2415円(税込)
――またコレ、アレックス・ロスの絵がスゴいですよね。
山本 そうなんですよね。今度復刊するロスの名作「マーベルズ」(旧題は「マーヴルズ」。ちなみにDCではなくMarvelのコミック)でも改めてロスのスゴさを感じました。誰が見ても技巧派の作家ですよね。
――絵がとんでもなくスゴいという点では、ブライアン・アザレロの「ジョーカー」なんかも個人的に好きです。
山本 「ジョーカー」はリー・ベルメホという作家がアートを担当しているんですけど、ビジュアル的にギョッとするような、インパクトのある絵ですよね。ベルメホは「バットマン:ノエル」で脚本も含めて手掛けているのですが、こちらも非常にいいですよ。アメコミはオールカラー作品が多いのですが、アレックス・ロスやベルメホのような作家は、まさにオールカラーの醍醐味が味わえますね。
ジム・リーやアンディ・キューバートなど、「これぞアメコミ!」という劇画調でうまい作家は結構いるんですけども、迫力あるペイントアートが持ち味のロスとかベルメホは、アート志向の強い人にもお勧めできると思います。さらにデイブ・マッキーンの「バットマン:アーカム・アサイラム 完全版」などはもう、芸術作品と言っても過言ではありませんね。
作ブライアン・アザレロ
画リー・ベルメホ
訳者高木亮
定価2,520円(税込)
著者リー・ベルメホ
訳者高木亮
定価1,890円(税込)
作グラント・モリソン
画デイブ・マッキーン
訳者高木亮/秋友克也/押野素子
定価2,730円(税込)
――ジム・リーは、DLCキャラクターとして出てくる“インジャスティス版”スコーピオン(『モータルコンバット』のキャラクター。本作の開発元のNetherRealm Studiosがモーコン最新作を手掛けている縁で登場)のデザインも手掛けているんですよね……と、思いっきり脱線したので戻しましょう。「DCスーパーヒーローズ」にも入っていますが、バットマンはどうでしょうか?
山本 なかなか難しい質問ですね。小社のバットマン作品の中で一番売れているのはフランク・ミラーの「DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト」(「ダークナイト・リターンズ」と続編「ダークナイト・ストライクス・アゲイン」の名作2本を収録)なんですが、読み物としては面白いんですけど、初心者がバットマンを知るという目的にはどうかなと。
それよりは、“ニュー52”のバットマン(「バットマン:梟の法廷」など)は、オリジンから語り直すというほどではないのですが、比較的、予備知識がなくても読みやすいと思います。
作フランク・ミラー
画クラウス・ジャンセン
訳者石川裕人/秋友克也
彩色リン・ヴァーリイ
定価3,990円(税込)
作スコット・スナイダー
画グレッグ・カプロ
定価2,100円(税込)
思い切って仕切り直し:“ニュー52”から入るのもアリ
――僕もそんなにアメコミを追っているわけではないのですが、その“ニュー52”ってよく見かけますけど、具体的にはどういったものなんですか?
山本 簡単に言うと、物語がいったんリセットされた後の新しく生まれ変わった世界がニュー52で、それがシリーズとして展開されています。
リランチとかリブートなどと表現されますが、要するに、DCキャラクターが存在する世界(DCユニバース)の大規模な再編が行われ、物語がイチから始まったのです。また“ニュー52”という名前のとおり、52作品を再編し、それぞれ1号から新たにスタートさせたことでも話題を呼びました。細かいところは小社作品の解説をお読みください(笑)。
リランチの目的の一つには、長い歴史の中で複雑になりすぎた世界(物語)をリセットし、新規読者を呼び込むことが挙げられます。すべての設定がリセットされたわけではなく、旧設定を受け継いでいる部分もありますが、このシリーズは日本の読者にも入りやすいと思っています。
小社でも「ジャスティス・リーグ:誕生」を含め、ニュー52の作品をいくつか刊行しています。“スーパーヒーロー・コミックの新たなる夜明け”を象徴するシリーズですので、「アメコミの世界は複雑だから…」と敬遠していた方にこそ読んでいただきたいですね。
