骨太なアクションゲームであることを実感!

『メタルギア ライジング リベンジェンス』プレイリポート【TGS 2012】_01

 KONAMIブースでは、『メタルギア』シリーズの最新作となる『メタルギア ライジング リベンジェンス』のプレイアブルを出展。じつは、プレイアブルには2種類あり、世界初公開となる“TGSバージョン(新ステージ)”と、“E3(※)バージョン”の日本語版が用意されている。E3バージョンは、幸運なことにE3の会場で実際に試すことができたため、今回はTGSバージョンをプレイした。
※E3……エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポの略。アメリカ・ロサンゼルスで開催される、世界最大級のゲーム見本市。(E3でのプレイリポートは【コチラ】)

 E3バージョンは、どちらかというと“斬る気持ちよさ”に重点を置いた構成になっていたのに対し、TGSバージョンはカットシーンや無線イベントなど、よりストーリーを感じさせる内容になっていた。もちろん、本作ならではの爽快な剣劇アクションは、TGSバージョンでもE3バージョンと同様に体感できる。

『メタルギア ライジング リベンジェンス』プレイリポート【TGS 2012】_02
▲試遊を待つあいだ、ブリーフィングを受ける。物語のバックグラウンドを始め、プレイアブルで体験する大筋を説明してくれるため、試遊はとてもスムースに進む。

 いざ試遊開始というところで、最初に大きな選択がある。それは難易度(NORMAL/EASY)だ。係の人が言うには、「よほどアクションに自信がない限りは、EASYを選択することをおすすめします。」とのこと。EASY、つまり簡単ということだ。簡単なモードでプレイして、リポートの精度が下がってしまわないか一瞬迷ったが、余裕をこいてNORMALを選んで、遊び切れなかったら本末転倒ということで、EASYを選択することにした。

 冒頭は、VRトレーニング風のチュートリアルから。本作の大きな特徴でもある、“斬撃”の練習を行う。斬撃とは、かつて“自由切断”や“ブレードモード”といった名称で紹介してきたアクションで、相手の動きを遅くしつつ、狙いを定めて斬り刻めるものだ。

 雷電のアクションを試しながら前に進んでいくと、やがてサイボーグ兵士との戦闘になる。ここは、どのように倒してもかまわないのだが、“シノギ”と呼ばれるアクションを試すように促される。シノギとは、敵の攻撃に合わせて、タイミングよく左スティックと□ボタンを押すことで出せる防御行動。いわゆる“ジャストガード”に感覚が近く、シノギに成功すると、攻撃をしのぐと同時に、敵に大きなスキができる。攻撃の足がかりになる重要なアクションなので、早めに感覚をつかんでおきたい。

『メタルギア ライジング リベンジェンス』プレイリポート【TGS 2012】_03

 最初の戦闘を終えると、建物内に侵入。そこでは、相手に気づかれないように近づき、一撃必殺のアクションをくり出す、ステルス・キルのようなアクションを試せる。また、“オーグメントモード”を使えば、敵の位置を視覚的に情報化することが可能で、遮蔽物の陰にいる敵の位置なども把握できる。敵の規模や位置を正確につかみ、どの順番で倒していくかといった戦略も立てられるのだ。『メタルギア ライジング リベンジェンス』は、『メタルギア ソリッド』シリーズのようなステルスアクションではないが、そうしたステルス要素も取り入れられている。

『メタルギア ライジング リベンジェンス』プレイリポート【TGS 2012】_04

 そして、試遊は最初の山場となる月光戦へ。月光は、『メタルギア ソリッド 4 ガンズ オブ ザ パトリオット』に登場した二足歩行型無人兵器で、本作においてもなかなか手強い相手。こいつが2体同時に登場するうえに、サイボーグ兵士も加勢する乱戦。ジャマなサイボーグ兵士を先に排除しておくのも手だが、“斬奪”と呼ばれるアクションに成功すると、前述の“斬撃”に使用するゲージと、雷電の体力の両方を同時に回復させることができるため、回復要員として泳がせておいてもいい。また、ここでの戦闘でも“シノギ”がモノを言う。

『メタルギア ライジング リベンジェンス』プレイリポート【TGS 2012】_05

 すべての敵を排除し、さらに進んでいくと、試遊のクライマックスである“LQ-84i”戦へ。LQ-84iは、心を宿した狼型の兵器で、尻尾をムチのように使ったり、小型ミサイルを撃つなど、攻撃方法は多彩。難易度EASYにもかかわらず、こいつとの戦闘は歯応えが十分すぎるほど。残念ながら、試遊はこの戦闘中に終了となってしまった。とにもかくにも、シノギをうまく扱えるようになるまでは、相手にならない印象すら覚えた。

『メタルギア ライジング リベンジェンス』プレイリポート【TGS 2012】_06

 今回のTGSバージョンで印象的だったのは、アクション面の単純な爽快さだけではなく、それと同時に骨太な作りであることをしっかり提示してきたということだ。何も考えずに、高周波ブレードを振り回す気持ちよさがある一方で、相手の動きにしっかりと対応し、立ち回りを組み立てていくべきシチュエーションもある。もちろん、今回のTGSバージョンが製品版のゲームバランスと同等というわけではないので、どのように作品を仕上げてくるのかはまだわからないが、“しっかり遊ばせてくれる”という期待を強く持ってしまった。2012年10月25日に発売予定の『ゾーン オブ エンダーズ HD エディション』に本作の体験版ダウンロードコードが同梱されることが決定となったので、しばらくやり込みたいところだ。