『キングダム ハーツ -HD 1.5 リミックス-』がついに発売! 最新画像と開発スタッフへのミニインタビューをお届け

『キングダム ハーツ -HD 1.5 リミックス-』の発売を記念して、最新画像を公開するとともに、ディレクターを務める野村哲也氏と、Co.ディレクターの安江泰氏のインタビューをお届け。

●HDリマスター版で胸焦がす感動の物語を再び『キングダム ハーツ -HD 1.5 リミックス-』

 スクウェア・エニックスから本日2013年3月14日に発売された『キングダム ハーツ -HD 1.5 リミックス-』(以下、『KH1.5』)は、『KH』シリーズ10周年記念タイトル。HDリマスター化された『KH ファイナル ミックス』と、『KH Re:チェイン オブ メモリーズ』、そして3時間に及ぶ映像作品として生まれ変わった『KH 358/2 Days』の合計3作品が、1本に収録されている。ここでは、その発売を記念して、最新画像を公開するとともに、ディレクターを務める野村哲也氏と、Co.ディレクターの安江泰氏のインタビューをお届けしよう。
 なお、『KH』シリーズは、海外版がベースの『ファイナル ミックス』版やリメイク版を除くと、7つのタイトルが発表されている。時系列では、『KH バース バイ スリープ』が最初の作品になるが、シリーズの主役であるソラの物語を追うなら、『KH1.5』に収録されている3作品を順にプレイしていけばいい。シリーズ初心者には導入作品として、経験者には来たるべき戦いに備えたおさらいとして、うってつけの内容になっているのだ。

▲ 本作に収録されている3つのタイトルは、すべてトロフィーに対応。『KH ファイナル ミックス』では、経験値が得られなくなる“EXPゼロ”を始めとするアビリティの追加やカメラ操作方法の変更など、より遊びやすく、やり込める工夫も凝らされている。

■キングダムハーツ ファイナル ミックス

 ソラの旅立ちや、ドナルド&グーフィーとの出会いなどを描くシリーズ1作目、『KH』。2002年3月に発売された後、同年12月には、北米版をベースに要素を追加した『KH ファイナル ミックス』が登場した。『KH1.5』では、この『ファイナル ミックス』版をHDリマスター化し、英語音声を日本語音声にしたバージョンが収録されている。かつての感動と興奮を、生まれ変わったビジュアルとともに堪能しよう。

【STORY】
暖かい陽の光が降りそそぐ穏やかな世界、デスティニーアイランド。
そこに暮らすソラ、リク、カイリの3人は、外の世界へ冒険の旅に出る計画を立てていた。
しかし出発の前日、デスティニーアイランドは闇にのみ込まれ、3人は離ればなれになってしまう。

同じころ、ディズニーキャッスルに暮らすドナルドとグーフィーは、
行方不明となった王様が残した「"鍵"を持つ者に同行せよ」という命を受け、
"鍵"――キーブレードを持つ者を求めて旅に出ていた。

外の世界に飛ばされたソラは、そこでドナルドとグーフィーに出会う。
デスティニーアイランドが闇にのまれるとき、キーブレードを手にしていたソラは、
ドナルド、グーフィーとともに冒険の旅へ出ることになるのだった。

【オリジナル版からの変更箇所】
・高画質化のほか、一部のキャラクターモデルとテクスチャーを変更 
・英語ボイス(日本語字幕)を日本語に変更 
・トロフィー機能に対応 
・ゲームクリアー時にプレイステーション3用のカスタムテーマを入手可能 
・経験値を得られなくなる“EXPゼロ”と、攻撃を空振りした場合も続けてコンボをくり出せる“コンボマスター”のアビリティを追加 
・カメラ操作を右スティックに変更。R3ボタンで背後へ回り込む 
・“はなす”や一部の特殊アビリティが、△ボタンひとつで実行可能に 
・“まほう”内にあった“しょうかん”が独立し、コマンドメニューに追加

■キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ

 『KH』の直後から物語が始まる『KH Re:チェイン オブ メモリーズ』(以下、『Re:COM』では、忘却の城でくり広げられるXIII機関の陰謀と、それに巻き込まれるソラとリクの運命を、両名の視点から追うことになる。なお、『KH1.5』に収録されている『KH Re:COM』は、2007年にプレイステーション2で発売された『KHII ファイナル ミックス』に同梱された同名タイトルをHDリマスター化したもの。これは、2004年発売のゲームボーイアドバンス用ソフト『KH チェイン オブ メモリーズ』のリメイク作品でもある。

