携帯ゲーム機の常識を覆す驚異的グラフィック

 2013年2月1日、台北ゲームショウ2013が開催中の台湾・南港展覧館にて、ソニー・コンピュータエンタテインメント傘下のSCE Taiwanが主催するアジア向けのメディアセッションが行われた。本記事では、今回のセッションで公開されたプレイステーション Vita用ソフト『KILLZONE MERCENARY』のプレイリポートとインタビューの模様をお伝えする。

『KILLZONE MERCENARY』台北ゲームショウ2013で公開されたプレイリポート&インタビューをお届け_14
▲開発を手掛けるGuerrilla GamesのHermen Hulst氏がプレゼンテーションを行った。

 本作は昨年8月に発表された『KILLZONE』シリーズの最新作。シリーズ初のPS Vita用ソフトとして期待が高い作品だ。プレイヤーが操作する主人公の名はArran Danner(アラン・ダナー)。元UCAの兵士だが、現在は報酬次第でISAだろうがヘルガストだろうが一切構わず、与えられた契約を請け負うフリーランスの傭兵だ。シングルプレイの物語は1作目『KILLZONE』のエンディング直後からスタートして、『KILLZONE』三部作と並行する形で進行していく。9つのミッションで構成され、各ミッションは約1時間のボリュームだが、アンロック要素によりリプレイ性は高いようだ。さらにマルチプレイは最大8人のプレイヤーが参加可能で、6種類のマップ、3種類のゲームタイプが用意されている。
 本作のテーマは“傭兵”。プレイヤーはアクション(パフォーマンス)に応じてキャッシュを稼ぐことができるが、これはシングルプレイとマルチプレイで共通となっている。この稼いだキャッシュと引き換えに武器やガジェットを手に入れることが可能とのこと。
 アジア地域を含むグローバルの発売日も発表されており、2013年9月17日となっているが、日本については正式発表を待ちたい。

 今回プレイしたのは、マルチプレイのGuerilla Warfare。6人のプレイヤーが2チームに分かれて戦うチーム戦だ。短時間ではあったが、PS3用ソフト『KILLZONE3』のエンジンをそのまま導入しているというだけあり、とにかくグラフィックは目を見張る美しさ。携帯ゲーム機であることを疑いたくなる。スピーディーな展開でもスムーズに表示されており、ハードの性能を大きく引き出している成果といえるだろう。PS Vitaならではの機能としては、武器やグレネード、VAN-GUARDと呼ばれる特殊武器の変更がタッチパネルで可能になっており、ワンタッチで完了する。さらに背面パネルをタッチすると、スナイパーライフルをのぞいたときの照準の倍率を切り替えられるようだ。
 VAN-GUARDについて改めて説明すると、8種類の特殊武器を使うためのシステムの名称らしい。特殊武器は8種類で、ミサイルやキャノン、敵の居場所を感知するレーダー、ドローン(無人兵器)など。敵を倒してVAN-GUARDのゲージをチャージしたり、ステージに落下するロケットポッドから入手すると使用可能になった。
 プレイヤーが倒されると、同時にトランプのようなカードが出現する。これを入手すると、キャッシュが加算されたり、VAN-GUARDがチャージされるようだ(VAN-GUARDのゲージが一定値に達すると特殊武器が使用可能になる)。カードの数字やマークは倒されたプレイヤーのランクやプレイスタイルによって異なり、ランクの高いプレイヤーほど獲得できるキャッシュが高くなるとのこと。

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▲主人公のArran Danner(アラン・ダナー)。
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▲そのほかのキャラクター3人のビジュアルも公開された。
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▲マネージング・ディレクターのHermen Hulst氏(右)、プロデューサーのLucas van Muiswinkel氏(左)。

■開発者インタビュー
 最後に『KILLZONE MERCENARY』のクリエイターに話を伺ったインタビューの模様をお届けする。取材に応じてくれたのは、マネージング・ディレクターのHermen Hulst氏とプロデューサーのLucas van Muiswinkel氏。

――なぜ『KILLZONE』最新作をPS Vitaで開発することになったのでしょうか?

Hermen Hulst 大きな理由としては、PS Vitaというハードの高い性能に魅力を感じたというとが挙げられます。そしてもうひとつの理由は、私たちは新しいことに挑戦するのが好きだからです。

――主人公のArran Dannerはフリーランスの傭兵ですが、ヘルガスト側に雇われることがありますか?

Hermen Hulst イエス。シングルプレイのミッションはISA側の傭兵としてスタートしますが、物語の展開によって所属が変わります。

――それはプレイヤーの意志でストーリーが分岐するということですか?

Hermen Hulst ストーリーラインはひとつです。分岐するということではありません。

Lucas van Muiswinkel プレイヤーが自由に選択するのではなくて、主人公のArran Dannerをとりまく背景が変化することで、雇われる相手が変わっていきます。

――キャッシュを稼ぐメリットは?

Hermen Hulst キャッシュは傭兵にとって極めて重要な存在であり、ゲーム内の通貨となっています。武器やガジェットを購入して装備を強化するときに必要になります。キャラクターを育成する要素が楽しめます。

――マルチプレイでプレイヤーが倒れたときに出現するカードについて教えてください。

Hermen Hulst プレイヤーが操作するキャラクターは、それぞれランクやプレイスタイルによって異なるカードを持っています。マルチプレイで敵のプレイヤーを倒して、相手のカードを奪うとキャッシュが加算されます。コレクションすることも可能です。

Lucas van Muiswinkel ただ、倒された場合でもリスポーンしてから、自分で回収すれば奪われないようにすることができます。

――カードをコレクションすると、どのような影響がありますか?

Hermen Hulst カードの種類を揃えると、キャッシュを獲得することができます。

――特殊武器が使用できるVAN-GUARDについて教えてください。

Hermen Hulst 敵を倒すとキャッシュを入手できますが、同時にVAN-GUARDのゲージがチャージされていきます。すべてチャージされると、特殊武器が使えるようになる仕組みです。また、キャッシュと引き換えにチャージすることもできます。

Lucas van Muiswinkel 稼いだキャッシュをどこに投入するのかが、重要な戦略になるということです。

――最後にメッセージをお願いします。

Hermen Hulst 日本のユーザーに喜んでもらえるタイトルだと思うので、ぜひプレイしてほしいです。そしてフィードバックを寄せてください。どうもありがとう。

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