リメイク作『キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ』もHD化
『キングダム ハーツ』(以下、『KH』)シリーズの初期の物語を綴った3作品をHDリマスター化し、1本に収めたのが『KH -HD 1.5 リミックス-』(以下、『KH1.5』)。収録作品のひとつ『KH Re:チェイン オブ メモリーズ』(以下、『KH Re:COM』)では、主人公ソラと親友リクが、『KH』後に体験した出来事が明かされる。
ちなみに、『KH Re:COM』の原点は、2004年にゲームボーイアドバンスでリリースされた『KH チェイン オブ メモリーズ』。この作品が2007年にプレイステーション2用ソフトとしてフルリメイクされ、『KHII ファイナル ミックス』に同梱された際に、タイトルが『KH Re:COM』となった。『KH1.5』では、そのプレイステーション2版がHDリマスター化される。
PS2版からの変更箇所
・メニューなどのUI(ユーザーインターフェース)を含め、全般を高画質化
・トロフィー機能に対応
・ゲームクリアー時にプレイステーション3用のカスタムテーマを入手可能
開発スタッフのコメント&ミニインタビュー!
背景テクスチャーの高解像度化を担当した藤本武史氏のミニインタビューと、イベントのモーションをリメイクした浜田康司氏のコメントを掲載。
アートディレクター:マップ 藤本武史氏インタビュー
――HD化にあたって、どのような作業を担当されたのでしょうか?
藤本 背景テクスチャーの高解像度化を行いました。ブラウン管と違い、液晶やプラズマテレビだとハッキリクッキリと見える分、テクスチャーの解像度が足りていないと残念な印象になってしまいます。そのため、久しぶりにすべての背景を見直し、粗さが気になる箇所を洗い出して、時間の許す限り描き直していきました。
――ユーザーにとくに見てほしいところはどこですか?
藤本 ふつうにプレイしていると、あまりマジマジと見ることはないと思いますが、移動範囲外の遠景部分もいろいろと直しているので、よかったらチェックしてみてください。
――そのほかに、印象深い出来事がありましたらお聞かせください。
藤本 『KH』の序盤、“めざめの園”のプリンセスが描かれているステンドグラスの床は、最初、印刷媒体で使用できるくらいの高解像度でレタッチしてもらっていたんです。しかし、データを増やしていくうちにメモリーオーバーしてしまい、仕方なくテクスチャーサイズを圧縮することに。ところが、やはり一度見慣れてしまうと、圧縮されたテクスチャーでは物足りなく、いろいろな人から「前のほうがよかった」、「何とかならないの?」と言われたこともあり、いろいろ試してみたんです。それで最後に、プログラマーの奈須(純夫)さんの魔法で、キレイなテクスチャーをゲームに乗せることができたんですよ。
アニメーションディレクター 浜田康司氏よりコメント
モーションの作業は、ほぼ『KH 358/2 Days』のイベントのリメイクに関してのものでした。『KH』と『Re:COM』は、アニメーションはほぼそのままとなっています。とても10年ほど前の作品とは思えない、生き生きとしたアニメーションを見ていただきたいですね。『KH 358/2 Days』のイベントでは、前半の楽しそうな雰囲気や、後半の切なくなってくる過程を、3人の細かな表情や演技から感じ取っていただければと。セリフのない、3人がただ座るだけのイベントもリメイクしていて、どこか切なくやさしい雰囲気が伝わればと思います。
キングダム ハーツ -HD 1.5 リミックス-
メーカー | スクウェア・エニックス |
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対応機種 | PS3プレイステーション3 |
発売日 | 2013年3月14日発売予定 |
価格 | 6980円[税込] |
ジャンル | アクション・RPG / ファンタジー |
備考 | ディレクター:野村哲也、Co.ディレクター:安江泰、プロデューサー:西理江 |