【STORY】
ひとつの戦いを終え、再び行方が知れなくなったリクと王様。
ソラ、ドナルド、グーフィーの3人は、彼らを捜して再びあてのない旅を続けていた。
その途中、突然現れた黒いコートの男に導かれて、ソラたちは“忘却の城”へとたどり着く。
城の中で待ち受けていたのは謎の少女ナミネと、城の主である黒いコートを身にまとった謎の集団“機関”だった。

そして同じころ、リクもまた謎の男の導きによって忘却の城を訪れていた。
果たしてこの城で、彼らは何を得て、何を失うのか―。

【オリジナル版(プレイステーション2版)からの変更箇所】
・メニューなどのUI(ユーザーインターフェース)を含め、全般を高画質化
・トロフィー機能に対応
・ゲームクリアー時にプレイステーション3用のカスタムテーマを入手可能

■キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)

 『KH』の終盤から『KHII』までの約1年間、XIII機関が何を画策し、どう動いていたのかが語られる作品。『KH Re:COM』で実行されていた計画や、『KHII』のプロローグに至るまでの経緯など、シリーズの謎の一部を解き明かす内容にもなっている。なお、『KH1.5』に収録されている『KH 358/2 Days』は、2009年にニンテンドーDSで発売されたオリジナル版の物語を、3時間近い尺の映像作品として作り直したもの。ロクサスが書いた日記“ロクサスダイアリー”や、ロクサス以外の機関員たちが記した記録“シークレットレポート”も、完全な形で移植されている。

【STORY】
ひとりの少年が、黄昏の街トワイライトタウンで目覚める。
ロクサスと名づけられたその少年は、過去の記憶をすべて失っていた。
黒いコートの男に導かれるまま、XIII機関の一員となったロクサスは日々の任務をこなしながら、彼の教育係であるアクセルと友好を深めていく。
任務が終わるとトワイライトタウンの時計塔で、夕陽を見ながら他愛もない会話をくり返す毎日。

少しずつ機関になじみ始め、その日も新たなパートナーとの任務が与えられた。
XIII機関の14番目、シオン。XIII機関に加わった新たな存在。

彼女との出会いをきっかけに、3人の運命は大きく動き始める――。

【オリジナル版からの変更箇所】
・オリジナル版のイベントシーンを高画質化
・オリジナル版のボイスがついていなかったイベントシーンをHD画質で映像化し、ボイスを収録
・チャプター機能で特定のシーン(日付)を鑑賞可能
・“ロクサスダイアリー”は最初から、“シークレットレポート”は映像観賞後に全開放
・登場人物についての詳細な解説が見られる“キャラクター辞典”を追加
・すべてのコンテンツを閲覧すると、プレイステーション3用のカスタムテーマが手に入る
・トロフィー機能に対応(鑑賞内容に応じて獲得)

●スタッフインタビュー

 最後に、『KH』シリーズのディレクターである野村哲也氏と、『KH1.5』でCo.ディレクターを務めた安江 泰氏のインタビューを掲載。なお、楽曲を手掛ける下村陽子氏と、今回楽曲の収録を担当したオーケストラ“gaQdan”へのインタビューは、後日、ファミ通.comにて公開予定だ。

■ディレクター野村哲也氏インタビュー

――『KH1.5』について、苦心した点や、こだわったところをお聞かせください。

野村哲也氏(以下、野村) 当時のデータが、ほとんど残っていない作品もあったことです。プログラマーの手作業で、プログラム内を探ってもらうことになったのですが、そこからクオリティー的に持ち上げてもらえるよう、いろいろと無理を聞いてもらいました。また、『KH 358/2 Days』を映像作品として作り直し、『KHII』に至るまでの物語3作を1本にまとめたのは、こだわりです。

――HD版になった本作の中でも、とくにオススメのシーンはどこでしょうか?