――仕切り直しのタイミングに乗れる丁度いい時期って感じですね。「一回リセット」が出来ちゃうのもまた魅力というか……ゲームでもいきなり「え、そのキャラクター死んじゃうの?」ってことが冒頭で起きますけど(動画参照)、夢オチじゃなくてそれをやれちゃう、しかも死んだキャラクターが再登場しないわけでもないというのが、日本のシリーズものなどにはなかなかないところかもしれませんね。
山本 本作品(インジャスティス)のコミカライズも海外で刊行されていますが、ゲームもストーリーがしっかりしていて面白そうですよね。
キャラクターが死んだり復活したりする話はコミックでもよくあることで、小社刊行の「バットマン:デス・イン・ザ・ファミリー」で二代目ロビンことジェイソン・トッドは死んでしまうのですが(しかも連載当時に彼の生死を読者投票で決めている)、現在ではジェイソンも“レッドフード”として復活しています(笑)。またアメコミにはマルチバース(多元宇宙)やパラレルワールド(並行世界)が存在しているので、誰かが亡くなったとしても「別次元での話だから」ということもできてしまうんですね。
作ジェフ・ジョーンズ
画ジム・リー
訳者高木亮
定価2,100円(税込)
作ジム・スターリン/マーブ・ウルフマン
画ジム・アパロ/ジョージ・ペレス
訳者高木亮
定価2,730円(税込)
善悪逆転? ソ連版スーパーマン? 何でもアリは「それはそれ」で楽しめ
――そうなんですよね。ゲームでも同一キャラクターに対立する勢力の両方のコスチュームがあったりするんですけど、それがゲーム的な言い訳じゃなくて、アメコミ的に一つのキャラクターにいくつもの設定がありえるのが「全然アリ」なのが面白いと思います。そもそも「もし~だったら」みたいなifモノもガンガンやれちゃう構造で。
山本 マルチバースやパラレルワールドがあると、物語もたくさん作れますよね。「スーパーマン:レッド・サン」のようにソ連版スーパーマンの物語も作れるし、「JLA:逆転世界」のように善悪が逆転した世界での物語も作れちゃう。あまり深く考えると混乱してしまうので、個々の物語を単純に楽しんでもらえればいいと思います。それもアメコミの魅力の一つではないでしょうか。
まぁアメコミの場合は同じシリーズが何十年も続いていたりするので、同じキャラクターで物語を続けていくには、いろんなバリエーションがないと厳しいと思うんですよね。また、シリーズを担当する作家が替わっていくからこそ続いているかと。
作マーク・ミラー
画デイブ・ジョンソン/キリアン・プランケット
訳者高木亮
定価1,995円(税込)
作グラント・モリソン
画フランク・クワイトリー
訳者高木亮
定価1,890円(税込)
――煮詰まりすぎちゃうから、秘伝のタレに新しい味を足してみるみたいな。
山本 そうかもしれませんね。DCでは正史世界とは違う世界の“エルスワールド”というシリーズがあるんですけど、これは「異世界の話ですよ」とすごい割り切っていてわかりやすいんですよね。「レッド・サン」だったら、「もしスーパーマンがソ連の大地で育っていたら」という感じでね。
ただアース(世界)もいくつもあって、すべてがエルスワールドかと言うとそうでもないので、「スーパーマンもいろいろいるんだな」ぐらいで捉えておくと、ゲームもやりやすいと思います。
――実はゲームが進んでいくと、まさに「このスーパーマン対あのスーパーマン」みたいな話にもなっていくんですよ。
山本 でしょうね(笑)。難しく考えずに「そういうものなんだな」と楽しむのがいいんじゃないですかね。
悩んだり、時には病んでる超人たち
――ちなみに、「これ入れちゃうの?」ってキャラクターはいましたか?
山本 僕が言うのもおかしいのですが、よく考えられていると思いますよ。ですので、あまり過不足は感じられませんね。メインどころのキャラクターを押さえているし、映画やカートゥーン(アニメ)、また現在のコミックの流れも考えて網羅されているようにも思えます。逆に、リストを見ていて何か気づいた点はありましたか?
