週刊ファミ通のニュースページ“エクスプレス”で連載中のゲームに関連した著名人へのインタビューコーナー“Face”。誌面スペースの都合などからカットした部分を網羅した完全版をファミ通.comでお届け。今回のゲストは、料理人の川越達也(かわごえたつや)さんです。
■今週のお題
『龍が如く5 夢、叶えし者』
プレイステーション3
セガ
2012年12月6日発売 8800円[税込]
テンポのいい爽快なアクションと、熱い人間ドラマが魅力の人気シリーズ最新作、『龍が如く5 夢、叶えし者』。本作の物語は、前作の約2年後からスタートする。桐生一馬を始めとする5人の主人公たちが、全国5大都市を舞台に、それぞれの“夢”を巡るドラマをくり広げていくことになる。
“夢”のある味をぜひ楽しんでください
シリーズ累計500万本以上を出荷しているセガの人気タイトル『龍が如く』。本シリーズの最新作であるプレイステーション3用ソフト『龍が如く5 夢、叶えし者』が、12月6日に発売された。今回は、ゲームに出てくる数々の料理を考案し、キャラクター“美食家 タツヤ”としても登場する、料理人の川越達也氏をゲストに迎えて、出演が決まったときの心境や料理のコンセプトなどを聞いた。
——まず、今回のオファーが来たときの心境を教えてください。
川越 最初にお話を聞いたときは、ドッキリ企画だと思ったんです。まさか、僕に『龍が如く』シリーズの出演依頼が来るなんて、思ってもみませんでしたからね。打ち合わせのときに「どこにカメラがあるんだろう」って、状況を疑っていました(笑)。それが真面目なお話になってきたので、「これは本気なんだ!」と気づいて、改めてことの重大さを認識しました。
—— ということは、以前から『龍が如く』シリーズをご存じだったのですか?
川越 存じ上げておりました。僕は、ゲームに詳しいわけではないのですが、『龍が如く』はそんな僕でも知っているほどのビッグタイトルですよね。と同時に、ゲームが好きな人であれば誰もが憧れて、自分も出たいと思う夢の舞台でもあると思うんです。ゲーム中に、実在の店舗や著名人も登場しますしね。そこに僕が出演していいのか悩みましたが、お誘いいただき、また、僕もやはり夢の舞台に出演したいと思ったので、謹んでお受けいたしました。今回の出演によって、僕自身が“夢、叶えし者”になったと思います。
――ふだんは、ゲームをプレイされるのですか?
川越 昔はRPGからアクションゲームまで幅広く遊んでいたんですが、最近はごぶさたです。この間友人の子どもといっしょに、久々にモーションキャプチャーを使うゲームで遊んだのですが、コテンパンにやられちゃいましたね(笑)。
——川越さんの出演は、シリーズ総合監督の名越稔洋氏から直々のご指名だったそうですね。
川越 はい。とても光栄なことです。後になって、実際に名越さんとお会いしたのですが、第一印象は“龍が如く”どころではなく、“龍”そのものな方だなと思いました。僕が、「(ゲーム中で)戦うんですか?」と聞いたら「いえ、料理を作ってください」と言われましたね。僕としてはちょっと戦ってみたかったので、残念です(笑)。
——川越さんが戦うところ、とても見たかったです(笑)。ちなみに名越さんからは、演技についてのリクエストはありましたか?
川越 とにかく“チャラい”感じで演じてくれ、と言われました。名越さんいわく、「最初はチャラい感じに見えるけれど、じつは芯のある美食家として表現したい」と。僕は以前、あるアニメで、本人役として素のままで声を吹き込ませてもらったのですが、今回はかなりテンションを上げて臨んだので、すごく難しかったです。でも、ふだんは言わないセリフが多かったので、楽しかったですね。貴重な経験をさせていただきました。
――完成した“美食家 タツヤ”のキャラクター映像を、さきほど初めてご覧になったとのことですが、感想はいかがですか?
川越 照れくさいですね(笑)。実際の僕は、もっと地味で落ち着いていると自分では思っています。
——今回、川越さんはゲームに出演するだけではなく、登場するメニューも考案し、さらに11月26日から実際に商品として発売されましたね。メニューは、どういうコンセプトで作られたのでしょうか?
川越 『龍が如く5 夢、叶えし者』は、老若男女、いろいろな世代の方がプレイするゲームだと思うんですね。ですので、まず何よりも食べたときに“おいしい”と思えるものを目指しました。なかには、一見すると変わったメニューもありますが、味はしっかりと作ってあります。そのうえで、テーマになっている5都市の特徴を出せるように意識しました。自信を持ってお届けできる味になっています。
—— 料理でも、『龍が如く5 夢、叶えし者』の世界が楽しめると言うわけですね。では、最後に読者へのメッセージをお願いします。
川越 皆さんの中で、アニメやマンガ、ゲームなどに出てきた料理を、実際に食べてみたいと思ったことのある方は、けっこう多いのではないでしょうか? じつは僕もそうなのですが、今回の企画は、まさにそれを叶える“夢のような企画”だと思っているんですね。名誉あるシリーズに出演させていただくのは、恐縮でもありましたが、そのぶんおいしいものを作りましたので、ぜひ“夢”のある味を楽しんでいただけたらと思います。