野村 プレイ済みの方には、映像のキレイさより、思い出の補正のほうが強いでしょうから……。物語としては既出の場面のみになるので、それは皆さんおのおのの印象によるかと思います。『KH Re:COM』は、プレイステーション2版当時、容量の関係で画質がよくはなかったので、改めて高画質になったものを見ると、意外に新鮮かもしれません。

――今回のパッケージ用のイラストについて、コンセプトや注目ポイントを教えてください。

野村 似たデザインのイラストを、1作目のサントラ用に描いたのですが、露出の機会が少なかったので、ゲームと同じくリマスター&リメイクしてみました。また、3作入りという意味で、3分割の絵にしています。

――最後に、ユーザーへメッセージを。

野村 『KH』は長いシリーズになっているので、初めての方や、シリーズの何作かだけを遊んだ方、または、ナンバリング作品しか遊ばれてない方にも、これを機会にプレイしていただけるとうれしいですね。そして、来たるべき最終決戦を、なるべく多くの方と迎えられればと思っています。

▲左がパッケージ用のイラスト。右が『KH』のサントラ用のイラスト。両方、玉座に座り、頬杖をつくソラ、という構図だ。

■Co.ディレクター安江 泰氏インタビュー

――HD化の作業は、どういった開発体制で行ったのでしょうか。オリジナル版に関わられたスタッフの方々もいらっしゃったのでしょうか?

安江 泰氏(以下、安江) 現在、Co.ディレクターとして担当している『KH』シリーズについては、複数のプロジェクトが同時に走っている状況で、スケジュールも体制もかなり複雑なことになっています。『KH1.5』は、大阪にいるプログラマー5名と、大阪と東京にいるプランナーやデザイナーが多数が関わっています。『KH ファイナル ミックス』オリジナル版のスタッフはそんなに多くかかわっていませんが、なかには岡(岡勝氏。『KH1.5』では『KH 358/2 Days』のカットシーンディレクターを務める)など、長く、しぶとく、どこまでも一途に『KH』に携わっているスタッフもいますね(笑)。

――本作で苦心した点、こだわった点は?

安江 こだわったのは、操作やアビリティ関連です。『KH ファイナル ミックス』は、これまでの『KH』でよかったところを参考に、いろいろと手を加えています。ただ、もともと完成されているゲームだったので、手を加えることで副作用も起きて……。たとえば、追加した“EXPゼロ”を装備してプレイすると、どうがんばっても特定のボスが倒せなくなったり。最終的には、周りから冷たい視線を浴びながら、デバッグ期間ギリギリまで調整をくり返し、もろもろの問題をクリアーした、という点では苦労しました(苦笑)。

――開発中、印象深い出来事はありましたか?

安江 開発の軸となった2名のプログラマーは、ふだんは漫才コンビのようなお笑いキャラなんですが、開発後半にテスターからバグ報告が来ると、ブチ切れて“バーサク”状態のキャラに変貌していたのが印象深いです(笑)。『FF』キャラはバーサク状態になると攻撃力がアップしますが、彼らは“C++力”がアップして、ものすごい表情でバグを修正していました。出しているオーラもバーサク状態の『FF』キャラ並に迫力があったので、怖くて近づかないようにしていましたね。効果音をつけるとしたら“パシューン! ゴーーーーーーー!!」って感じです(笑)。

――HD版になった本作の中でも、とくにオススメのシーンはどこでしょうか?

安江 『KH ファイナル ミックス』で、ソラがピーターパンに「飛べ、ソラ! 信じるんだ、君は飛べる!」と言われ、ソラが飛べるようになってから、フック船長と戦うシーンがオススメです。画面がキレイになっただけではなく、左スティックでカメラを自由に動かせるようになったので、飛び回るハートレスと快適に戦えます。オリジナル版でも、ストーリーの展開とバトルがうまくリンクしていて感動した記憶がありますが、HDで蘇って、もう一度感動しました!

――最後に、読者へひと言お願いします。

安江 『KH1.5』を開発して、しみじみと感じたのは、ハードが変わり、技術がどんなに進化したとしても、名作の世界観やゲーム性、物語、ビジュアルは、何年経っても色褪せないということでした。『KH1.5』に含まれる3作品は、どれをとっても違ったよさのある名作です。プレイステーション3で新しく生まれ変わることで、さらに色鮮やかになっているので、ぜひともプレイしてください!

※本記事は週刊ファミ通3月28日号(3月14日発売号)を抜粋したものになります。詳しくは週刊ファミ通3月28日号をチェック!


キングダム ハーツ -HD 1.5 リミックス-
メーカー スクウェア・エニックス
対応機種 PS3プレイステーション3
発売日 2013年3月14日発売
価格 6980円[税込]
ジャンル アクション・RPG / ファンタジー
備考 ディレクター:野村哲也、Co.ディレクター:安江泰、プロデューサー:西理江

(C)Disney Developed by SQUARE ENIX