――Marvelキャラクターのゲームも多いのですが、割とヒーローはヒーローとして扱われている気がするんですね。でも本作のリストを見返すと、病んでる人が多いなぁと(笑)。
山本 バットマンなんかはジョーカーと紙一重なキャラクターだったりするので、そこに引きずられたイメージかもしれませんが、スコーンと抜けたキャラクターが少ないですよね。どこか影があるというか。
――普段から影があったりするから、ゲームの設定で「いろいろあってブチ切れて圧政を敷く」とかいう方向に進んでも納得できちゃうという。
山本 スーパーマンやバットマンが何かの弾みで凶悪になってしまうというストーリーは結構DCの中でもありますね。
それにヒーローものには自分の能力に思い悩むような共通するところがあって、MarvelのX-MENなんかもそうですね。そのうえで自分の信じる正義のために能力を使ったりするんですけど……中には第三者から見ると本当に正義なのか疑わしい人たちがいたりもする(笑)。
――ものすごい昔のアメコミのイメージだと、絶対的なヒーローが「POW!」と悪役を殴って、事件を解決してHAHAHAって終わる感じがありますが、全然そうではないんですよね。
山本 “アメコミ(スーパーヒーローコミック)=勧善懲悪”というイメージを持つ人も多いでしょうが、そうでない作品もアメコミには多くあります。小社作品でいうならば「ウォッチメン」や「バットマン:ダークナイト」、エンターブレインさんで刊行される「ヒットマン」とかもそうじゃないでしょうかね。
グラント・モリソンというアメコミ愛あふれるライターがいるのですが、彼が手掛けた「バットマン:R.I.P.」では、本編の元ネタになっている50~60年代の古い作品も併録しています。今読むと話が本当に単純で、バットマンも闇の探偵として今ほどダークではないんですよ。
――「ウォッチメン」のロールシャッハとか、実は一番真摯なところもあるけど基本的には危ない人ですからね! 「ヒットマン」に出てくる犬溶接マン(死んだ犬を溶接するパワーを持つ超人Dogwelder。海法紀光氏によるナイスな呼び名)なんかもう、ヒーローなのかすら怪しくて、客観的には、すごいパワーを持っている厄介な人たち。スーパーなのは間違いないけど、本当にヒーローなのかコイツはと(笑)。人間臭い悩みを抱えていたり、そのせいで道を誤ったり、とてつもない変人だったり、いろいろいますね。
山本 たしかに(笑)。よく「ウォッチメン」とかフランク・ミラーの「ダークナイト」が出てから流れが変わったと言われますが、最近のヒーローは本当に人間臭いというか、影の部分をはっきり出すようになってるなと思いますね。
作アラン・ムーア
画デイブ・ギボンズ
定価3,570円(税込)
作グラント・モリソン/トニー・S・ダニエル
訳者高木亮
定価2,730円(税込)
著 ガース・エニス
訳 海法紀光
定価3150円(税込)
※小社エンターブレインの本です。画像はイメージです。
――そんないろいろあるアメコミの世界をもっと知りたくなったら、DCコミックなら「DCキャラクター大事典」を、ということでいいんですかね。
山本 本体価格が4700円もしますが、アメコミ1冊が2000円前後と考えると、3冊買うぐらいならコッチ買ったほうがいいんじゃないかと思うぐらいキャラクターが詰まっていて、ザッと見るとすごく楽しいです。僕も「このキャラクターなんだっけ?」と思い出せない時などに活用しています(笑)。アメコミに興味を持ち始めたりとか、原書を読んでみようと思った人には役立つと思います。残念ながら、リランチ後のニュー52については触れられていないのですが、すべての設定が変わったわけではないので。
――先ほど出てきたグラント・モリソンだと、書籍の「スーパーゴッズ アメリカン・コミックスの超神たち」も出されていますね。
山本 基本的に文字ものの書籍で図版は少ないのですが、アメコミの歴史がわかる本です。まあ半分以上彼の自伝なのですが、業界裏話もあるので楽しめますよ。
著者スコット・ビーティ/ロバート・グリーンバーガー/フィル・ヒメネス/ダニエル・ウォレス
翻訳(株)小学館集英社プロダクション
日本語版監修石川裕人
定価4,935円(税込)
著者グラント・モリソン
訳者中沢俊介
定価3,990円(税込)
アメコミブームは来てるのか?
――DCとかMarvelのゲームや映画がすごい増えてると思うんですよ。ワーナーなんか今年のE3を見ても、コミック周りの版権モノを中心に完全にビッグメーカーになってるんですよね。
山本 みたいですね。必ずコミカライズがあったりするので、それを邦訳してくれというリクエストもあります。今回はうまくいきませんでしたが、いずれできたら楽しいと思います。
作アラン・ムーア
訳者秋友克也
彩色デヴィッド・ロイド
定価2,520円(税込)
――ちなみに何度目かのアメコミブーム、来てると思いますか?
山本 正直、実感はないのですが(笑)、たしかにゲームも多くリリースされていますし、昨年は「アメイジング・スパイダーマン」、「ダークナイト ライジング」、「アベンジャーズ」、さらに今年は「アイアンマン3」、「マン・オブ・スティール」などアメコミ映画が連続で公開されていますよね。それに伴って、邦訳コミックも多く刊行しているので、アメコミの認知度は多少上がっているかもしれません。
小社は、1994年からアメコミを刊行していたのですが、2000年の刊行物を最後にいったんお休みすることにしました。それから2年後にサム・ライミ監督の映画「スパイダーマン」がヒットして、またアメコミが盛り上がり始めていることを感じ、映画化を機に原作コミックである「V フォー・ヴェンデッタ」や「ウォッチメン」を刊行したらよく売れたので、本格的にアメコミの翻訳出版を再開させたんです。以降は定期的に買ってくださるお客様がいて、広がっているという感じなのかなと。実際、部数も安定していますので、十年前と比べると状況はいいかと思います。
――周りの友達連中だと、映画の「ダークナイト」辺りから「あれ、アメコミイケてるんじゃない?」って、そこで初めて買い始めてたりするんですよね。僕自身も結構そうで。
山本 たしかに「ダークナイト」は大きかったかもしれません。
――ちなみに、どんな意図で出されているのでしょうか? 「ダークナイト ライジング」の前にラーズ・アル・グールのコミックがよく出てるなぁと思ってたら、映画館で「そういうことか!」と驚きました。あれは先読みしていないとあのスケジュールで出せないと思いますが……。
山本 刊行ラインナップを決めるうえで、映画は一つのキーワードかと思います。その映画の原作コミックを刊行するのがベストなのですが、アメコミキャラクターの歴史は長いので(例えばスーパーマンは誕生から75年など)、どのエピソードをベースにしているのかというのは早めに情報をキャッチしたいところですね。
ただ、事前に流れる噂からある程度予想して、どの作品を刊行するか考えることもありますが、もちろん大きくハズれることもあります(笑)。
デップーさんに待望の大作ノーマンズ・ランドも刊行予定
――ちなみに、スーパーヒーローコミックの魅力を個人的に挙げるとすれば?
山本 単純にカッコいいところが魅力なのですが(笑)、スーパーパワーを持っている、またはそれに準じた能力を持っているヒーローでも各々悩みを抱え、葛藤しながらも背負っている使命を果たしていく様に魅力を感じます。またバットマンとスーパーマンが共演するなど、様々なキャラクターが登場するクロスオーバー作品もスーパーヒーローコミックの魅力の一つだと思います。
――では最後に、直近の注目作、今後のリリースへの意気込みなど
山本 現在刊行しているニュー52シリーズのバットマンやジャスティス・リーグにも引き続き注目していただきたいのですが、以前他社さんで刊行していた「バットマンHUSH」の復刊(「バットマン:ハッシュ 完全版」として復刊予定)やバットマンの大型企画「バットマン:ノーマンズ・ランド(仮)」、DCコミックス作品ではありませんが、読者の要望に応えて刊行を決定した「デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス(仮)」などにも注目していただきたいです。
現在、いくつかの出版社がアメコミの邦訳版を刊行しています。読者の皆さんを混乱させてしまうこともあるかと思いますが、アメコミの普及を考えると、複数の出版社から色々な作品がリリースされている状況はとてもいいことだと考えています。その中で小社としてはDCやMarvelに基軸を置きつつ、これまで出せなかったようなものにも幅を広げていきたいです。我々を支えてくれているアメコミ読者がいるかぎり、読者の皆様に喜んでいただける多種多様な作品の刊行に挑戦していきたいですね。
作 デビン・グレイソン、マイケル・ロバート・ゲイル
画 J・スコット・キャンベル他
※原書版の表紙です
作ジェフ・ローブ
画ジム・リー
訳者中沢俊介
定価3780円(税込)
※原書版の表紙です
作ビクター・ギシュラー
画ボン・ダゾ
訳者高木亮
定価2940円(税込)
※原書版の表紙です
(取材・構成・編集: ミル☆吉村)
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